「大聖堂-果てしなき世界」の版間の差分

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茴香 (会話 | 投稿記録)
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: 貧しい騎士の長男。体格が貧弱なために騎士見習いになることができず、建築職人の徒弟となるが、それが幸いしてか腕のよい建築職人となる。年季明け寸前で親方に追い出されるが、腕前とエドマンドの後援で橋の設計と建築を請け負うことになる。しかしやがてその職を追われ、幼馴染で恋人のカリスが修道女となってしまったために、絶望してフィレンツェへ移住してしまう。フィレンツェでは有力者の娘と結婚して一人娘のローラが産まれるが、ペストで妻と妻の親族をことごとく失ったため、キングズブリッジへ戻ってきた。弟の妻となったレディー・フィリッパと愛人関係となり、その息子が伯爵となっているラルフの子供となっているため、ラルフの死後はマーティンの息子が伯爵位を継ぐことになる。カリスとはキングズブリッジに戻ってきてから半ば公然と愛人関係となるが、カリスが修道院長となると関係を続けられず、一時は疎遠となるが、カリスが還俗すると結婚した。イングランドで最も高い建築物を建てるという野望を持っており、大聖堂の改築によってそれを果たす。
; ラルフ ※
: 貧しい騎士の次男でマーティンの弟。体格の良さから弟の彼が父が没落した際に父の従兄弟のシャーリング伯爵の騎士見習いとなる。体格で優越感を持っているものの、賢い兄には一目おいている面もあり、兄に競争意識を抱きながらも敬愛するという複雑な感情を持っている。シャーリング伯爵ローランドの長男であるカスター卿ウィリアムの妻のレディー・フィリッパに横恋慕しているが、フィリッパには嫌われている。そのためもあってか、橋の崩壊の際にローランドを助けたが、騎士叙勲は受けられなかった。ウィグリーの領主となる。強姦の罪で縛り首になりそうになったが、危うく逃れて無法者の仲間になった。しかしやがて捕まるが、対仏戦争への従軍と引き換えに恩赦を勝ち取った。フランスでは渡河点の浅瀬を見つけてフランス軍を救い、またクレシーの戦いでプリンス・オブ・ウェールズを戦場で救ったために、念願の騎士叙勲を得た。また主君のローランド伯爵が死亡し、その息子のウィリアムとリチャードが共にペストで亡くなると、レディー・フィリッパを妻としてシャーリング伯爵位を得た。ルフリックの妻となるグウェンダとの間にサムが生まれ、それを知って騎士見習いとした。しかしグウェンダの体が忘れられずに関係を持っているところをサムに見られてしまい、サムに殺されてしまった。
; カリス ※
: 羊毛商人のエドマンドの次女。実質的にエドマンドの片腕から後継者として町の有力者となっていた。マーティンとは恋仲であるが、妻の座に収まることを嫌い、結婚しようとしない。しかしマーティンが町を出て行くと知らされ、マーティンを失うくらいならと結婚を承知する。マティ・ワイズという治療師から様々なことを学んでいたが、それが災いとなり、魔女として告発されてしまった。セシリア女子修道院長によって修道女となることにより告発を避けることができたが、マーティンは去ってしまう。修道女としては、マティ・ワイズの治療術を活かして、セシリアから、先に修道女となったエリザベスと共に後継者と目されていた。セシリアが死ぬ際には後継者となるように遺言されるが、その合理的で当時としては近代的な治療法は、当時の先進地域であるイスラム教徒のやり方だと、ゴドウィンが異端扱いしあやうくエリザベスが院長になるところであった。アンリ司教の支持を得て女子修道院長として様々な改革を行い、またペストに襲われたキングズブリッジで治療を続けた。修道院と治療について悶着が有り、結局カリスは還俗して民間の治療所を作ることになり、マーティンとの結婚も果たした。
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: 修道女。ゴドウィンが女子修道院の大金を奪い自分の館を建てたためにカリスと共に王に請願にフランスまで旅した。同性愛的にカリスを愛しており、一度だけ思いを遂げた。その後ペストにかかり、カリスの看護も虚しく死亡した。
; フライアー・マード
: 托鉢僧。托鉢僧は財産を持たずにより清廉な行為を行っているとして修道士を一段下に見ており、逆に修道士はその割に修道院を利用して飲み食いを行う托鉢を嫌っていた。ただしマードは清廉な托鉢からはかけ離れている生臭である。演説が上手なために大衆受けが良く、何かと修道院や女子修道院などに介入して自らの欲を満たそうとする。ペストが村を襲った際に煽動をしたために町から追放された。
; マティ・ワイズ
: 薬草などを使った治療を行う治療師。惚れ薬のようなものも作っており、グウェンダはそれを利用してウルフリックを手に入れようとしたこともあった。魔女とみなされないように神経を使っており、必ず神の存在とその助けを治療の際に公言していたが、ゴドウィンがカリスを失脚させるために魔女裁判を行おうとした際に、最初の標的となったために、村を逃げ出して以後は行方は分からない。カリスの治療術の多くはマティの教えとその残したものからなっている。