「白血病」の版間の差分

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Jade0416 (会話 | 投稿記録)
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=== 血の色と白血病の名の由来 ===
白血病は、前述したウイルヒョウが見た死亡患者の血液が白っぽくなっていたので、ギリシャ語の白い (λευκό) と血 (αίμα) をラテン文字へ換字した (leukos) (haima) から由来するleukemia(leukemia(白血病)と名づけたといわれる。ウイルヒョウが見た患者では極端に白血球が増加し血液が白っぽくなっていたと考えられるが、実際に血液が真っ白になることはなく、白血病細胞が極端に増えた例で通常は濃い黒赤色である血液が赤から灰白赤色になるだけで、ほとんどの白血病患者では血液の色は赤いままである<ref name="iMedicine,p152">東田『iMedicine 5』p.152</ref><ref name="よくわかる白血病p301">大野『よくわかる白血病』p.301</ref><ref name="友安p85">友安『血液・造血器』p.85</ref>。血液の赤色は赤血球の色であるが、赤血球が完全に無くなる前に人は死亡するので血液が完全に真っ白になるまで生存することは出来ない。
 
白血病によって貧血が強くなると血の色が薄くはなる。また同様に、[[赤白血病]]([[FAB分類]]M6)でも必ずしも血がピンクになる訳ではない。一方、[[家族性リポ蛋白リパーゼ欠損症]]では血の中に中性脂肪が溜まり血が乳白色となるが<ref>寺野『シンプル内科学』p.433</ref>、これは白血病とは呼ばない。
 
ちなみに健康人の血液を遠心分離すると下層には濃い赤色の赤血球、上層には黄色みかかった透明の血漿に分離するが、中間にはやや灰色がかった白い薄い層が現れる。白い層をなす血液細胞をギリシャ語由来の (白い)を意味するleukoと細胞をあらわすcyteをあわせてLeukocyte:白血球と名付けられた<ref name="できった血液疾患p71" >村川『新・病態生理できった内科学(5)血液疾患』p.71</ref>。白血球の一つ一つは実際には無色半透明だが多く集まると光を乱反射して白く見える。白血病患者のほとんどでは白血球あるいは白血球同様に無色半透明な芽球が増加しているので血液を遠心分離すると中間の白い層の厚みは増加している。白い層の増加の程度が甚だしいと血液の色も変化する。
 
== 原因 ==