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Dignaaga (会話 | 投稿記録)
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釈迦の入滅後、仏教はインドで大いに栄えたが、大乗仏教の教義が[[ヒンドゥー教]]に取り込まれるとともにその活力を失っていく。ヒンドゥー教は仏教を弾圧の対象とし、釈迦に新たな解釈を与えた。釈迦は、[[ヴィシュヌ]]のアヴァターラ([[化身]])として地上に現れたとされた。偉大なるヴェーダ聖典を悪人から遠ざけるために、敢えて偽の宗教である仏教を広め、人々を混乱させるために出現したとされ、誹謗の対象になった。ただ、逆に大乗仏教の教義をヒンドゥー教が取り込んだため、ヒンドゥー教も仏教の影響を受けていた、と捉えることもできる。
 
さらにインドがイスラム教徒に征服されると、仏教はイスラム教からも弾圧を受け衰退の一途をたどる。イスラム征服後のインドではカーストの固定化がさらに進む。このなかでジャイナ教徒は信者をヒンドゥー社会の一つのカーストと位置づけその存続を可能にしたが、仏教はカースト制度を否定したためその社会的基盤が消滅する結果となった。元々インド仏教はその存在を僧伽に依存しており、ムスリムによって僧伽が破壊されたことによってその宗教的基盤を失い消滅した。インドで仏教が認められるようになったのは、インドがイギリス領になった19世紀以降である。現在はインド北東部の一部で細々と僧伽が存続し、する。<!--また、カースト制度の外にある不可触賎民の一部は仏教徒の末裔ではないかとの憶測も存在する。 要出典-->
 
釈迦の聖地のある、ネパールでも釈迦は崇拝の対象である。ネパールでは[[ヒンドゥー教徒]]が80.6%、仏教徒が10.7%となっている(2001年国勢調査による)。ネパールでも仏教は少数派でしかないが、ネパールの仏教徒は聖地[[ルンビニ]]への巡礼は絶やさず行っている。なお、ルンビニは1997年にユネスコの世界文化遺産に登録された。また、ネパールでは王制時代はヒンドゥー教を[[国教]]としていたが、2008年の[[共和制]]移行後は国教自体が廃止されたため、ヒンドゥー教は国教ではなくなった。