「名鉄3300系電車 (3代)」の版間の差分

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{{鉄道車両
|車両名=名鉄3300系電車<br />名鉄3150系電車
|社色=#dd0022
|画像=Nagoya_Railway_3300.jpg
|画像説明=急行運用に就く名鉄3300系<br />(2008年4月5日 / [[豊田本町駅]])
|起動加速度=2.0(70km/hまで<!-- 、2.5km/h/s準備 -->
|営業最高速度=120
|設計最高速度=130
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'''名鉄3300系電車'''(めいてつ3300けいでんしゃ)は、[[2004年]]([[平成]]16年)に登場した[[名古屋鉄道]]の[[通勤形電車]]。
 
なお、本項では、4両編成の'''3300系電車'''のほか、同一設計で2両編成を組む'''名鉄3150系電車'''についても記述する。
 
個別の編成を表す際の編成表記は、[[豊橋駅|豊橋]]方先頭車の[[鉄道の車両番号|車両番号]](例:3301F、末尾の「F」は編成を意味する''Formation''の頭文字)を用いて表記する。
 
== 概要 ==
=== 3300系車体 ===
[[名鉄300系電車|300系]]をベースとした[[日本車輌製造]]の[[日本車輌製造#日車式ブロック工法(日車式SUSブロック構体)|ブロック工法]]によるステンレス車体である。地上用のため、300系の20m級4ドアから19m級3ドアに変更されている。
2004年[[10月]]に登場した地上用で初の[[ステンレス鋼|ステンレス]]車両で、4両編成で組成される。系譜としては3500系、3700系の発展型となる。2009年現在、5本20両が在籍している。
 
==== 車体 ====
車体は、[[名鉄300系電車|300系]]をベースとした[[日本車輌製造]]の[[日本車輌製造#日車式ブロック工法(日車式SUSブロック構体)|ブロック工法]]によるステンレス製である。地上用のため、300系の20m級4ドアから19m級3ドアに変更されている。
 
断面は、300系ではストレートなものであったが、本系列では車体裾が[[名鉄3500系電車 (2代)#3700系|3700系・3100系]]と同様に[[台枠]]部で鋭角に絞ったものになっている。
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300系では屋根上にあった車外[[スピーカー]]は、本系列では取り付け位置が車体側面に変更され、先頭車で5個、中間車で6個設置されている。
 
前頭部は事故で損傷した際に修理がしやすいように[[炭素鋼|普通鋼]]製とされ、この部分にはステンレス車体との一体感を出すためシルバーメタリック塗装が施されている。また、面と側面の窓下には名鉄カラーのスカーレットの帯が細く配されているが、前面部については細めのもの側面比較してより細くなっている。
 
前面のデザインは300系をベースとした丸みを帯びた貫通型で、非常時に連結されている他編成(本系列もしくは後述する3150系同士の場合のみ)への乗務員の移動を容易にするため、前面の非常用[[貫通扉]]の位置が300系と比較して中央寄りに変更されている。また、前面の灯具類は300系では上部に[[前照灯]]、[[排障器]](スカート)の上部に[[尾灯]]を兼ねた標識灯が設置されているが、本系列では腰部に横並び(前照灯が内側となる)で配され、一体感を出すため、灯具周りには左右間を結ぶダークグレーの帯パーツが配されている。なお、前照灯は[[HIDランプ]]、標識灯は[[発光ダイオード|LED]]式である。
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客室側窓は、扉間は[[鉄道車両の座席#クロスシート(横座席)|クロスシート]]・[[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]とも8名分の座席配置にほぼ合致する大型2連固定窓、車端部は両先頭車の[[操縦席|運転室]]側は3500系などと同様の小窓で、連結面側および中間車は、コストダウンを図るため、上部内折れ開閉式の大型窓とされている。また、すべての窓には300系と同様に[[紫外線|UV]]カットガラスが使用され、カーテンが省略されている。前面および側面の[[方向幕|種別・行先表示器]]は従来の字幕式ではなく、2000系などと同様の[[三菱電機]]製[[オーロラビジョン#オーロラビジョン R-STAY|オーロラビジョンR-STAY]]が採用された。床面高さは1,100mmである。運転室と客室の仕切りは、乗務員扉が従来通り中央に設けられ、扉窓と従来より小型化された運転席背面の窓を黒褐色の着色ガラスとして、[[遮光幕]]はフリーストップ式のものが後者のみに設けられた。
 
==== ====
[[ファイル:Meitetsu 3150 interior.JPG|thumb|right|250px|車内(3150系1次車)]]
厳しい空間的制約により地上設備の強化が行えず、列車の増発や増結が困難な[[名鉄名古屋駅]]を通る路線において、混雑の緩和とクロスシートを好む利用客の要望を両立させる解決策として、先に[[名鉄小牧線|小牧線]]で就役した300系で採用された転換クロスシートとロングシートを扉間ごとに交互に配置する構成になっている。クロスシートの前後間隔は標準の900mmであり、通路幅は640mmとなる。なお、地上用の3扉通勤形車両がクロスシート装備で新製されたのは[[1990年]]の[[名鉄6000系電車|6500系7次車および6800系4次車]]以来14年ぶりのこと<ref>地上用の3扉通勤形での転換クロスシート装備は初の事例となる。</ref>であった。
 
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各車両とも2段表示が可能な3色LED式の[[車内案内表示装置]]が千鳥配置で1両あたりで3台設置され、通常は上段に種別・行き先と次の停車駅の切り替え表示が、下段は最大で8つ先までの停車駅または文字ニュースが表示される。また、妻面の鴨居部にはLED式による号車表示器が設置されている。
 
運転室については、運転台は2000系のものをベースとしたワンハンドル式[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]と[[鉄道車両のモニタ装置|液晶モニタ装置]]付きの仕様であるが、将来の[[ワンマン運転]]にも対応できるように機器配置が変更されている<ref>相違点としては、[[運転士]]用の放送マイクが設置されている点や、[[プラットホーム|ホーム]]監視用モニタの設置スペースが設けられている点などが挙げられる。</ref>。一般的なワンハンドル式マスコンは左手で操作するように設置されているが、系列では右手で操作するような配置になっているという特徴がある。
 
==== 屋根上走行機器など ====
各電動車に搭載されている制御装置は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]による[[可変電圧可変周波数制御|1C2M×2群方式のVVVFインバータ制御]]で三菱電機または[[東芝]]製である。故障時対応として補助電源([[無停電電源装置|CVCF]]インバータ)と一体とされ、補助電源の故障時にはVVVFの1群を開放してCVCFに切り替えるデュアルモード方式が採用されている。3300系と3150系で設計を共通化するため、これまでの4両組成を組む系列(3500系・3700系のほか、[[名鉄1000系電車|1000系]]や6500系など)とは異なり、M車([[動力車|電動車]])は1M方式となり、4両固定編成を組む車両としては[[名鉄6000系電車|6000系]]以来となるMTユニット方式となった<ref>但し、300系もMM'ユニットのように見えるが主回路は1M方式である。</ref>。主電動機は出力170kWで[[東洋電機製造]]製のものを各電動車に4個装備する<ref>モーターおよび制御器から発せられる[[磁励音|変調音]]は2000系などと同じである。</ref>。ブレーキシステムには[[純電気ブレーキ]]を採用し、[[回生ブレーキ|回生]]率を向上させている。また、3500系などの電気指令式ブレーキの車両との併結に対応させるための読替装置が搭載されている。補助電源のSIVは3100系以降の他形式と同様電動車に搭載し、上記の通り故障時にはCVCFインバータによってバックアップされる。[[制御車]]と[[付随車]]には[[二次電池|蓄電池]]とC-1500型[[圧縮機|電動空気圧縮機]]が搭載されている。[[集電装置]]は東洋製のシングルアーム式パンタグラフを各[[電動車|電動車]]に1基装備する。
[[エア・コンディショナー|空調装置]]は名鉄の車両で初の[[集中式冷房装置|集中式]](容量40,000kcal/h、東芝 RPU-11020)が採用され、各車両とも1両あたり1基設置されている。排気扇は従来のものよりも大型のもので形状も変更され、各車両とも空調装置の前後に1台ずつ設置されている。[[集電装置]]は[[東洋電機製造]]製のシングルアーム式パンタグラフを各[[電動車|電動車]](モ3350形およびモ3400形、以下同じ)に1基装備する。
 
==== 床下空調機器 ====
[[エア・コンディショナー|空調装置]]は名鉄の車両で初の[[集中式冷房装置|集中式]](容量40,000kcal/h、東芝 RPU-11020)で、各車両とも1両あたり1基設置されている。排気扇は従来のものよりも大型のもので形状も変更され、各車両とも空調装置の前後に1台ずつ設置されている。
各電動車に搭載されている制御装置は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]による[[可変電圧可変周波数制御|1C2M×2群方式のVVVFインバータ制御]]で三菱電機または[[東芝]]製である。故障時対応として補助電源([[無停電電源装置|CVCF]]インバータ)と一体とされ、補助電源の故障時にはVVVFの1群を開放してCVCFに切り替えるデュアルモード方式が採用されている。後述する3150系と設計を共通化するため、これまでの4両組成を組む系列(3500系・3700系のほか、[[名鉄1000系電車|1000系]]や6500系など)とは異なり、M車([[動力車|電動車]])は1M方式となり、4両固定編成を組む車両としては[[名鉄6000系電車|6000系]]以来となるMTユニット方式となった<ref>但し、300系もMM'ユニットのように見えるが主回路は1M方式である。</ref>。主電動機は東洋製の170kWのものを各電動車に4個装備する<ref>モーターおよび制御器から発せられる[[磁励音|変調音]]は2000系などと同じである。</ref>。ブレーキシステムには[[純電気ブレーキ]]を採用し、[[回生ブレーキ|回生]]率を向上させている。また、3500系などの電気指令式ブレーキの車両との併結に対応させるための読替装置が搭載されている。補助電源のSIVは3100系以降の他形式と同様電動車に搭載し、上記の通り故障時にはCVCFインバータによってバックアップされる。[[制御車]](ク3300形)および[[付随車]](サ3450形)には[[二次電池|蓄電池]]とC-1500型[[圧縮機|電動空気圧縮機]]が搭載されている。
 
== 系列別概要 ==
=== 3300系 ===
前述のとおり、2004年[[10月]]に登場した地上用で初の[[ステンレス鋼|ステンレス]]車両。系譜としては3500系、3700系の発展型となる。4両編成で、豊橋方から '''ク3300形'''(Tc) - '''モ3350形'''(M) - '''サ3450形'''(T) - '''モ3400形'''(Mc) の順に組成される。このうち「モ3350形」という形式は3代目、「モ3400形」という形式は2代目である。
 
4両編成5本20両が在籍している。
 
==== 製造年次 ====
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2004年10月に3150系3151Fとともに落成し、試運転の後、同年[[11月15日]]に営業運転を開始した。当初は4両編成単独で[[普通列車]]主体の限定運用が組まれていたが、10日ほどで3500系や3700系と共通に運用されるようになった。なお、制御装置は三菱製である。
 
この3301Fの[[鉄道の車両番号|車両番号]]は、[[豊橋駅|豊橋]]方がク「3301」、豊橋方から2両目がモ「3351」、[[名鉄岐阜駅|岐阜]]方がモ「3401」と、直近に営業運転を終了した車両の番号がそのまま転用されている<ref>なお、[[名鉄3300系電車 (2代)|旧3301号および3351号]]は解体されたが、「イモムシ」のニックネームを持つ[[名鉄3400系電車|旧3401号]]は[[舞木検査場]]に留置されている。</ref>。
 
この3301Fと後述する3150系1次車の就役により、[[名鉄5500系電車|5500系]]は[[2005年]][[1月28日]]をもって営業運転を終了し、[[名鉄7000系電車#7500系|7500系]]も3本が[[廃車 (鉄道)|廃車]]された。
 
「電車で、ECO MOVE。」キャンペーンの一環として、2008年より、毎年6月から10月にかけて「エコムーブトレイン」のラッピングが施されている。
{{-}}
 
===== 2005年度(2次車:3302F - 3305F) =====
[[ファイル:Meitetsu 3300 series ( III ) 016.JPG|thumb|240px|right|3305F<br/>(2009年12月27日 / 黒田 - 木曽川堤)]]
7500系を全廃するために4本16両が製造され、2005年7月に落成。試運転の後、同年8月より営業運転を開始した。これにより7500系は同年[[8月7日]]を最後に営業運転を終了した。
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制御装置は3302Fと3303Fが三菱製、3304Fと3305Fが東芝製である。
 
なお、[[2006年]]8月から2010年5月まで3305Fの岐阜方先頭車であるモ3405号はインバータ装置が新型のものに、片側の台車の主電動機が全閉自冷式のものにそれぞれ交換され、各種試験が行われていた(メーカーはいずれも東芝製)。このため同車は岐阜方と豊橋方で変調音が異なっていた。このうちの全閉自冷式主電動機については[[2008年]]登場の[[名鉄瀬戸線|瀬戸線]]・[[名鉄4000系電車|4000系]]で本採用となった。<ref>ただし3300系は東芝製であるが、4000系ではメーカーが三菱製のものとなっている。</ref>。
 
4両成の本線用通勤車は既に3500系が相当両数在籍することや、[[2007年]]度から[[2009年]]度には[[名鉄5000系電車 (2代)|5000系]]の増備が優先されていたことなどから、2006年以降本系列の増備は中断している。
 
==== 編成表 ====
<!-- 名鉄の慣例に従い、豊橋方を先にする -->
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
!colspan="1" style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|豊橋・中部国際空港|名鉄岐阜・新鵜沼|(名鉄名古屋駅基準)}}
|-style="border-top:solid 4px #dd0022"
!colspan="1"|形式
| style="width:6em;"|'''ク3300形'''<br />(Tc)
| style="width:6em;"|'''モ3350形'''<br />(M)
| style="width:6em;"|'''サ3450形'''<br />(T)
| style="width:6em;"|'''モ3400形'''<br />(Mc)
|-
!colspan="1"|搭載機器
| CP,BT || VVVF,SIV || CP,BT || VVVF,SIV
|-style="border-top:solid 2px #666;"
!rowspan="1"|車両番号
| 3301<br />:<br />3305
| 3351<br />:<br />3355
| 3451<br />:<br />3455
| 3401<br />:<br />3405
|}
::'''凡例''' : VVVF…主制御器、SIV…補助電源装置(静止形インバータ)、CP…電動空気圧縮機、BT…蓄電池
 
=== 3150系 ===
 
[[File:Meitetsu 3150 series 011.JPG|thumb|240px|right|3150系(3157F)<br />(2008年12月27日 / 黒田 - 木曽川堤)]]
2004年10月に登場した3300系の2両組成バージョンである。豊橋方から '''ク3150形'''(Tc) - '''モ3250形'''(Mc) の順に組成される。このうち「モ3250形」という形式は2代目である。

2両編成16本32両が在籍する。

前述したが、設計負担を軽減させるために本系列では3300系の両先頭車であるク3300形およびモ3400形と同一設計とされている。よって仕様は3300系と同一である。系譜、機能的には3100系の改良増備型と言える。2008年までに16本32両が製造された。なお、

共通運用が組まれている3100系と同様、[[警笛|ミュージックホーン]]や自動放送装置は搭載されていないため、3150系ならびに3100系が先頭車となる[[名鉄特急|特急]](名鉄名古屋・名鉄岐阜・犬山方面)はミュージックホーンを鳴らすことができない。ただし、2200系や1700系と併結して[[快速特急#名古屋鉄道「快速特急」|快速特急]]・特急の運用に入った際にはそれらの編成に搭載されている自動放送や車内メロディが流れる。
 
====製造年次====
===== 2004年度(1次車:3151F - 3154F) =====
[[File:Meitetsu 3150 series 014.JPG|thumb|240px|right|3154F<br />(2008年12月29日 / 常滑駅)]]
3151Fは2004年10月に3301Fとともに落成し、同年11月までに他の3編成が落成した。仕様は3301Fと同一である。試運転の後、同年[[11月27日]]にそれまで7000系・7500系で運用されていた列車の一部を置き換える形で就役した。[[2005年]][[1月29日]]のダイヤ改正までは限定運用が組まれ、本系列のみ2+2の4両で主に[[名鉄犬山線|犬山線]]・[[名鉄河和線|河和線]]系統の[[急行列車|急行]]に充当されていた。
105 ⟶ 139行目:
制御装置は3151Fが三菱製、3152F - 3154Fが東芝製である。
 
===== 2007年度(2次車:3155F - 3159F) =====
[[File:Meitetsu 3150 series 012.JPG|thumb|240px|right|3157F<br />(2008年12月27日 / 黒田 - 木曽川堤)]]
1次車の落成後、3150系の増備は2年半の間なかったが、2007年度に2次車として5本が増備された。同年[[3月]]に落成し、試運転の後、同年[[4月]]より営業運転を開始した。これに伴い7000系の4両編成3本と6両編成1本が廃車された。
 
この増備車では、車内座席のオールロングシート化、座席周囲の手すりの色ピンクからライトブルーパープルへの変更(塗したうえで着色範囲も縮小、扉横の手すりの無塗装化、オーロラビジョンR-STAYの照明が白色LEDに変更された。また、新製時より自動給電装置と[[緊急停止装置|EB装置]]を搭載し、3300系2次車と同様に天井周りにも変化が見られる。座席がオールロングシート化された理由は、ラッシュ時に3300系・3150系が使用された際にいわゆる「積み残し」が多発したためとされている<ref>どこでも通勤通学客、特に短距離乗車の客は扉付近に立ち止まる傾向があるが、[[中京圏|名古屋圏]]、ことに名鉄では2扉車時代の習慣が根強いからか、車内の奥の方へ詰めるというラッシュ時の乗車マナーがよく浸透しておらず特にその傾向が強い(名鉄が緊急のラッシュ対策として扉付近の立ち席スペースを広く取った時期があるのもそのためである)。本系列のセミクロス車の場合は立ち客がクロスシート部分の通路まで入っていかず、そのため車両の実質収容力が低下したために「積み残し」が起きた。</ref>。オールロングシートへの変更により全体定員は各車117名から125名に、座席定員は44名から46名へと増えた。
 
制御装置は3155F・3156Fが三菱製、3157F - 3159Fが東芝製である。
 
===== 2008年度 =====
老朽化が進む著しい7000系の置き換えを進めるため、[[2008年]]度には7本14両が製造された。
===== 3次車(3160F - 3163F) =====
 
=====3次車(3160F - 3163F)=====
 
2008年6月に4本が落成した。2次車同様のオールロングシート仕様で、座席の形状も従来通りであるが、先に登場した5000系に準じたマイナーチェンジが行われ、前・側面の種別・行先表示器はオーロラビジョンR-STAYから[[フルカラー]]LED式のものに変更された他、優先席が各車4名分→10名分に増加し、優先席エリアのつり革とスタンションポールは黄色のものを採用し、区別を図った。運転席直後の車椅子スペースにあった荷棚と折りたたみ椅子は廃止され、車椅子固定用のベルトのみとなっている。そのため座席定員は再び各車44名となった。また、運転室側の[[消火器]]の設置箇所は車椅子スペース上部から車掌台側の座席の横に変更され、設置箇所の化粧板には欠き取りがある。
 
===== 4次車(3164F - 3166F) =====
 
2008年12月に3本が落成した。基本的には先に落成した3160F - 3163Fと同一仕様であるが、側扉付近の床が黄色に着色されている。ただし、同じく扉付近の床面に黄着色の施されている[[名鉄4000系電車|4000系]]や[[名鉄2200系電車#2300系|2300系]]とは異なり、床敷物は濃淡ブルーグレーの2色のままとされている。この4次車就役にともない、4両編成3本が残されていた7000系は定期運用を終了した。
 
==== 運用編成表 ====
[[2010年]][[2月]]現在3300系・3150系両系列で4両編成5本20両、2両編成16本32両の合計21本52両と[[名鉄3500系電車 (2代)|3500系・3700系・3100系]]を合わせて4両編成44本176両、2両編成39本78両の合計83編成254両が在籍し、前述したように、3300系・3150系は電気指令式ブレーキシステムを有する車両との併結運転が可能であるため、在来の3500系・3700系・3100系の併結が日常的に見られる。運用は編成両数で分けられ、3300系は4両固定編成を組む3500系・3700系と共通に運用され、快速急行から普通まで広範囲にわたって運用されている。また、2011年3月改正より再び全車一般車特急の定期運行が再開され、深夜の名鉄名古屋駅発東岡崎行きや中部国際空港駅発岐阜行きの特急でも使用される様になった。3150系は2両編成の3100系との共通運用が組まれ、3300系と同様に[[快速急行]]以下の種別での運用が主体であるが、朝夕のラッシュ時には[[名鉄2200系電車|2200系]]や[[名鉄2200系電車#1700系|1700系]]の増結用として[[名鉄名古屋本線|名古屋本線]]や犬山線の[[名鉄特急|快速特急・特急]]の運用にも充当される。以前は[[名鉄築港線|築港線]]での運用にも入っていた。なお、3150系や3100系の定期運用の中には2両編成を3本連結した6両編成での営業運転があるほか、回送列車では2両編成を4連結した8両編成での運行も存在する。
 
3300系・3150系とも2010年の時点では、[[名鉄豊田線|豊田線]]、[[名鉄蒲郡線|蒲郡線]]、[[名鉄三河線|三河線]]、[[名鉄小牧線|小牧線]]での定期運用はない<ref>豊田線・小牧線はすべて地下鉄直通規格の20m4ドア車で運用されており、蒲郡線・三河線はワンマン運転対応車により運用されているためである。</ref>。また、2008年6月28日までは[[名鉄広見線|広見線]]の[[新可児駅]] - [[御嵩駅]]間にも入線していたが、ダイヤ改正による同区間のワンマン運転開始にともない、定期運用は消滅した。
[[名鉄三河線|三河線]]では営業運転開始後から2005年1月29日のダイヤ改正までの短い間に知立~碧南間にも入線していた。これ以外にも三河線には車両が不足したときに入線したことが何度かある。
 
== 主要諸元 ==
* [[起動加速度]]:2.0km/h/s(2.5km/h/s準備)
* 減速度:3.5km/h/s(常用)4.0km/h/s(非常)
* 最高速度:120km/h(130km/h準備)
 
== 編成構成 ==
<!-- 名鉄の慣例に従い、豊橋方を先にする -->
'''3300系'''
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
!colspan="21" style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|豊橋・中部国際空港|名鉄岐阜・新鵜沼|(名鉄名古屋駅基準)}}
|-style="border-top:solid 4px #ED1A3D;"
!colspan="2"|形式
| style="width:6em;"|'''ク3300形'''<br />(Tc)
| style="width:6em;"|'''モ3350形'''<br />(M)
| style="width:6em;"|'''サ3450形'''<br />(T)
| style="width:6em;"|'''モ3400形'''<br />(Mc)
|-
!colspan="2"|搭載機器
| CP,BT || VVVF,SIV || CP,BT || VVVF,SIV
|-style="border-top:solid 2px #999;"
!rowspan="2"|車両番号
!1次車
| 3301
| 3351
| 3451
| 3401
|-
!2次車
| 3302<br />:<br />3305
| 3352<br />:<br />3355
| 3452<br />:<br />3455
| 3402<br />:<br />3405
|}
 
'''3150系'''
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
!colspan="2" style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="2"|{{TrainDirection|豊橋・中部国際空港}}
|-style="border-top:solid 4px #ED1A3D;dd0022"
!colspan="21"|形式
| style="width:6em;"|'''ク3150形'''<br />(Tc)
| style="width:6em;"|'''モ3250形'''<br />(Mc)
|-
!colspan="21"|搭載機器
| CP,BT || VVVF,SIV
|-style="border-top:solid 2px #999666;"
!rowspan="41"|車両番号
| 3151<br />:<br />3166
!1次車
| 31513251<br />:<br />31543266
| 3251<br />:<br />3254
|-
!2次車
| 3155<br />:<br />3159
| 3255<br />:<br />3259
|-
!3次車
| 3160<br />:<br />3163
| 3260<br />:<br />3263
|-
!4次車
| 3164<br />:<br />3166
| 3264<br />:<br />3266
|}
::'''凡例''' : VVVF…主制御器、SIV…補助電源装置(静止形インバータ)、CP…電動空気圧縮機、BT…蓄電池
::;凡例
::*VVVF:主制御器(1C2M2群)
::*SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
::*CP:電動空気圧縮機
::*BT:蓄電池
 
== 運用 ==
* このうち、「モ3350形」、「モ3400形」、「モ3250形」という形式は2代目ないし3代目である。
[[File:Meitetsu 3150 series 012.JPG|thumb|240px|right|3150系と3500系の併結運転<br />(2008年12月27日 / 黒田 - 木曽川堤)]]
[[2010年]][[2月]]現在3300系・3150系両系列で4両編成5本20両、2両編成16本32両の合計21本52両と[[名鉄3500系電車 (2代)|3500系・3700系・3100系]]を合わせて4両編成44本176両、2両編成39本78両の合計83編成254両が在籍し、前述したように、3300系・3150系は電気指令式ブレーキシステムを有する車両との併結運転が可能であるため、在来の3500系・3700系・3100系の併結が日常的に見られる。運用は編成両数で分けられ、3300系は4両固定編成を組む3500系・3700系と共通に運用され、快速急行から普通まで広範囲にわたって運用されている。また、2011年3月改正より再び全車一般車特急の定期運行が再開され、深夜の名鉄名古屋駅発東岡崎行きや中部国際空港駅発岐阜行きの特急でも使用される様になった。3150系は2両編成の3100系との共通運用が組まれ、3300系と同様に[[快速急行]]以下の種別での運用が主体であるが、朝夕のラッシュ時には[[名鉄2200系電車|2200系]]や[[名鉄2200系電車#1700系|1700系]]の増結用として[[名鉄名古屋本線|名古屋本線]]や犬山線の[[名鉄特急|快速特急・特急]]の運用にも充当される。以前は[[名鉄築港線|築港線]]での運用にも入っていた。なお、3150系や3100系の定期運用の中には2両編成を3本連結した6両編成での営業運転があるほか、回送列車では2両編成を4連結した8両編成での運行も存在する。
 
3300系・3150系とも2010年の時点では、[[名鉄豊田線|豊田線]]、[[名鉄蒲郡線|蒲郡線]]、[[名鉄三河線|三河線]]、[[名鉄小牧線|小牧線]]での定期運用はない<ref>豊田線・小牧線はすべて地下鉄直通規格の20m4ドア車で運用されており、蒲郡線・三河線はワンマン運転対応車により運用されているためである。</ref>。また、2008年6月28日までは[[名鉄広見線|広見線]]の[[新可児駅]] - [[御嵩駅]]間にも入線していたが、ダイヤ改正による同区間のワンマン運転開始にともない、定期運用は消滅した。
[[名鉄三河線|三河線]]では営業運転開始後から2005年1月29日のダイヤ改正までの短い間に知立~碧南間にも入線していた。これ以外にも三河線には車両が不足したときに入線したことが何度かある。
 
== 車体装飾 ==