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霊長類の[[脳]]の[[ブローカ野]]や[[ウェルニッケ野]]は音を認識するだけでなく、[[顔面]]、[[舌]]、[[口唇]]、[[喉頭]]の[[筋肉]]を制御する権能を持つ。霊長類は「音声的な鳴き声」をあげることでしられるが、こういった鳴き声は[[脳幹]]や[[大脳辺縁系]]の[[神経回路]]によって作られる<ref name=Freeman>Freeman, Scott; Jon C. Herron., ''Evolutionary Analysis'' (4th ed.), Pearson Education, Inc. (2007), ISBN 0-13-227584-8 pages 789-90</ref>とされてきた。しかし、鳴いている[[チンパンジー]]の脳を近年スキャンしたところ、ブローカ野を使って鳴いていることが分かった<ref>Evolve (tv show): Communication</ref>。また、サルがサルの鳴き声を聞くときに使っている脳の部位はヒトがヒトの発話を聞くときと同じだという証拠がある<ref>RedOrbit: Primate and Human Language Use Same Brain Regions</ref>。
 
[[File:Chlorocebus pygerythrus00.jpg|thumb|rightleft|200px|ヴェルヴェット・モンキーの子供]]
野生化のものに関しては、[[ヴェルヴェット・モンキー]]の[[コミュニケーション]]が最も広範に研究されている<ref name="thirdchimpanzee">{{Cite book|last=Diamond |first=Jared |authorlink=Jared Diamond |title=The Third Chimpanzee: The Evolution and Future of the Human Animal |location=New York |publisher=Harper Perennial |year=1992, 2006 |isbn=0060183071 |pages=141–167}}</ref>。彼らは十種の異なる音声を使い分けることで知られる。それらの音声の多くは天敵の到来のグループの仲間に警告するのに使われる。そのなかには「[[ヒョウ]]の鳴き声」、「[[ヘビ]]の鳴き声」、「[[ワシ]]の鳴き声」などがある。それぞれの鳴き声はそれを聞いたサルに異なる防衛戦略をとらせる。科学者は[[拡声器]]とあらかじめ録音された音声を使ってサルの反応の予想を引き出すことができた。他の鳴き声は固体確認に使われうる。子ザルが鳴くと、その子の母親が子のもとに引き返してくるが、他のヴェルヴェット・モンキーは母ザルが何をするか見るために母ザルの方を向く<ref>{{cite news|url=http://www.nytimes.com/2006/05/23/science/23lang.html?ex=1306036800&en=7012db68d9bb1cc5&ei=5088&partner=rssnyt&emc=rss |title=Nigerian Monkeys Drop Hints on Language Origin |author=Wade, Nicholas |date=2006-05-23 |publisher=[[The New York Times]] |accessdate=2007-09-09}}</ref>。
 
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====ホモ・ハイデルベルゲンシス====
{{See also|ホモ・ハイデルベルゲンシス#言語|l1=ホモ・ハイデルベルゲンシス:言語}}
[[File:Homo heidelbergensis-Cranium -5.jpg|thumb|rightleft|240px|ホモ・ハイデルベルゲンシスの頭蓋骨の化石]]
ホモ・ハイデルベルゲンシスはホモ・エルガステルと非常に近縁であった(移住した子孫である可能性が高い)。ホモ・エルガステルは声を出した初めてのヒト科動物とされ<ref>Mithen, Steven (2006). The Singing Neanderthals, ISBN 978-0-674-02559-8</ref>、この点に関して継承した文化をホモ・ハイデルベルゲンシスが発展させてより洗練されたものにしており、原始的な形の記号言語を発展させた可能性がある。
 
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===ホモ・サピエンス===
{{See also|現代的行動}}
[[File:Herto, Ethiopia ; Homo sapiens idaltu 1997 discovery map.png|thumb|rightleft|240px|解剖学的に現生人類と同じ最古の人類[[ホモ・サピエンス・イダルトゥ]]はエチオピアで発見された]]
解剖学的に現生人類と同一である生物は[[エチオピア]]の[[オモ遺跡群]]の195000年前の化石記録で初めて現れる。しかし彼らは解剖学的には現生人類であるが、今のところ見つかっている考古学的証拠からはより古いホモ・ハイデルベルゲンシスとは違う行動をとっていたとはほとんど示されていない。彼らは[[アシュール石器]]と同レベルに留まっており、後期更新世の現生人類よりも狩りの能率が低かった<ref name="uwnews.org">Schwarz, J. http://uwnews.org/article.asp?articleID=37362</ref>。より洗練された[[ムスティエ文化]]への移行は約120000年前に起こり、[[ホモ・サピエンス]]とホモ・ネアンデルターレンシスの間で共有された。
 
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===数表現===
ある注目すべき研究で、[[ラット]]と[[ハト]]が食料を得るためにボタンをある回数押すよう要求された。彼らは四回以下の回数は非常に正確に区別できたが、回数が増えると失敗する確率が上がった(Chomsky, Hauser & Fitch, 2002)。[[松沢哲郎]](1985年)はチンパンジーに[[アラビア数字]]を教えようとした。この点に関して霊長類と人との違いは非常に大きい、というのは1から9までの数字がそれぞれ一定の量を表していることを学ぶのにチンパンジーは訓練時間中に何千回もの思考を必要とするのである。だが、1、2、3まで(時には4も)を学んだヒトの子供は後者函数(つまり、2は1より1大きい、3は2より1大きい、4は3より1大きい;一たび4まで達すると子供は[[エウレカ]]の瞬間を経てあらゆる整数「n」の価値が前の整数より1大きいことを理解する)を用いてより大きい整数の価値を理解する。要するに、霊長類は他の指示記号にアプローチするときと同様に数の意味を一つずつ覚えていくのに対し、ヒトの子供は最初に任意の記号のリスト(1,2,3,4...)を学ぶと続いてそれらの精確な意味を習得する<ref>S. Carey, ''Mind Lang.'' 16, 37 (2001)</ref>。この結果はヒトの数表現において言語の「無制限生成性」が適用されている証拠だとみなされうる<ref>Hauser, Chomsky, Fitch, ''Science'', Vol. 298, No. 5598 (Nov. 22, 2002), p. 1577</ref>。
 
==言語の構造==
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言語の音韻体系は有限個の単純な音素からなる。各言語の特有の音素配列論的規則の下でこういった音素が再結合・連結させられ、形態論的体系と際限ない語彙が生まれる。言語のカギとなる特性は、簡素で有限な音韻論的要素によって、規則がその中の各要素を決定しているような無限の語彙体系が生まれることと、意味がその形式に密接に結びついていることである。音韻論的統語論は先立って存在する音韻論的要素の単純な結合である。ヒトの言語のもう一つの本質的な特性もこれに関連している。先立って存在する要素を結びつける語彙統語論によって意味論的に新しく互いに異なる語彙論的要素が生まれる。
 
ある語彙音韻論的要素がヒトの外部に存在することで知られている。自然世界に存在するものは全て(もしくはほとんど全て)何らかの形式で記述されてきたが、ごく僅かなものが同一種内に共存している。鳥の歌、歌う類人猿、[[クジラ]]の歌]]、これら全てが音韻論的統語論を示しているが、音的な要素を組み合わせて拡張された新しい意味を欠く大きな構造を作り上げている。ある種の霊長類は各要素が世界に存在するなんらかのものを指示するような単純な音韻体系を有している。しかし、ヒトの体系とは対照的に、こういった霊長類の体系の要素は通常個々独立して生じ、語彙統語論の欠如を示す。{{仮リンク|キャンベルモンキー|en|Campbell's mona monkey}}が語彙統語論を持ち、二種の鳴き声を組み合わせたりする(捕食者が来たことを示す「ブーム」という鳴き声と危険の兆しが去ったことを示す鳴き声が組み合わせられるなど)が、これが語彙論的、もしくは形態論的な現象なのかは不明確である。
 
===ピジンとクレオール===
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*{{Cite journal | doi = 10.1086/509092 | last1 = Lieberman | first1 = P. | year = 2007 | title = The evolution of human speech: Its anatomical and neural bases | url = http://www.cog.brown.edu/people/lieberman/pdfFiles/Lieberman%20P.%202007.%20The%20evolution%20of%20human%20speech,%20Its%20anatom.pdf | journal = Current Anthropology | volume = 48 | issue = 1| pages = 39–66 }}
 
{{Animal language}}
 
{{DEFAULTSORT:けんこのきけん}}