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[[ファイル:nMOS.jpg|thumb|right|300px|従来のMOSFETの構造]]
[[ファイル:SOI_NMOS.PNG|thumb|right|300px|SOIを用いたMOSFETの構造]]
'''SOI''' (''Silicon on Insulator'') は、[[CMOS]] [[集積回路|LSI]]の高速性・低[[消費電力]]化を向上させる技術である。
 
従来の集積回路上の[[MOSFET]]は、素子間分離を[[PN接合]]の逆バイアスによって形成するが、寄生ダイオードやサブストレートとの間に浮遊容量が生じ、信号の遅延やサブストレートへの[[リーク電流]]が発生していた。この浮遊容量を低減するため、MOSFETのチャネルの下に絶縁膜を形成し、浮遊容量を減らしたものがSOIである。また、このような絶縁膜を内包したウエハをSOIウエハと呼び、従来のウエハはSOIウエハと区別するためにバルクシリコン(バルクウエハ)と呼ばれる場面がある。
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浮遊容量はCMOSのMOSFETに対して、スイッチング時の遅延/電流を増加させる要因であるため、浮遊容量の低減は高速度化/低消費電力化の両方の面で有利になる。
 
また2次元的な素子間分離にも[[pn接合]]の逆方向バイアスによるものではなく、素子下の絶縁膜と結合させた絶縁材を形成することで、完全に分離されたMOSFETを構成できるようにしている。この場合、寄生ダイオードによって意図せず生成される[[バイポーラトランジスタ]]を抑制することができ、素子間の浮遊容量/リーク電流を低減することができる。
また素子間分離のためのウェルも小さくできるため、PMOS-NMOS間の距離を小さくでき、配置密度を高めることができる。