削除された内容 追加された内容
MerlIwBot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 除去: iu:ᖃᐅᔨᓴᕐᓂᖅ/qaujisarniq (missing)
m編集の要約なし
6行目:
== 基礎研究と応用研究 ==
厳密に区分することはできないが、研究には「基礎研究」と「応用研究」の2つがある。
 
{| class="wikitable"
!; 基礎研究
|-
|: 純粋研究とも呼ばれ、[[理論]]や知識の進展を目的にしている。<br>その出発点は知的好奇心であり、研究成果を何かの役に立てることが目指されているわけではない。
!基礎研究
!; 応用研究
|純粋研究とも呼ばれ、[[理論]]や知識の進展を目的にしている。<br>その出発点は知的好奇心であり、研究成果を何かの役に立てることが目指されているわけではない。
|: 具体的な問題の解決を目指すことが出発点であり、[[産業]]や[[社会]]の発展のために行われる。<br>中には、せっかくの研究成果が、社会(関係省庁に勤務する公務員を含む)に伝わっていない例も散見される。
|-
!応用研究
|具体的な問題の解決を目指すことが出発点であり、[[産業]]や[[社会]]の発展のために行われる。<br>中には、せっかくの研究成果が、社会(関係省庁に勤務する公務員を含む)に伝わっていない例も散見される。
|}
 
== 研究の過程 ==
21 ⟶ 18行目:
 
#予備調査、予備実験、先行研究の[[評論|レビュー]]:
#:「何を調べたいのか」、「何を調べるのか」、「何を調べることが出来るのか」、「何を調べればモノになるのか?」「調べようとする問題に先人はどのように取り組んできたのか」、「調べようとする事柄を調べるにはどのような方法が検討しえるのか」を整理するために文献調査、討論、予備的な実験等を行う。 <br>
#研究目的の決定:
#:これからおこなう一連の活動によってどのような問題を解決、解明しようとするのかを決定する。また、これから解決、解明しようとする問題にどのような切り口から光を当てるのか、どのような着眼点を持つのかをまとめる。
#[[仮説]]の構築:
#:"(2)"で設定した問題の「仮の答え」をいくつか考える。ここでいうところの「仮の答え」は、「[[棄却]]すべきであるか否か」を「いくつかの実験事実等の事実」と「それからの推論」のみで決定できるものでなければならない([[検証可能性]])とされ、通常、定性的あるいは定量的な[[モデル (自然科学)|モデル]]を立てるという形をとる。
#:但し、場合によっては明確な形の仮説をおかず、「ここを調べればちょうど抜けたパズルのかけらが埋まりそうだ」といったレベルの考えで話を進めることもある(だからといって悪い結果が得られるとは限らない)。また、「どのような実験をすればどのような結果(どのような範囲、傾向の結果)が得られるのか」であるだとか、「もしこういう結果が出た場合はこういうことが考えられる」、「複数の実験および先行研究の結果を組み合わせた上でどのような知見が得られるのか」などの問題意識をよりハッキリさせるにとどまる場合がある。そのようなケースにおいては(2)の段階や(4)の段階との区別があいまいになる<br>
#(仮説検証のための)調査方法、実験方法の立案、実験の準備:
#:実際に行う実験を「いつ、どこで、何をつかってどのように何を行う」といったルーチンワークレベルの作業手順におとす。必要な機材がなければ購入計画を立てるあるいは設計するあるいは自分で製作する。また、解析するための方法を検討する。解析方法、実験回数の選択などは[[統計学]]特に[[実験計画法]]に従って検討する。
#実験、調査([[データ]]の収集、データの[[解析]]):
#:"(4)"で立案した計画に沿って実際の実験、調査、解析などを行い、結果を[[統計図表|グラフ]]や[[図面|図]]や[[統計図表|表]]にまとめる。適宜統計処理を行う。実験、解析などの段階においては以下の"(9)"の「偶然的な発見」が得られることがあり、また、[[誤謬]]が紛れ込む可能性も高い。その意味でこの段階は、まさに研究における[[クリティカルフェーズ]]である。この過程では、特に[[実験ノート]]が威力を発揮する。
#考察:
#:仮説、研究目的の妥当性の評価、得られたデータから予想あるいは主張できる内容の抽出、仮説の真偽判定及び修正、及びそれらに基づいた研究計画の修正などを行う。また、得られたデータや先行研究によって得られた事実にどのような文脈の中におくのかを検討する。
44 ⟶ 41行目:
#:地獄の沙汰も金次第。
 
[[高等学校]]向けのの理科の[[検定教科書]]の[[課題研究]]の項や、各大学の[[学生実験]]の指導書等、研究の初心者あるいはそれ未満のレベルの人を対象とした人向けの教育課程では研究の過程として「『(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(1)』のループを何度か繰り返したあと、(7)に至る」などといった極めてオーソドックスな流れを解説している。ただし、理科の検定教科書間でも記述に若干の違いがあり、執筆者の個性が伺われる。ただし、どの教科書においても概ね「要素」としてあげているものは上の(1)~(7)で尽きている。問題は、一部の要素が結合されていたり、省略されていたり、より細分化されていたり、ループさせる/させないの違いだけである。特に、「得られた結果と実際の予想とが大きく食い違うこと」は、[[課題研究]]や学生実験では起こりにくく、また、そのような変則的”(実際には変則”でないほうがおかしいのだが)な事態に対処できるレベルは意外に高いという考えから、「研究結果をフィードバックさせる」というトレーニングをするか否かに大きな違いが現れる。また、(8)-(10)は、学生実験や高等学校の課題研究レベルでは問題になることが殆ど全くなく、検定教科書には解説されていない。
 
これらの要素をどのようにつなげるのか、どのように偶然的な要素や目標の現実とのズレを実際の研究計画にフィードバックするのかは、研究者の腕や個性、場合によっては価値観や感性にかかわってくる問題である。その意味では、必ずしも実際の研究の現場では必ずしも各要素を直線的に実行する(「『(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(1)』のループを何度か繰り返したあと、(7)に至る」といった具合に)わけではなく、そうあるべきとも限らない。
65 ⟶ 62行目:
== 関連項目 ==
{{Wiktionary|研究}}
* [[基礎研究]] - [[応用研究]]
* [[研究開発]]
* [[学者|研究者]]
77 ⟶ 73行目:
* [[緋色の研究]] - コナンドイル作のシャーロック・ホームズシリーズの作品名
 
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:けんきゆう}}
[[Category:研究|*]]