「デジタルメーター」の版間の差分

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数値を直読する方式の[[速度計]]を初めて採用した[[大量生産|量産]]車は、[[フランス]]の[[シトロエン]]が[[1970年]]に発表した[[大衆車]]の[[シトロエン・GS|GS]]とされ、速度計と[[タコメーター|回転計]]の両方ともが直読式となったことも、同じシトロエンが続く[[1974年]]に発表した[[シトロエン・CX|CX]]とされている。これは数字を表記した[[合成樹脂|樹脂]]製の筒が回転する[[ボビン]]式と呼ばれ、通常の速度計の針をボビンに置き換えた純然たる「機械式」で、[[トランスミッション]]からの回転力を伝える仕組みも針式と同様であり、現在の液晶などを用いる「電気式」のデジタルメーターとは全く異なるものである。現在につながる電気式のデジタルメーターの嚆矢は、[[アストンマーチン・ラゴンダ]]に採用された[[発光ダイオード|LED]]式のものとされている。
 
[[日本車]]では[[1981年]]に登場した初代[[トヨタ・ソアラ]]が、'''「エレクトロニック・ディスプレイメーター」'''の名称で初めて採用し、その後、トヨタ車では[[トヨタ・クラウン|クラウン]][[トヨタ・マークII|マークII]]([[トヨタ・チェイサー|チェイサー]][[トヨタ・クレスタ|クレスタ]]も含む)などの量産車に搭載された。そして、[[1980年代]]後半から[[1990年代]]初頭の[[バブル景気|バブル期]]に「デジタルは先進的で格好いい」ともてはやされ、普及した。[[高級車]]以外はほとんどがオプション設定ではあったが、高級車や[[スポーツカー]]から[[コンパクトカー]]にいたるまで、ほとんどの車種で速度計や[[タコメーター]]などに使われた。その一方、当時は表示されなくなる[[故障]]が多く、「光があたると見にくい」、「アナログの方が直感的で判りやすい」などの意見に代表されるような、実用面での問題も残っていた。また、コストが重視されるようになったバブル崩壊後の1990年代後半以降は採用する車両も減ったが、同時期に、数字を表示するだけで、反応速度も必要とされない距離計([[オドメーター]]・[[トリップメーター]])には、構造が簡単で安価なデジタル式が多用されるようになった。さらに2000年代に入るとその距離計の中に燃料計も取り入れるようになる。
 
[[21世紀]]に入り、[[三菱・i|三菱・i(アイ)]]、[[ホンダ・シビック]]、[[ホンダ・ステップワゴン]]などをはじめ、[[軽自動車]]から[[商用車]]、二輪車まで、車種を問わず再び採用が増えている。信頼性の高い液晶パネルが安価に製造できるようになったことや、デザイン上の要求が主で、さらに表示方法についても「速度はデジタル表示だが、タコメーターはアナログ表示」(例:[[マツダ・RX-8]]、[[ホンダ・CR-Z]]、[[ホンダ・VFR|ホンダ・VFR1200F]])といったハイブリッドタイプも見られる。また、近年はこのメーターに似たようなもので、航空機で普及している計器類を液晶モニタに映し出して表示する方法 [[グラスコックピット]]を採用している車種もある。