'''自白剤'''(じは、くざい)は[[諜報機関]]や[[警察]]などの[[捜査機関]]等が使うとされる[[薬物]]で、注射されるとあらゆる秘密を[[自白]]し、また説によっては自白剤を注射された人物は、「廃人」状態または死亡すに至る、とされる。そのほとんどがフィクション作品上に描かれている、質問された事柄に対しどのような秘密さえ答えてしまう有様は、一種の恐怖の対象であるが、しかしそのほとんどはフィクション作品上に描かされている。
== 実在の自白剤 ==
自白剤には[[LSD]]や[[ラボナール]]、あるいは[[ナチスドイツ]]が開発したとされる「真実の血清」といった物質が使われる((「真実の[[血清]]」は[[ベラドンナ]]を原料とした薬物といわれる。ベラドンナは[[アトロピン]]を含む中枢抑制作用をもつ))。また[[アルコール]]や[[コーヒー]]でさえ自白剤として用いることが可能である。
自白剤が開発されたのは、[[第一次世界大戦]]のころに端を発し[[冷戦]]時代に多くの研究がなされた。しかし、最も重要なのは '自白剤は[[大脳上皮]]を麻痺させる'以上の働きは無いことである。また、当然だがいくつかの薬物は中毒・廃人にさせることがあるし、ベラドンナも致死性の高い植物として知られる。▼
また[[アルコール]]や[[コーヒー]]でさえ自白剤として用いることが可能である。
▲自白剤が開発されたのは、[[第一次世界大戦]]のころに端を発し[[冷戦]]時代に多くの研究がなされた。しかし、最も重要なのは
'自白剤は[[大脳上皮]]を麻痺させる'以上の働きは無いことである。
また、当然だがいくつかの薬物は中毒・廃人にさせることがあるし、ベラドンナも致死性の高い植物として知られる。
自白剤は「自白を強要するため」の一手法として投与される。通常、自白を強要するための手法としては、不眠状態、絶食状態、[[拷問]]などの方法が取られる。これは 、「嘘をつくためには意識が判然している必要があり、疲労状態や脳の機能が低下した状態では[[黙秘]]することが困難になる 」との論理からである。 同様に「自白剤の投与により朦朧とした状態に置かれた人物は、質問者に抗することが出来なくな る。り、機械的に質問者の問いに答えるだけとなる 」と考えられている。また、自白剤のみでなくいくつかの手法を組み合わせることも多い。ただし、朦朧とした状態での自白はそれゆえに信憑性は低くなり、また細部については記憶違いや記憶の齟齬が出たり、投薬された人物の主観的妄想が含まれる場合もある。そのため、緊急にして切迫してる場合は自白剤は最終手段か、もしくはまったく使わないことが多い。 ▼
自白剤は「自白を強要するため」の一手法として投薬される。
▲通常、自白を強要するための手法としては、不眠状態、絶食状態、[[拷問]]などの方法が取られる。これは、嘘をつくためには意識が判然している必要があり、疲労状態や脳の機能が低下した状態では[[黙秘]]することが困難になるからである。自白剤の投与により朦朧とした状態に置かれた人物は、質問者に抗することが出来なくなる。機械的に質問者の問いに答えるだけとなる。
また、自白剤のみでなくいくつかの手法を組み合わせることも多い。
ただし、朦朧とした状態での自白はそれゆえに信憑性は低くなり、また細部については記憶違いや記憶の齟齬が出たり、投薬された人物の主観的妄想が含まれる場合もある。
そのため、緊急にして切迫してる場合は自白剤は最終手段か、もしくはまったく使わないことが多い。
== 使用法 ==
自白剤は、その麻酔作用ゆえに、質問にも注意が必要である。質問者の主観によって(質問の仕方によって)、回答が変わってしまうことがあるからである。そのため、軍情報部や情報局によって質問マニュアルが作られた。
質問者の主観によって(質問の仕方によって)、回答が変わってしまうことがあるからである。
そのため、軍情報部や情報局によって質問マニュアルが作られた。
*質問者は、自白剤の投与前に質問事項についての自分の見解を述べてはならない。
*質問をする場合、「~~○○ではないか??」など、YesかNoで答える質問は、回答者が既に答えた内容を追確認するためのみか、もしくはまったくしてはいけない。
*質問する場合、まずは簡単な秘密をしゃべらせ、ついで重要な秘密に対し質問する。ただしこの間隔は早めなければならない。
*質問内容は、細かいことについて((わざわざ記憶をさかのぼらないといけないような事柄について))質問しても効果は薄い。たとえば暗号変換コードなど。
自白剤の使用は、多くの人道的問題・・倫理問題を含む上に使用に関してはアルコールなら非常な酩酊状態、他の薬物でも通常の作用量を超える程度の投与が必要となる。そのため、ほとんどの警察機関では現在使用されていない。
== 心理的自白剤 ==
例えば[[嘘発見器]]を用いた((日本国内での))いくつかの尋問中に、「小時間尋問を中断したら、被疑者が自白を始めた」というするいくつかの検察報告がある。あるいは、厳しい取調べのあとに、老齢の優しい刑事が取調べを交代した途端、自白を始めるというのも多くある。これは、激しい緊張状態にあった被疑者がその緊張状態がとかれた事によって、心理的な空白が生じたためと考えられる。
あるいは、厳しい取調べのあとに、老齢の優しい刑事が取調べを交代した途端、自白を始めるというのも多くある。
これは、激しい緊張状態にあった被疑者がその緊張状態がとかれた事によって、心理的な空白が生じたためと考えられる。
== 関連項目 ==
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