「リチャード・P・ファインマン」の版間の差分

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*ファインマンが生まれる前、父親は母親に向かって「もし男の子が生まれたら必ず科学者になるぞ」と予言した。ただメルヴィルの娘、ジョーン・ファインマンもシラキューズ大学にて固体物理学の学位を取得。実兄リチャードと同じ物理学博士の道に進んでいる。ちなみに知能検査はジョーンIQ124に対してリチャードはIQ123であった。ジョーン4歳児、深夜兄に連れ出され見せられたオーロラに感動して学位論文は「ダイヤモンド型格子構造の結晶中の赤外線吸収について」。見栄と自慢がしたいがためだけに先回りして答えを披露する兄の狡猾なやり口を危惧したジョーンは「宇宙を半分に分けるとして、オーロラは私の分野」(介入するな)と兄に念を押しておいた。
*父親は「身分」なんぞというものに決して頭を下げないという考え方があった。このため、法王だろうが皆と同じ人間であり「違うところは着ているものだけさ」とファインマンに言い聞かせていた。また、父親はセールスマンではあったが、人間は嘘をつくよりも正直でいた方が結局は成功するという信念があり、これらの考え方はファインマンが受け継ぐようになる。
*また父親は物理や科学の知識を持っていたわけではないのだが、子供の「なぜ?」という質問に対して説得力のある説明を与えることが得意だった。後にファインマンは「"本当にわかった"と思うのは、物事に二通り以上の説明ができた時だ」と語り、自身優れて分かりやすい説明能力で人気を集めたが、こうした姿勢も父親から受け継いだものである。科学的知識は大した事は無かったが、何故こうも特別興味を持っていたかについては兄妹共に常々疑問に感じていた。父は科学的素養があったがそれを学ぶ機会が無かったのではないかと推察している。
*ひとたび物理のこととなると没頭してしまうので、相手が誰であるかなど忘れてしまい、どんな大物であろうとも意見が変だと思えば『いや、違う、違う。君は間違っているぞ』とか『気でもふれたか(You must be crazy.)』などと、とんでもないことをつい言ってしまう癖があった。しかしロス・アラモス研究所に在籍中、[[ハンス・ベーテ]]や、当時物理界の大物として知られた[[ニールス・ボーア]]は、彼らの名声におののいて本音を言おうとしない周囲と相対して本音しか言わないファインマンを気に入り、個人的な相談相手として起用していた。ファインマンの喋るファーロッカウェイ訛りの英語は知識層とはかけ離れた労働者階級が喋るような野卑な言葉遣いで当人は気にもかけてないが他学者の気分を害するような下卑た表現で喋っていた。「するってぇと云々」「そりゃ全くとんでもねぇ考えだぜ!」「驚いたぜ!(hot dog!)」と日本ではビートたけしに相当するような下町言葉で目上も目下も関係無く率直な言葉で自分の感想を述べていた。スウェーデンの百科事典出版社がボンゴを叩くファインマンの写真を掲載したい旨を打診すると「物理学に対する明らかな侮辱である。”くそったれ!”」と返信した。
*悪名高い[[デーモン・コア]]を素手で触った本人の談によると、[[プルトニウム]]は[[崩壊熱]]による、曰く「[[放射能]]の暖かみがある」とのこと。
*何につけても自分が正しいと思ったことは実証しなくては気が済まない性格だった。あるとき大学の[[フラタニティ]]と、小便は重力によって体から自然に出てゆくのかどうかという議論で喧々囂々となり、ファインマンが逆立ちして小便できるところを見せ、そうでないことを実証した。