「ピアノ三重奏曲 (チャイコフスキー)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Mnd (会話 | 投稿記録)
Mnd (会話 | 投稿記録)
m 項目名変更のため
1行目:
{{クラシック音楽}}
[[ピョートル・チャイコフスキー|チャイコフスキー]]が作曲した'''ピアノ三重奏曲 '''[[イ短調]]作品50'''のことである。この名称は、作品に付された献辞が副題としても通用することにちなんでいる。[[1881年]]から[[1882年]]にかけて旧友[[ニコライ・ルービンシュタイン]]の死を悼んで作曲された。このため全般的に、悲痛で荘重な調子が支配的である。『'''偉大な芸術家の思い出に'''(いだいなげいじゅつかのおもいでに)』という副題で知られており、作品に付された献辞が副題としても通用することにちなんでいる。本作品、特に第2楽章は、[[ピアノ]]に高度な演奏技巧が要求され、おそらくピアノを用いるあらゆるチャイコフスキー作品のなかで、おそらく最も演奏が至難である。50分近い演奏時間にもかかわらず、息を呑むような抒情美や、壮大かつ決然たる終曲によって、今なお人気が高い。
 
=== 楽章構成= ==
次のように、表向き2つの楽章で構成されているが、第2楽章の最終変奏が長大なため、その部分が実質的な終楽章の役割を果たしている。
:I. 悲歌的小品([[イタリア語|伊語]]:''Pezzo Elegiaco'') (Moderato assai - Allegro Giusto) (約18分)
23行目:
:コーダ: Andante con moto - Lugubre
 
=== 楽曲構成= ==
ほの暗く情熱的な第1楽章「悲歌的小品」は、伝統的な[[ソナタ形式]]によって構成されている。チェロ独奏のロマンティックで美しい旋律に始まるが、これは最終的に、[[葬送行進曲]]となって戻ってくる。第2楽章は、[[変奏曲]]を用いる発想や主題の性格において、ロマンティックというより古典的である。擬古的な変奏曲は、[[ロココの主題による変奏曲]]とのつながりを感じさせるが、本作の第2楽章そのものは、むしろ古典主義者だったニコライ・ルービンシュタインの音楽的趣味を暗示しているのだろう。最終変奏では、だんだんと陶酔の高みを上り詰めていくが、不意の転調によって出し抜けに短調に転じると、第1楽章の開始主題が重々しく再登場し、作品全体がもういちど葬送行進曲によって締め括られる。
 
[[Category:室内楽|いだいなるげいじゅつかひあおもさんしゆうそうきよく ちやでにこふすき]]
[[Category:ロマン派の楽曲|ひあのさんしゆうそうきよく ちやいこふすき]]
{{Classic-stub}}
 
[[en:Piano Trio (Tchaikovsky)]]
[[fr:Trio pour piano de Tchaïkovski]]