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[[画像ファイル:ニチモ.jpg|thumb|right|100px|1953年製造・ニチモ製ゴム動力ライトプレーン]]
'''日本模型'''('''にっぽんもけい‐Nichimo co.,ltd:'''略称は'''ニチモ''')とは、日本の[[模型]]製造会社である。正式名称は'''日本模型株式会社'''。所在地は[[栃木県]][[佐野市]]久保町135。
'''日本模型''' ('''にっぽんもけい、[[英語|英文]]:'''Nichimo co.,ltd''') とは、[[日本]]の[[模型]]メーカーである。
[[1951年]]創業の古参メーカー。
 
== 概要 ==
会社の正式名称は『'''日本模型株式会社'''』で、[[栃木県]][[佐野市]]久保町135に所在する。略称は'''ニチモ'''。[[1951年]]に創業し、[[1950年代]]末以降は[[プラモデル]]メーカーとなっている。
 
== 歴史 ==
[[画像:ニチモ.jpg|thumb|right|100px|1953年製造・ニチモ製ゴム動力ライトプレーン]]
[[1951年]]に日本模型航空工業として創業。当初はゴム動力のライトプレーンなどを製造していた。[[マルサン商店#最初の国産プラモデル|最初の国産プラモデル]]と云われる[[マルサン商店]]・[[ノーチラス (原子力潜水艦)|ノーチラス号]]が発売された翌年の[[1959年]]に[[プラモデル]]業界に進出、自社開発の自動浮沈装置付きのプラモデル・'''伊号潜水鑑'''を発売した。
 
=== 沿革 ===
* [[1959年]] - 自動浮沈式の特許出願・模型「伊号潜水鑑」発売
* [[1960年]] - 1/750戦艦「大和」(300円)発売大ヒット
* [[1967年]] - ミュージックシリーズ発売
* [[1968年]] - 1/200戦艦「大和」発売
* [[1971年]] - 1/20「富士 FA-200 エアロ・スバル」発売
* [[1960年]]代~1970-[[1970年代]] - 30センチ艦船シリーズ、リモコン戦車シリーズ発売
* [[1980年]] - 茶運び人形を製品化
 
== 製品 ==
=== プラモデル全盛期 ===
創業期から自社オリジナルSF戦車を始め、スケールモデルの1/20・1/12カーモデル、1/120~1120 - 1/48飛行機モデル、1/30・1/35電動リモコン戦車モデルなど魅力ある製品を多く送り出していた。[[オイルショック]]前の[[1973年]]当時、社内に設計開発、金型の製作、成形、出荷という一貫体制を整え、AFVブームや安定したスケールモデル、大きさを30cmに統一した「30センチシリーズ」などの艦船模型の人気が続き、年間売り上げは約10億円に達して'''プラモデル業界25%のシェアーを得る大手メーカー'''になるまでに成長した。
 
=== 艦船模型 ===
[[1971年]]に[[ウォーターラインシリーズ]]が始まるまでは、当時の水準での考証・ディテール・ディフォルメの良さ、豊富なバリエーションで艦船モデルではニチモがトップメーカーだった。
 
当時、ニチモ金型設計部門に在籍した[[森恒英]]は、名作として名高い1/200-[[大和 (戦艦)|戦艦大和]]、1/300-[[信濃 (空母)|航空母艦信濃]]を始め、 各スケール・シリーズ艦船モデル設計に携わり、「艦船のニチモ」のブランドイメージ作りに寄与する。
 
森はニチモを退社後独立し、[[タミヤ]]の[http://tamiya.com/japan/books/index.htm 「軍艦雑記帳」]の解説や軍艦関連の本の出版に携わった。本書は現在でも艦船モデルのディテールアップの貴重な資料・バイブルとして愛読され続けている。また、ウォーターラインシリーズが模型市場での一定の需要を満たし、今日まで続く超ロングセラーとなっている事も、森の功績によるところが大きい。
 
=== スケールモデル衰退期 ===
スケールモデル人気が沈静化し、[[ガンプラ]]全盛の[[1982年]]、[[超時空要塞マクロス]]のピタバンシリーズで小スケールキャラクターモデルに参入する。その後80[[1980年代]]中頃まではモーターライズカーモデル等の新製品開発は続いていたが、スケールモデル「冬の時代」を迎え、更に先代の社長が亡くなって以降は[[金型]]開発コストに見合う販売数が見込めず新規開発はストップし、過去の模型の再生産・[[箱変え]]新製品の販売を続ける事になる。
 
近年は、精密さがアップしたAFV・航空機モデルの人気が再燃してきているが、すでに新規開発部門を失っていたニチモは、静岡ホビーショーでも旧作「[[箱絵]]」展示がメインとなり、再生産も行われる商品が減少してきている。金属ギアボックス部品を使用するリモコン戦車などは、下請け製造メーカーの廃業で再発売が難しくなっている。このため、模型だけでなく工業向けプラスチックパイプやバケツ等の射出成形で利益を確保しているといわれる。
 
=== 代表的な模型近年の主力商品 ===
* [[1959年]] - 自動浮沈式の特許出願・模型「伊号潜水鑑」発売
* [[1960年]] - 1/750戦艦「大和」(300円)発売大ヒット
* [[1967年]] - ミュージックシリーズ発売
* [[1968年]] - 1/200戦艦「大和」発売
* [[1971年]] - 1/20「富士 FA-200 エアロ・スバル」発売
* [[1960年]]代~1970年代 - 30センチ艦船シリーズ、リモコン戦車シリーズ発売
* [[1980年]]代 - 茶運び人形を製品化
 
== 現在の主力商品 ==
[[2009年]]度の主力製品は
* 「30センチシリーズ」 日本艦船シリーズ(13点)、外国艦船シリーズ(9点)
*: 武蔵、長門、伊勢、金剛、翔鶴、霧島、大和、信濃、陸奥、日向、榛名、瑞鶴、比叡
*: ニチモの30年以上に渡る定番商品のロングセラーモデル。モーター航行可能。近年、商品の一番のセールスポイントとなる[[ボックスアート]]がコストダウンのためシリーズモデル一覧表示の全製品共通となり、以前の単独ボックスアートの復活を望む声も高い。また近年ではモーターが別売りとなっている。
* 「1/48エアモデル」
*: [[九五式一型練習機|赤とんぼ]]、[[九七式艦上攻撃機|九七艦攻]]、[[九九式襲撃機|九九軍偵]]、[[二式複座戦闘機|屠龍]]、[[一式戦闘機|隼一型]]など。 [[SB2C (航空機)|ヘルダイバー]]、[[SBD (航空機)|ドーントレス]]、[[ホーカー ハンター|ハンター]]、[[P-38 (航空機)|ライトニング]]、[[TBF (航空機)|アベンジャー]]、[[Me262]]は日本国外メーカー製品をコピーしたかつてのマルザン(マルサン)製1/50キットの金型を引き取ったもので、長らく絶版だったものが新規開発が停止した[[1990年代]]以降に再版されている。なお[[零式三座水上偵察機|零式三座水偵]]も旧マルサン製品であるが、他社のコピー製品ではない。[[1970年代]]は単発機の価格が一機300~500300 - 500円程度だったが、現在は大幅に値上がりし、古いキットを懐かしむモデラーを購買対象としている。
* 「1/500艦船シリーズ」 航空母艦「瑞鶴」「翔鶴」「飛龍」「赤城」「エンタープライズ」、重巡洋艦「妙高」「足柄」「羽黒」「那智」
* 「南極観測船」 1/450「[[しらせ (砕氷艦)|しらせ]]」、1/300「[[ふじ (砕氷艦)|ふじ]]」
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== 外部リンク ==
* [http://www.alpha-net.ne.jp/users2/nichimo/ ニチモ公式HPウェブサイト]
* [http://business1.plala.or.jp/plamodel/index.html 日本プラモデル工業協同組合]・プラモデル業界の歴史