「糖新生」の版間の差分

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[[反芻動物]]の場合は、[[セルロース]]を分解するバクテリアが胃の中で糖を揮発性脂肪酸にしてしまうのでプロピオン酸からの糖新生は特に重要な代謝である。
 
1分子のグルコースを新生するのに、[[アデノシン三リン酸|ATP]]を6分子必要とする。ほとんどは[[肝臓]]の細胞で、一部は[[腎臓]]で行われる。糖新生が急激に起こったため[[高血糖]]をもたらす現象を[[ソモギー効果]]という。1850年代に、[[フランス]]の[[生理学者]]、[[クロード・ベルナール]]により明らかにされた。また、絶食を行うと糖不足を補うため[[筋肉]]が分解されて糖新生が起こり<ref>http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/4dm/dms4.html</ref>、筋肉が減少することにより新陳代謝が減少することが、絶食による[[ダイエット]]が成功しにくい原因の一つでもある。
 
ほとんどの細胞では、グルコースの取り込みと[[異化]]に関わる唯一の酵素である[[グルコース-6-ホスファターゼ]]の発現が欠如しているために、遊離のグルコースを生成することができない。グルコース-6-ホスファターゼを有する[[肝細胞]]と、激しい飢餓条件の下での小腸と腎臓のみが、糖新生反応に従って生成した[[グルコース-6-リン酸]]のリン酸基を外して遊離のグルコースを生成し、血管中に遊離のグルコースを放出することが可能である。なお、グルコースが細胞に取り込まれると直ちにリン酸化が起こりグルコース-6-リン酸が生成されるのは、グルコースが細胞膜を超えて拡散してしまうのを防ぐためである。リン酸化により電荷が導入されるので、グルコース-6-リン酸は容易に細胞膜を通過することができない<ref>[[グルコーストランスポーター]]</ref>。
 
糖新生が急激に起こったため[[高血糖]]をもたらす現象を[[ソモギー効果]]という。1850年代に、[[フランス]]の[[生理学者]]、[[クロード・ベルナール]]により明らかにされた。また、絶食を行うと糖不足を補うため[[筋肉]]が分解されて糖新生が起こり<ref>http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/4dm/dms4.html</ref>、筋肉が減少することにより新陳代謝が減少することが、絶食による[[ダイエット]]が成功しにくい原因の一つでもある。
 
== 糖新生の経路 ==