削除された内容 追加された内容
発見した出典を付け加え、全体的に加筆
主に「生み出したゲームアイデア」に加筆
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主なコンセプトは「ゲームらしいゲームを作る」というもので、『[[ロマンシング サ・ガ3]]』の頃から「プレイヤーがゲームをプレイしながら作れるようなエディタ」を作りたいとの構想を持っている<ref name="sf2p369"/>。また、ゲームの面白さの本質はハードの性能の影響と比べて小さいという考えを持つ<ref name="sf2p369"/>。
 
母親は『[[ロマンシング サガ -ミンストレルソング-]]』の最終ボス(通常版)を楽に倒せるほどの腕前であり、これを見て海外版では少し最終ボスを強くしたという<ref name="msp571">『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p571</ref>。最終ボスに関しては「勝率は6割程度」のバランスにしたいとのこと<ref name="u_p533">『アンリミテッド:サガ解体真書』p533</ref><ref name="msp571"/>。
 
また、『[[アンリミテッド:サガ]]』のシナリオ(ルビィ編)も基本的な部分を手がけており、他の全シナリオの要素が絡む点などは『サガフロンティア裏解体真書』に掲載されている小説のストーリーに強く影響されている<ref name="u_p535">『アンリミテッド:サガ解体真書』p535</ref>。
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: 従来の陣形とは攻防比率が変化するだけの物だったが、陣形によって特殊な効果が発生するように発案された。『ロマサガ3』の「コマンダーモード」でさらに発展させており、『ミンサガ』の「陣」にも発展して受け継がれている。
; コマンダーモード:『ロマンシング サ・ガ3』
: 主人公は戦闘に参加せず、指揮官として後列から大まかな指示を出し、他のパーティメンバーがオートで戦闘を行うシステム。このモードでしか繰り出せない強力な技も存在する。
; チームシステム:『サガ フロンティア』
: 最大15人のパーティメンバーを最大3チームに編成して、5人1組のチームのどれを戦闘に投入するかを選択できるシステム。戦闘に参加しないメンバーを非戦闘枠に配置するシステムは『ロマサガ3』『サガフロ2』にも存在するが、1戦ごとにチーム自体をその場で選択できるのは『サガフロ』のみ
; 資質システム:『サガ フロンティア』以降のサガシリーズ
: 技の覚えやすさや・パラメータの成長の度合いに個人差があるシステムならば以前の同シリーズから存在したが、『サガ フロンティア』ではそうした要素を後付けで会得できる要素を取り入れた。『アンリミテッド:サガ』では資質によって「同じ分だけ成長の度合いさせても伸び幅乗算式で差がつく異なる」ようになっており<ref name="u_p87">『アンリミテッド:サガ解体真書』p87</ref>、『ミンストレルソング』ではスキルに必要なジュエル量が少なくてすむ。
; 連携システム:『サガ フロンティア』以降のサガシリーズ
: 法則によって技や術が連携していくシステム。主に味方同士が、敵に間髪いれずに攻撃することで、敵に与えるダメージの計算式が、単独で攻撃するよりも数倍に跳ね上がる。繋がった攻撃の順番で、技の名前が部分的につながり、連携名が変化する楽しさも特徴。元々は格闘ゲームの空中コンボのような要素を取り入れるつもりで作ったものである<ref>『サガフロンティア解体真書』p358</ref>。『アンリミテッド:サガ』のみ全ての術と技が連携可能だが、リールシステムの関係上狙った連携を出す事が難しいほか、敵と味方が連携するリスクを負う。彼が手がけていないリメイク作品にも継承されている。
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: キャラクターに役割を演じさせる(ロール)システム。戦闘において通常より補正がつく。上記の「陣形システム」の補正を個人単位で別々にかけるもの。
; アニマシステム:『サガ フロンティア2』
: 装備やフィールドに存在するアニマ(霊力)の力を引き出して術を使うシステム。具体的には、装備品や地形から元素を取り出すような感じで、術を発動させるための力にする。単一のアニマのみで簡易的な術を使うこともできるが、性能は基本的に戦力外である。『アンリミテッド:サガ』でも術を使うために似たシステムが採用されている。
; ツールシステム:『サガ フロンティア2』
: 装備やアイテムの事。鋼や鉄製品を除きアニマの属性の力が宿っているため、武具としては弱くても術の触媒にすることができる。使い切ったり店で壊すとチップになり、金への換金やツールの開発が可能。金が個人の持ち物であるのに対し、チップは全員共有。ツールは防具以外は基本的に消耗品だが、一部にクヴェルと呼ばれる消耗しないものもある。
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== アンサガ事件 ==
2002年発売の[[プレイステーション2|PS2]][[ゲームソフト]]『アンリミテッド:サガ』(以降:『アンサガ』)は、[[ワンダースワン]]のカードゲームである『[[ワイルドカード (ゲーム)|ワイルドカード]]』に近い、すなわちこれまでのサガシリーズとは大きく異なるシステムでありながら、システムについて事前の告知が甘く、[[マニュアル|取扱説明書]]にも十分な記載がされておらず、操作方法がわからないという苦情・批判が購入者から続出し、発売1か月で中古市場にソフトが溢れ、新品も定価の1/10以下という破格の投げ売りをされる事態となった(そのため、『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』では高井浩をバトルディレクターとして小泉のお目付け役につけられた<ref>ただし、『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p569によると、『ロマンシング サ・ガ2』『同3』でも小泉と組んでいた。</ref>)。本人も反省点が多くあったのか、『アンサガ』発売当時のインタビューでは「喋ると謝りそうになるのでノーコメントとしたい」と語っている<ref name="u_p533"/>。
 
[[セブンイレブン]]での予約購入者限定では、基本システムが記載された『やり込みチャレンジブック』が配布されたが、コンビニ以外での購入者を軽視した当時のスクウェアの販売手法にも批判が殺到した。これを受け、「移動方法」「宝箱の開け方」などの基本システムが、[http://web.archive.org/web/20040203064752/http://www.square-enix.co.jp/games/ps2/usaga/faq/index.html 公式サイト]でフォローされた<ref>公式サイトはスクウェア・エニックス合併後に閉鎖されている。リンクは、インターネットアーカイブ・2004年4月4日版のもの(2012年9月4日閲覧)。</ref>ほか、後に発売された[[ベントスタッフ]]著の『アンリミテッド:サガ解体真書』にはシステムの詳細が記載されている。これを教訓に、後に発売された『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』および以降の作品では、説明書やゲーム内の[[ヘルプ]]機能を充実させた<ref name="msp571"/><ref>『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p571によると、こうした補足説明の充実は高井浩によるものである。どんなに面白いシステムでもルールがわからなければ遊んでもらえないという観点から。</ref>。
 
== 脚注 ==