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[[ファイル:Windmills D1-D4 - Thornton Bank.jpg|200px|thumb|<!--沖合いにある-->[[風力発電|風力発電所]]([[風力原動機#風力発電機|風力発電機]]群)。
<br/>
風力発電所ひとつをとっても、<< [[再生可能エネルギー]]を用いて[[電力]]を供給する>> という実用的な[[目的]]の実現のために、装置群を設計し、製造し、適切な場所に設置し、適切に運用する必要があり、そのためには[[エネルギー問題]]に関する知識、[[環境学|環境問題に関する知識]]、[[流体力学|流体に関する知識]]、[[機械工学|機械に関する知識]]、[[材料工学|材料に関する知識]]、[[電気工学|電気的な知識]]、[[制御工学|制御装置などの知識]]、[[経済学|経済性に関する知識]]、[[気象学]]的な知識や地域・場所ごとにまったく異なる[[風]]量に関する具体的なデータ、用地確保や海洋上での設置にかかわる[[法律]]的な知識、騒音規制に関する法的知識や自治体ごとの[[条例]]の調査、プロペラに衝突してくることがある[[動物行動学|鳥の習性に関する知識]] 等々、様々な分野の[[知識]]を結集する必要があり、また事前に[[アセスメント]]を行い、発注者や設置地域住民等々に対して[[アカウンタビリティ]]を果たす必要があり、現代の工学問題の実例となっている。]]
[[国立大学#日本における国立大学|日本の国立8大学]]の工学部を中心とした「工学における教育プログラムに関する検討委員会」の文書(1998年)では、次のように定義されている。
{{Quotation|工学とは[[数学]]と[[自然科学]]を基礎とし、ときには[[人文科学|人文]][[社会科学]]の[[知識|知見]]を用いて、公共の[[安全]]、[[健康]]、[[福祉]]のために有用な事物や快適な[[環境]]を構築することを[[目的]]とする[[学問]]である。<ref>「[http://www.eng.titech.ac.jp/~jeep/08-10/pdf/pamph01.pdf 8大学工学部を中心とした 工学における教育プログラムに関する検討]」([[PDFファイル]]) 工学における教育プログラムに関する検討委員会、1998年5月8日。</ref>}}
工学は大半の分野で、理学の分野である[[数学]]・[[物理学]]・[[化学]]等々を基礎としているが、工学と理学の相違点は、ある現象を目の前にしたとき、理学は「[[自然界]](の現象)は(現状)どうなっているのか」や「なぜそのようになるのか」という、既に存在している状態の[[理解]]を追求するのに対して、工学は「どうしたら、(望ましくて)未だ存在しない状態やモノを実現できるか」を追及する点である<ref>Fung らの ''Foundations of Solid Mechanics'' の改訂版(古典的な工学教科書)に沿った解説。詳細は[[他の学問分野との関係#科学]]にて説明。</ref>。あるいは「どうしたら目指す成果に結び付けられるか」という、[[人間]]・[[社会]]で利用されること、という[[合目的性]]を追求する点である、とも言える。
 
したがって工学では[[安全性]]、[[経済性]]、[[運用性|運用]]・[[保守性]]といった、[[実用]]上の観点の価値判断が重要である。使用できる[[時間]]・[[人員]]・[[お金|予算]]などといった[[資源]]の制約の中、工学的目的を達成するための技術的な検討とその評価を'''工学的妥当性'''と言い、工学的な性質の分析には、[[環境適合性]]、[[ユーザビリティ|使いやすさ]]、整備のしやすさ([[:en:Maintainability|Maintainability]])、生涯費用([[ライフサイクルコスト]])など、(質量、速度などのある意味、即物的で一意的に測定できる性質とは違った、人間がある配慮のもとに構成した) <<評価方法>> が必要なものが多い。そうした'''評価方法'''の開発も工学の重要な分野とされる。
 
また'''[[公共の福祉]]'''に対する配慮も必要であり、工学各分野の学会([[電気学会]]、[[土木学会]]など)では[[倫理]]的な内容を盛り込んだ信条規定([[:en:Creed|Creed]])が定められている。