「ヒラメ」の版間の差分

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== 特徴 ==
[[太平洋]]西部([[千島列島]]、[[樺太]]、[[日本]]、[[朝鮮半島]]などの沿岸から[[南シナ海]]まで)に分布。最大で全長1m、体重10kgほどになる。他のカレイ目の魚と同じように左右に扁平な体型をしていてカレイと区別が付きにくいが、俗に「左ヒラメに右カレイ」と言われるように、両目とも頭部の左側半分に偏って付いているのが特徴である(ただし、頭部の左側に目を持つカレイも存在するので、目が頭部の左側にあるもの全てがヒラメというわけではない)。海底で両目のある体の左側を上に向けて生活しているため、ヒラメの両目は常に上の方を向いていることになる<ref>日本では、このようなヒラメの生態になぞらえて、自分の出世ばかりを気にして絶えず[[最高裁判所 (日本)事務総局|最高裁判所上層部]]の意向をうかがいながら権力者に都合の良い判決ばかりを書く不正な[[裁判官]]を、「ヒラメ裁判官」と呼んで揶揄することがある。詳細については、『[[司法行政権]]』および『[[最高裁判所事務総局]]』の項目を参照のこと。</ref>。また、ヒラメはカレイと比べて口が大きく、歯も1つ1つが大きく鋭い。
 
沿岸の砂泥地を好み夜活動する。昼はよく砂泥中に身を潜め頭だけ出しているが、砂に潜らない場合は体の色を海底と同じ色にする。主に海底に住む小魚、貝類、[[ゴカイ]]類を食べる。幼魚のときにはケンミジンコなども捕食するが、成長するにつれ魚類を捕食する割合が増え、成魚では9割が小魚となる。そのため、カレイ釣りではゴカイ・イソメのほか鈍重な動きのワームを用いるのに対し、ヒラメ釣りでは生き餌の小魚や俊敏な動きのルアーを用いる。ヒラメはカレイと異なり、体全体を使った比較的俊敏な動きが可能である。
 
[[冬]]は相当深いところに下り、3~7月の産卵期には水深20cm20mぐらいの浅瀬にうつ移動する。卵は浮遊性で、卵から孵った稚魚は通常の魚と同じように細長く、目も両側に付いている。全長1cmくらいに成長する頃から右の目の移動が始まり、2.5cmくらいになると親と同じ形になる。3年程で成魚になる。カレイ類には数十年生きる種もいるが、ヒラメの寿命は短く、せいぜい数年程度と言われる。その分、ヒラメはカレイよりも成長が早く、[[養殖]]もしやすいとされている。
 
北海道では「てっくい」、東京湾では1kg以下の物を「そげ」と呼んでいる。
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== 水産資源 ==
日本では[[刺身]]、[[寿司]]ネタに用いられる高級食材で、ヒラメ、カレイ類の中では最も高値で取引される。また、[[カレイ|カレイ類]]よりも成長が早いこと、及びまた海底で静止していることが多いためさほど酸素を必要とせず海水をあまり汚さないためことから、[[養殖]]が盛んである。今後、養殖コストを鑑みてさらなる安値で流通することが期待される。
 
日本での別名は地方によって異なり、カレ、オオグチガレ、ソゲ(ゾゲ)、オオクチ、テックイ、ハス、オオガレイ、メビキ、ホンガレイなど。ヒラメは[[青森県]]、[[茨城県]]、[[鳥取県]]の県の魚に指定されている。