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[[2005年]]、[[小泉内閣]]の進める[[郵政民営化]]政策に関する宣伝企画の立案を[[内閣府]]から受注した[[広告会社]]「[[スリード]]」が、小泉政権の主な支持基盤として想定した概念である。
 
スリード社の企画書では国民を「[[構造改革]]に肯定的か否か」を横軸、「[[知能指数|IQ]]軸([[心の知能指数|EQ]]、[[ITQ]]を含む独自の概念とされる)」を縦軸として分類し、「IQ」が比較的低くかつ構造改革に中立ないし肯定的な層を「B層」とした。B層には、「[[主婦]]と子供を中心した層、[[高齢者|シルバー|高齢者]]層」を含み、「具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣閣僚を支持する層」を指すとされる<ref name=sleed/>。
 
上記の企画書がネット等を通じて公に流布されたため、資料中に使用された「IQ」という[[知能指数]]を示す語や露骨なマーケティング戦略が物議を醸すところとなり、[[国会]]でも取り上げられた(後述)。
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== 批判と反論 ==
「IQ」の語を持ち出したため、“支持層や[[失業者]]など主権者である有権者を頭が悪いと馬鹿にしている”との批判が上がった。[[2005年]][[6月29日]]の郵政民営化特別委員会で、[[日本共産党|共産党]]の[[佐々木憲昭]]は、スリード社の企画書の概略を述べ、「重大なのは、この階層はIQがロー、つまり低い層とされている。(略)つまり知能指数のことであります。(略)EQとは何かというと、教育指数です、エディケーションクオーシェント。ITQとはITクオーシェント、つまりIT指数。それが低いから、ウエブではなく折り込みチラシという手段になる、こういうことになるんです。(略)要するに、小泉内閣を支持しているが、IQが低く、インターネットを使わず、郵便局に満足している、そういう層にターゲットを絞って徹底的に民営化の必要を浸透させよう、上から教育してやろうという考えなんです。竹中大臣に聞きます。これは余りにも国民を愚弄した戦略ではありませんか」と質問した<ref name=sk162>[http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0146/16206290146020a.html 衆議院会議録第162回第20号 平成17年6月29日]</ref><ref name=cs050629>『[http://www.sasaki-kensho.jp/gijiroku/report.php?rid=128 郵政民営化法案 つぎはぎだらけの「修正」は矛盾だらけ 「政府広報」疑惑 住所には、スリード社「存在せず」]』[[佐々木憲昭]]オフィシャルサイト、2005年6月29日</ref>。竹中は「民間の企業の企画書でございますから、私はコメントをする立場にはございません。政府としては、そのような話を政府の中でしたという事実もございません」と答弁した<ref>[http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0146/16206290146020a.html 衆議院会議録第162回第20号 平成17年6月29日]<name=sk162/ref>。
 
スリード社側はこうした批判について、企画書内で分析軸として使用した“IQ”という言葉のみが抽出された一方的な解釈であり、[[名誉毀損]]であると再批判した。また、分析は情報戦略において行う通常手法に基づいて行ったものであり、指摘されるような差別的な意図は全く無く、また問題となった企画書はあくまで「会議用資料であり、内容の是非は、そこで行われた弊社の説明を含めて語られるべき」と反論したうえで、「内部資料とはいえ、こうした誤解を誘発する表現を行った」ことに対して謝罪した<ref>『[http://web.archive.org/web/20080604171612/http://slied.jp/yusei_050915.html 「郵政民営化フライヤー戦略」の内容に関する見解とお詫び]』 スリード、2005年9月15日。</ref>。