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== フロイトの説 ==
「死の欲動」概念を展開する前のフロイトは、「愛する者の死を願う」といった[[アンビバレンス|両価的感情]]を伴う殺害願望から[[自殺]]を説明しようとした。つまり「攻撃性(Aggression)」の内向という解釈であるが、この時点では説自体は「生の欲動」の従属的位置にとどまる。一方彼の「破壊性(Destruktion)」という言葉も混乱を招きやすかった。
 
「死の本能」以前の攻撃性の説明はとても複雑である。例えば[[1905年]]に発表された『性理論三篇』においては[[リビドー]]には本質的に[[サディズム]]・[[マゾヒズム]]的な性質が付随しているといわれた。また『精神分析学入門』時代においては、フロイトは[[無意識]]と[[意識]]の対立という構造で考えていたので、人間の本質的エネルギーであるリビドー(性欲動)に対抗するものとして、自我保存欲動を想定していた。この自我保存欲動は、外界の危険や不快な状態から避けるためにリビドーに対抗する場合がある。その場合に支配感情や攻撃性が露にされたりすると考えられていた<ref>詳しくはアーノルド・ゴールドバーグの『自己心理学とその臨床』の第四章などに比較表がのっている。</ref>。