「ウェットスーツ」の版間の差分

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:クロロプレンの素地が表面に露出したもの。下記の各種素材は、このタイプの生地の片面、または両面に他の素材を複合したものである。クロロプレンゴムペレット、硫黄等の架橋剤、カーボンブラック等の充填剤、内部に気泡を形成させるための発泡剤、軟化剤、酸化防止剤等の劣化防止剤などを混合し、加熱しながらロール間を通してシート状に成型することで製造される。水分をほとんど吸収せず、また、皮膚への密着性がよいため、内面、外面のどちらに用いても保温性に優れたスーツとなるが、強度が弱く、色は黒一色となるためデザイン性に劣るという欠点がある。内面に用いた場合、滑りが悪く着脱に難儀することから、表面に滑りをよくする加工を施したものもある。また、赤外線を反射する[[セラミックス]]類を添加することで、保温性をさらに向上させたものもある。サーフィン用など水上での活動が主となる用途では、水分の蒸発により熱が奪われることを防ぐため、外側をこの素材で構成することが多い。ダイビング用スーツの素材には水圧で気泡が潰れにくいよう硬めの素材を用い、サーフィン用などのスーツの素材には身体の動きを束縛しないよう柔らかめの素材を用いるため、ダイビング用のスーツをサーフィン用に流用したり、その逆をしたりすることは好ましくない。
 
俗にロクハンカブリあるいはロクハンと呼ばれるスーツがある。これは6.5mm厚の両面スキン素材のロングジョン+ジャケットであり、通常ははファスナーなどを有さない。着脱には多少の熟練を要するが、反面身体への密着性が非常に高く浸水が非常に少ないことと、陸上でも気化熱が奪われにくく暖かいことから保温性や着用後の運動性に優れており、現在でも一部のベテランダイバーに愛用されている。但し、破れたり裂けたりし易い欠点があるので取り扱いには注意が必要である。しかし、現在では滑りを良くして着易くするための内面加工(SCSやスムーススキン等のコーティングやフィルム貼り付け;タックレス)が拡がり、着脱性は向上している。
;ジャージ
:スキン素材の表面にニット地を貼り付け加工したもの。スキン素材と比較して強度は著しく上がり、また、さまざまな色やデザインのスーツを製作可能であるが、表面布地が水分を吸収することから陸上で気化熱を奪われ易く、スキン素材ほど皮膚に密着しないため浸水も多くなり水中・陸上ともに保温性は低下する。普通のジャージ生地は濡れると一時的に色がくすんで見えて高級感に欠ける欠点があるが、これを改良し、ポリウレタン混紡など特に伸縮性の高いニット地を貼り付けた製品<ref>日本ではライクラ又はオペロンジャージの商品名で呼ばれることが多い。</ref>もある。但し、伸縮性に付いてはスタンダードジャージの方が勝っていることが多い。
また、片側にのみ生地を貼った片面スキン(片面ジャージ)も広く使われ、どちらを表に使うかは一長一短が有る。
[[画像:wetsuit_plush.jpg|thumb|起毛素材]]
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ドライスーツに使われることが多いハードラジアル、ウェットスーツに使われることが多いソフトラジアルが存在する。
 
などがあり、両面ジャージ、外面ジャージ+内面起毛、外面ラジアル+内面起毛、両面スキン、片面スキンなど、用途や着用される状況に応じて組み合わせが選択されるが、外面ソフトラジアル+内面スキンという素材は今のところ見当たらない
 
==ダイブスキン==