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'''論理実証主義'''の意味で用いられ、[[還元主義]]と共によく用いられる。サブラによれば、論理実証主義を打ち立てた最初期の科学者は10世紀のアラビアの科学者[[イブン・アル・ハイサム]]である<ref>Sabra, A. I., "The astronomical origin of Ibn al-Haytham’s concept of experiment," pp. 133-136 in Actes du XIIe congrès international d’histoire des sciences, vol. 3. Paris: Albert Blanchard, 1971; reprinted in A. I. Sabra, Optics, Astronomy and Logic: Studies in Arabic Science and Philosophy. Collected Studies Series, 444. Aldershot: Variorum, 1994 ISBN 0-86078-435-5</ref>。彼は実験や経験知から法則性を見出し、光学を飛躍的に発展させた。
 
{{要出典範囲|date=2012年9月|[[素粒子物理学]]の分野ではまさに根源を探る上で重要な概念ともいえる。しかし[[生命]]、[[量子力学]]における[[観測問題]]など実証主義が適用できない場合もあり、新たな哲学を必要とする時代がきている。}}
 
特に現代の文脈で使われる実証主義は、自然科学その他で取り上げられる、科学探究に対する態度の一つとしてのそれである。この場合、実証主義は「一般法則は観察と論理によってのみ正当化される」と主張する。そこからは当然ながら独断や啓示は排除される。実証は観察と論理によるから、主に[[帰納法]]がとられる。{{要出典範囲|date=2012年9月|20世紀前半まではあまり疑われずにいた思想であった。}}
ところが、ここで根本的な問題が生じる。「帰納法の使用に基づく実証そのものの正当性はいかにして正当化されるのか?」ということである(cf. [[帰納]])。「全ての正当化が帰納法によってのみ行われうる」こともまた一つの一般法則(Lとする)であろう。すると、この一般法則Lもまた実証によってのみ正当化されねばならない。ここで、実証は帰納法に基づくから、一般法則Lもまた帰納法で証明される必要がある。ところが、帰納法の広い正当性をより狭い帰納法で証明することは基本的に論理的でなく、帰納法は基礎において厳密な論理的根拠がない。この事情から、帰納によってのみ実証するという意味での実証主義は、科学分野の基礎としては弱点が見られる。
 
帰納法そのものは「[[自然の斉一性]]」すなわち「他の要因がない限り、事象は今まで通り動いていく」に基づいている。これもまた、実証されるべき一般法則であるが、当然ながらこれを実証することは不可能である。
 
<!--どの業界で主流になっている? 科学哲学? 科学者? それとも他の何か?
 
{{要出典範囲|date=2012年9月|:注意。ただし仮説でなく実験を行った場合、実験による観察から得られた見解をそれよりも広い条件範囲に適用する行為は、科学哲学以前に、科学として実証とは認められない。}}
現在では、実証主義に代わって、反証可能性を中心とした[[反証主義]]が主流になっている。{{要出典}}-->
 
:注意。ただし仮説でなく実験を行った場合、実験による観察から得られた見解をそれよりも広い条件範囲に適用する行為は、科学哲学以前に、科学として実証とは認められない。
 
== 歴史学における実証主義 ==