「アスタルト」の版間の差分

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== 地域におけるアスタルト ==
=== ウガリットにおけるアスタルト ===
[[ウガリット神話]]では[[バアル]]の御名 (šm b‘l [šumu ba‘ala])とも呼ばれ、同じくバアルの陪神である女神[[アナト]]と共に、バアルと密接不可分な陪神とされる。しかし、神話では重要なヒロインであるアナトに対し、アスタルトはほとんど活躍しない。アナトが麗しいと賛美される一方、アスタルトは愛らしいと賛美される。バアルの敵である海神[[ヤム・ナハル]]とは性質上親しい関係にあった為、バアルがヤムを倒し、彼を捕らえた際には「ヤムは自分達の仲間である」と激しく非難した
 
イナンナ等が持っていた「愛と残酷の女神」の面はむしろアナトに受け継がれている。このため、アスタルトとアナトは同一神の別の呼称に過ぎないとする説を唱える者もいる。また、最高神[[エール (神)|イル]]の妻、或いは[[バアル]]の妻とする説もある。
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また軍馬の守護神とされる。これはエジプトにもともと馬に乗ったり馬の牽く戦車を使う習慣がなかった為で、彼女が外国由来の神であることを示す。
 
その信仰は[[エジプト第18王朝]]頃から始まったと考えられている。この頃に記された神話『アスタルテ・パピルス』によると、彼女はエジプトの神々に再三貢ぎ物を要求する海神[[ヤム・ナハル]]と交渉したという。アースティルティトはこれによってヤムの好意を得るものの、今度はヤムは彼女自身を引き渡す様にプタハに要求する。
結局神々は彼女の代わりに更に多くの貢ぎ物を捧げる事になったという。 つまりこの神話ではバアルではなくヤムが天と地の支配者となっている。