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==== 反射と走性 ====
* 刺激に対する反応が単純な動きである場合、それを[[反射 (生物学)|反射]]と呼び、刺激の方向に対して特定方向への移動や向きを変える動きを[[走性]]という。
*: '''反射'''や'''走性'''はもっとも単純なタイプの行動である。生活史の中で特定の時期に働いて、重要な行動の要素となる。
*: たとえば、サケが生まれた川に戻るのは、川の水に含まれる成分への[[走化性]]が働くためと見られる。あるいは、マダニは地表で卵から生まれ、草をよじ登って葉の先の裏側に落ち着く。これは、負の[[走地性]]と負の[[走光性]]が働くからだが、大型動物が接近すると、吐く息に含まれる二酸化炭素を感知し、途端にその方向の葉の表側に移動する。これは二酸化炭素に対する正の走化性が働き、同時に負の走光性が正の走光性に変わるのではないかとも言われる。
 
広く考えれば、植物の場合も環境に対して一定の反応をする。例えば[[アブラムシ]]の食害に対して捕食者を呼び寄せる化学物質を分泌する植物が知られている。これは動物行動学では反射と見なされる反応だが、行動生態学では行動の一種として扱う。
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* 生まれつき、[[生活史]]の特定の段階で、特定の組み合わせで複雑な行動を行い、目的を達するようになっている場合、そのような行動を'''[[本能行動]]'''と呼ぶ。[[昆虫]]などでよく発達したものが見られる。
* 後天的にできるようになる行動を、まとめて[[学習]]と呼ぶ。実際のその内容は様々である。
*: よく動物実験で行われるものに、簡単な迷路を使って、目的地にたどり着く道筋を覚えさせる、というのがある。[[脊椎動物]]であれば、何度かの失敗の後、目的地にたどり着けば、それを繰り返すうちに、次第に失敗の数が減り、やがて一気に目的地にたどり着けるようになる。つまり道筋を'''学習'''したわけである。これは学習の典型的なものの一つで、試行錯誤学習などとも言われる。
 
[[コンラート・ローレンツ]]が発見した[[刷り込み]]は、当初は本能行動に分類されていた。しかし親を追従する行動は本能的ではあっても、どの物体を親と認識するかは学習による。発達生物学者と初期の動物行動学者の間で行われた議論は「生得性」の意義を問い直した。学習と学習の生得的基盤の相互作用の解明も動物行動学の範囲で行われる。
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==== 社会行動 ====
ほかの個体の現在または将来に影響を与える行動を社会行動と呼ぶ。社会行動は以下のように細分化できる。
* [[利己的行動]] - 行動者の絶対適応度(生存と繁殖の機会)を増大させ、他個体の適応度を減少させる行動。
* [[利他的行動]] - 行動者の適応度を減少させ、他の個体の適応度を増加させる行動
* [[協力行動]] - 二個体の適応度をともに増大させる行動
* [[報復行動]](いじわる行動)-) - 行動者が自らの適応度を減少させ、他個体の適応度を減少させる行動
 
==== そのほかの分類 ====
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イギリスでは[[デイビッド・ラック|ラック]]、[[チャールズ・エルトン|エルトン]]ら博物学の流れを汲む研究者が生態学の視点から動物行動を研究していた。おもにティンバーゲンの移住によってドイツ語圏の研究はイギリスに持ち込まれた。彼らの研究は動物の行動を[[適応#生物学における適応|生物学的適応]]と見なす点で共通しており、行動生態学(いわゆるイギリス流社会生物学)の発展の基盤となった。
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<!-- == 脚注 ==
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== 参考文献 ==
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