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'''マールテン・トロンプ'''（Maarten Harpertszoon Tromp、, [[1597年]][[4月23日]] - [[1653年]][[8月10日]]）は、[[ネーデルラント連邦共和国|オランダ]]の名将軍人、海軍提督。息子供には同じく提督の[[コルネリス･トロンプ]]がいる。

[[ブリエル]]に生まれる。幼少の頃から船に乗り、後にオランダ海軍に入り[[オランダ独立八十年戦争]]では[[1639年]]に[[ダンケルクの海戦]]でスペイン艦隊を破り、更に同年の[[ダウンズの海戦]]で上陸軍を含むスペイン・ポルトガルの大艦隊を撃破した。

第一次[[英蘭戦争]]では[[1652年]][[5月29日]]に[[ドーバー]]沖でトロンプ提督のオランダ艦隊と[[ロバート・ブレイク]]提督のイギリス艦隊が衝突して開戦の口火が切られるが、この時の海戦は引き分けに終わった。りトロンプは一時司令官職を解任され、後任としてウィット提督が任命されたが、[[ケンティシュノックの海戦]]でブレーイク提督に敗北を喫したことでトロンプは復職した。同年12月のダンジュネスの海戦ではブレーイク艦隊と再戦して勝利し、オランダに[[制海権]]を取り戻した。

しかし、[[1653年]]2月から3月にかけてポートランド沖で生じた海戦で、[[ジョージ・モンク (初代アルベマール公)|ジョージ・モンク]]提督のが率いるイギリス艦隊の前にトロンプは大敗し、これによってオランダは制海権を失った。6月、トロンプはの[[ガッバードの海戦]]（ノースフォアランドの海戦）でもモンク提督のイギリス艦隊と再戦しに再び敗れて、オランダ沿岸の封鎖を許すこととなった。更に8月、トロンプ率いるには再建途中のオランダ艦隊がモンク提督のイギリス艦隊に発見され[[テル・ヘイデの海戦]]（スケベニンゲンの海戦）が起きる。こり、激戦の末にオランダ艦隊は大きな被害を出しトロンプも戦死したが、イギリス艦隊の損害も大きく沿岸封鎖を続けることは出来なくなった。

トロンプ死後の[[1654年]]、[[ウェストミンスター和約]]が成立し第一次英蘭戦争は終結した。オランダ艦隊はトロンプの下で戦歴を積んだ[[ミヒール・デ・ロイテル]]が引き継ぎ、次の戦争を迎えることとなった。