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マシンは成功したが、電卓のような小さなキーボードには不満が集中した。感触がガムのようだということで[[チクレットキーボード]]と呼ばれた。またキートップの表示が容易にかすれてしまうという問題もあった。そのころのホームコンピュータでは珍しいことではないが、信頼性も乏しかった。このため、キーボードを置換するサードパーティ製品がすぐさま登場している。
 
このため1979年、新たな改良機種である "2001-N" を投入。最初の機種ではディスプレイの表示色がライトブルーだったが、2001-Nでは一般的なグリーンになっている。またデータレコーダを内蔵するのをやめて、もっと大きくて使い勝手のよいキーボードを装備した。また内蔵[[Read Only Memory|ROM]]を更新して、新たに投入した[[フロッピーディスク]]ドライブ装置を接続できるようにした。RAMの搭載容量によって 2001-N8 (8kB)、2001-N16 (16kB)、2001-N32 (32kB) の3機種を用意している(このうち8kB版は早々に販売停止となった)。さらに内ROMに機械語モニターを搭載し、メモリ上の任意のアドレスの内容を読み書きできるようにした。これには6502のBRK命令を利用している。ただし、アセンブラは内蔵していないので、ユーザーは16進の数値を直接打ち込む必要がある。
 
これら新機種もよく売れ、コモドールはヨーロッパにも販路を拡大する。しかし、ヨーロッパにはすでにPETという名が商標登録されていたため([[フィリップス]])、名称の変更を余儀なくされた。結果として、'''CBM 3000'''シリーズ(Commodore Business Machines)と改称し、機種名も'''3008'''、'''3016'''、'''[[CBM3032|3032]]'''となった。また、3008は早々に販売停止となった。
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1980年、4000 シリーズのPETが登場した。従来より大きめの12インチのモニターを採用し、[[CRTC_(LSI)|CRTC]]を一新、BASICも 4.0 となってディスク対応コマンドが追加された。このころコモドールは、3000シリーズの顧客が32kB版を買わずに8kB版や16kB版を購入してメモリを自分で追加することが多いということに気づく。そこで4016からメモリ拡張用のソケットを取り去った。4032は学校が大量に購入した。金属製の頑丈なケースでオールインワン設計であることが、教室での乱暴な使用にもよく耐えると評価されたためである<ref>{{Citation|last=Forster |first=Winnie |title=The encyclopedia of consoles, handhelds & home computers 1972 - 2005 |year=2005 |publisher=GAMEPLAN |isbn=3-00-015359-4|page=23}}</ref>。また、他の用途ではあまり活用されていなかった [[IEEE 488]] ポートも学校では重要な役割を果たした。これをうまく使えば[[Local Area Network|LAN]]を構成でき、当時まだ高価だったプリンターやディスクドライブを教室内の全マシンで共有可能だった{{要出典|date=2011年1月}}。なお当時のPETの内蔵ROMにはIEEE-488ポート用機能がなく、ユーザーが自前でプログラムを組む必要があった。
 
PETシリーズとしてはさらに2つのマシンがリリースされている。8000シリーズは4000シリーズと同様[[CRTC_(LSI)|CRTC]]に日立HD46505(またはセカンドソースのモトローラ6845)を採用、12インチモニタで80x25文字表示とし、ビジネス志向を強めていたが、反面、画面表示に関しては従来機種との互換性が乏しいものとなってしまった。そのため、人気は低迷した。8032は32kBのRAMを搭載しているが、さらに64kBを追加可能である。後に最初からRAMを追加した状態の 8096 も登場している。8000シリーズにはサウンド発生用にスピーカーも1つ内されていた。
 
2001/3000/4000 シリーズのPETのキーボードは「グラフィックスキーボード」と呼ばれていた。数字は[[テンキー]]部分にしかなく、通常数字があるアルファベットの上の一列には記号しかない。3032と4032にはBモデルという特別な機種があり、「ビジネスキーボード」と呼ばれる一般的なキー配置のキーボードを採用していた。8000シリーズでは全機種がビジネス仕様のキー配置になっている。