「阿弥陀経」の版間の差分

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{{JIS2004}}
{{浄土教}}
『'''阿弥陀経'''』(あみだきょう)は、[[大乗仏教]]の[[経典]]の一つ。原題は『スカーバティービューハ』([[サンスクリット]]:Sukhāvatīvyūha)で、「[[極楽]]の荘厳」「幸あるところの美しい風景<ref>岩波文庫版 133頁</ref>」の意味である。サンスクリットでは同タイトルの『[[無量寿経]]』と区別して『'''小スカーバティービューハ'''』とも呼ぶ。略称は、『無量寿経』の『大経』に対して、『'''小経'''』と呼ばれる。『阿弥陀経』は、弟子の質問に答える形の経ではなく、[[釈迦|釈尊]]自ら説かれた経であるため「無問自説経<ref>[[説一切有部]]で編纂された『ウダーナヴァルガ』もこの名で漢訳されることがあるが、内容は別である。</ref>」ともよばれる。
 
== 概要 ==
1世紀ころ、[[北インド]]で成立したと推定されている。サンスクリット原典、[[漢訳#仏典の漢訳|漢訳]]、チベット訳が現存する。
 
日本では、一般に『仏説阿弥陀経』(鳩摩羅什訳)を指す。詳細は下記の『[[#仏説阿弥陀経|仏説阿弥陀経]]』を参照のこと。
 
サンスクリット原典も古くから日本に伝えられ、[[円仁]]の[[請来]]目録にその名が見られる(『梵漢両字阿弥陀経』)。江戸時代から出版・研究されてきた。
 
== サンスクリット原典 ==
日本に伝えられていた原典が1880年に[[フリードリヒ・マックス・ミュラー]]により出版されている(オクスフォード本)。
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{{Wikisource|仏説阿弥陀経}}
[[ファイル:Amitabha Sutra book.jpg|250px|thumb|[[鳩摩羅什]]訳による仏説阿弥陀経]]
* 『'''仏説阿弥陀経'''(ぶっせつあみだきょう)』'''1巻''' [[後秦|姚秦]]の[[鳩摩羅什]](くまらじゅう)訳(402年ごろ訳出)。
* [[浄土教#日本|日本の浄土教]]の根本聖典の一つで、『'''[[無量寿経#仏説無量寿経|仏説無量寿経]]'''』([[康僧鎧]]訳)、『'''[[観無量寿経|仏説観無量寿経]]'''』([[畺良耶舎]]訳)とともに「[[浄土三部経]]」と総称される。
* 非常に短い経典のため、『'''四紙経'''』と別称される。
* 『[[大正新脩大蔵経]]』(以下、『大正蔵』) 第12巻 P346~P348。
* 現存する漢訳本およびチベット訳本の中で、一番サンスクリット原典に近い訳本。
 
==== 内容 ====
まず[[阿弥陀如来|阿弥陀仏]]の極楽[[浄土]]の[[荘厳]]を説き、次にその浄土に往生するために阿弥陀仏の名号を執持(しゅうじ)すること<ref>阿弥陀仏の[[名号本尊|名号]]を執持すること…「仏の名をしっかりと心に置くこと」だが、[[善導]]以降は特に[[称名念仏]]のことと解釈された岩波版 175頁</ref>を勧め、最後に六方世界<ref>六方…東方世界・南方世界・西方世界・北方世界・方世界・方世界のこと。</ref>の諸仏がこの説を讃嘆・証誠して信ずることを勧めていことを話した後、極楽に生まれるように願いを起こすべきであることを再び説く
 
=== 仏説小無量寿経 ===
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=== 称讃浄土仏摂受経 ===
* 『称讃浄土仏摂受経(しょうさんじょうどぶっしょうじゅきょう)』1巻 [[唐]]の[[玄奘三蔵|玄奘]](げんじょう)訳(650年訳出)。
* 『大正蔵』 第12巻 P348~P351。
* 鳩摩羅什訳の六方世界に対して、十方世界に増やされている。また、異民族を差別する思想が見られる。
 
== チベット訳 ==
ナルタン版、デルゲ版、北京版の3種類。
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* [[七高僧]]
* [[七宝]]
* [[倶会一処]]
 
== 参考文献 ==