「メイド」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
リザナ・ナシカの処刑の実施に関する記述を削除。処刑されたことに関する出典が無い。ノート:リザナ・ナシカ参照。) |
編集の要約なし |
||
128行目:
== 日本のサブカルチャーにおけるメイド ==
およそ1990年代後半以降、メイドは
[[漫画]]や[[アニメ]]、[[ゲームソフト]](とりわけ[[アダルトゲーム]](エロゲー))、[[コスプレ]]の題材として取り上げられること
「主人に対して絶対の忠誠を誓う」等、本来のメイドとはかけ離れた特徴を持っている事が多い。
=== メイド萌えブームの源流とその背景 ===
メイド・エプロンドレス姿の使用人や、女中・女給などにフェティシズム的な興味・傾倒を抱く文脈は、いわゆるオタク的な狭義のサブカルチャーの文脈のみにとどまらず、
▲このような流れを受けた結果、戦後の漫画やアニメなどにおいても、メイドやメイド服姿は単なる端役としては古くから散見され、漫画『[[はいからさんが通る]]』(作者:[[大和和紀]])など、大正年間を舞台としながらも、メイドを含む各種コスチュームが多く見られる好例である。
また、現在のメイドブーム成立以前の至近な例としては、漫画「フェザータッチオペレーション」(作者:[[柴田昌弘]])の後書きにおいて、「電子頭脳生肉少女のコスチュームをメイドルックにしようとしたが、あざとすぎるのでやめた」などという趣旨が語られており、メイドブーム成立直前のオタク層におけるメイドの捉え方を理解する意味では貴重な証言といえる。
149 ⟶ 147行目:
[[画像:Japanese style French maid cosplay.jpg|thumb|180px|メイド萌えの[[コスプレ]]]]
アダルトゲームにおけるメイドブームの成立初期にメイドを扱ったゲームとしては、他にも[[1998年]]に発売された『[[MAID iN HEAVEN 〜愛という名の欲望〜|MAID iN HEAVEN]]』(メーカー:ストーンヘッズ/[[PIL]])などがあり、当作品の挿入歌である[[コミックソング]]([[電波ソング]]という説もある)、「メイドさんパラパラ」「メイドさんロックンロール」(歌:南ピル子)などの極端な歌詞によっても、のちのゲーム/アニメ/マンガなどのオタク的文脈における「メイド」の方向性が強調・確定されることとなった。
161 ⟶ 159行目:
このメイドブームの隆盛から「本来のメイドを描いた作品」が登場するまでの5年余りという時間差は、メイドという記号を拝借し盛り上げた日本におけるサブカルチャーの中で都合よくデフォルメしたメイド像と、家庭内労働者・使用人としての本来のメイド像とのギャップに対する無関心を象徴する例の1つと言える。<!-- エマが出た当初から高評価を得ていたのもまたオタク層です。オタクが作り上げたという表現は非中立的です。 -->
すなわち、現在日本の各種メディア<!-- 前述エマでもそうですが、オタク層ではないでしょう。オタクに限らずその商業メディアに乗った様々な人達であって 。 -->によって受け容れられているメイドとは、本来のメイドとはかけ離れ、コスチュームの一部のみを借用し全く異なる意味や属性を付与されて成立した「似て非なるもの」ともい
さらに、<!--本来の「メイドもの」から[[スピンオフ]]する形で、←製作当初から「メイドもの」を意識していたわけではない。-->コスプレの一貫として当時すでにブームとして成立しつつあった「メイド服」を応用したデザインを制服の一部に取り入れた[[1997年]]のアダルトゲーム『[[Piaキャロットへようこそ!!#Piaキャロットへようこそ!!2|Pia♥キャロットへようこそ!!2]]』([[カクテル・ソフト]]/[[F&C]])によって、のちの[[コスプレ系飲食店|コスプレ喫茶]]の流行へと連なる<!--「コスプレ喫茶」を主題として扱う←該当作および関連シリーズ作品は「制服を選べるシステム」を主眼に置いているだけであり、当初から「コスプレ喫茶」を主題としていたわけではない。…ただし、シリーズ全般で「コスプレ好きの店員」が数名登場するため、全く関係ないとも言えないが。-->作品が成立する。
この作品はメイドではなく[[ウェイトレス]]を作品の主題としており、また正確には[[喫茶店]]ではなく架空の[[ファミリーレストラン]]を舞台としているが、メイド服を応用してデザインされた「メイドタイプ」を始め、流行のデザインを取り入れた数種類の制服をユーザーが選択できるシステムを採用しており、のちに営業を開始した初の(オタク向け)コスプレ喫茶は当作品をモチーフとして一定の成功を収めたことから、これに続く形でコスプレ喫茶の一形態としてメイド喫茶が登場し、以後定着することとなる。すなわち、現在のメイド喫茶のルーツとはアダルトゲームをモチーフとしたコスプレ喫茶の一形態だと言える。
また、[[1997年]]の『[[To Heart]]』 ([[Leaf]]) に登場する[[人造人間|アンドロイド(ガイノイド)]]「[[To Heart#メイドロボ|HMX-12“マルチ”]]」はメイドロボを自称し(ただしマルチ自身が作品中でメイドとしての役割を果たすことはなく、「メイド服」を着用することもない。)、アダルトゲームにおいて後に続く各種の「メイドロボ」の元祖とする主張が多いが、
これらの背景から、[[1990年代]]後半から急速に進んだ、東京・[[秋葉原]]、名古屋・[[大須]]、大阪・[[日本橋 (大阪市)|日本橋]]における[[アニメ]]関連商品や[[同人誌]]などを専門に扱う店舗(すなわち、“[[おたく|オタク]]”を主たる客層とする店舗)の急速な増加といった動きを、成人向けゲームに端を発するメイドブームが誤った形でリード・後押ししてしまったと指摘する見方もある。
|