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== 概要 ==
原子炉(軽水炉)で使用される核燃料は、熱交換効率や安全性、取り扱いの便宜のために、1cmほどの円柱状の[[燃料ペレット]]から始まって、最後は大きな燃料集合体に組み上げられている。
 
核燃料をセラミックに焼き固められたものが燃料ペレットであり、これを[[燃料被覆管]]に封入したものが燃料棒である。燃料集合体はこの燃料棒を束ねて組み上げたもので、この燃料集合体が原子炉に装荷され使用される。
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=== 被覆管 ===
燃料被覆管(ねんりょうひふくかん、Fuel tube)Cladding)は[[ジルコニウム]]合金で出来た、厚さ2mm、直径1cm強で、長さが約4mのきわめて細長い形状の管である。
 
このような細長く特殊な材質のパイプを高品質で製造することが難しく、初期の原子炉で使用された被覆管では、ピンホールの発生などによる核分裂生成物 (FP) の漏出事故が発生している。このうち原因の多くが原子炉運転中の出力変化に伴い、燃料棒の温度変化によって生じる熱応力によるものと判明してからは、燃料棒の健全性を保つため原子炉出力の急な変化を避けるように運転が行われている。すなわち緊急の場合を除き、原子炉の起動と停止は、一日以上の時間をかけてゆっくりと行われ、燃料棒に対して余計なヒートショックを与えないような配慮がなされている。
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=== 燃料集合体 ===
燃料棒が複数本束ねられて燃料集合体 (Fuel bundlesAssembly) を構成する。燃料集合体は同じ軽水炉でも、形式により構造も装荷される数も異なる。
 
PWRの燃料集合体1体は179 - 264本の燃料棒を束ねて組み上げられ、121 - 193体の燃料集合体が原子炉の圧力容器内に装荷される<ref>[http://www.mnf.co.jp/pages/pwr.htm PWR燃料集合体]</ref>。BWRの燃料集合体1体は50 - 80本の燃料棒を束ねて組み上げられ、400 - 800体程度の燃料集合体が原子炉の圧力容器内に装荷される<ref>[http://www.tepco.co.jp/nu/knowledge/system/system01-j.html 原子力発電の燃料]</ref>。