「ウィザーズ・ブレイン」の版間の差分

Help:箇条書き、無駄なスペースを除去、機種依存文字の修正。
(Help:箇条書き、無駄なスペースを除去、機種依存文字の修正。)
== 既刊一覧 ==
* 長編
** ウィザーズ・ブレイン ――――――――――ISBN- ISBN 4840217416 2001年2月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインII 楽園の子供たち――ISBN - ISBN 4-8402-2012-3 2002年1月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインIII 光使いの詩――――ISBN - ISBN 484022191X 2002年10月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインIV 世界樹の街〈上〉――ISBN - ISBN 4840222738 2003年12月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインIV 世界樹の街〈下〉――ISBN - ISBN 4840225761 2004年1月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインV 賢人の庭〈上〉―――ISBN - ISBN 4840230439 2005年5月25日初版発行
** ウィザーズ・ブレインV 賢人の庭〈下〉―――ISBN - ISBN 4840231478 2005年9月25日初版発行
** ウィザーズ・ブレインVI 再会の天地〈上〉――ISBN - ISBN 4840236380 2006年12月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVI 再会の天地〈中〉――ISBN - ISBN 978-4-8402-3811-3 2007年4月25日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVI 再会の天地〈下〉――ISBN - ISBN 978-4-8402-3973-8 2007年10月10日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVII 天の回廊〈上〉―――ISBN - ISBN 978-4-04-867277-1 2008年10月10日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVII 天の回廊〈中〉―――ISBN - ISBN 978-4-04-867526-0 2009年2月10日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVII 天の回廊〈下〉―――ISBN - ISBN 978-4-04-867851-3 2009年6月10日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVIII 落日の都〈上〉―――ISBN - ISBN 978-4-04-868542-9 2010年5月10日 初版発行
** ウィザーズ・ブレインVIII 落日の都〈中〉―――ISBN - ISBN 978-4048702751   2011年2月10日 初版発行
* 短編
** ウィザーズ・ブレイン ハッピーバレンタイン(初出:[[電撃hp公式海賊本#電撃BUNKOYOMI|電撃BUNKOYOMI]])
マザーコア特化型魔法士《'''天使'''》の話。便利屋を営む魔法士の少年・錬は、ある依頼を受け、フィアと名乗る少女をシティから奪う。それを皮切りに起こる、シティ・神戸のマザーコアの交換を巡る事件を描く。そのテーマは「大多数のために1人を殺すのか、1人のために大多数を殺すのか?」という難しいもの。舞台は2198年2月、シティ「神戸」。
 
=== ウィザーズ・ブレインII  楽園の子供たち ===
生体制御特化型魔法士《'''龍使い'''》の話。フリーの便利屋ヘイズは、シティ・モスクワからの依頼で潜入した施設で4人の龍使いの少女少年と出会い、彼らと交流を深めていく。しかし、「龍使い」に隠された秘密は、やがて途方も無い悲劇を生む…。
舞台は2198年6月、ヒマラヤ山脈上空・シティ「北京」が残した実験施設「島」。
 
===ウィザーズ・ブレインIII  光使いの詩===
時空制御特化型魔法士《'''光使い'''》の話。シティのエージェントとして暮らす「双剣」の騎士ディーは、「光使い」と「黒衣の騎士」に出会い、一連の戦いの過程で「真の強さ」とは何かを見出し始める。舞台は2198年7月、シティ「マサチューセッツ」。
 
=== ウィザーズ・ブレインIV  世界樹の街 ===
仮想精神体制御特化型魔法士《'''人形使い'''》の話。確実な方法で1つのシティを救うのか、奇跡に近い方法で全世界を救うのか。何かに導かれるように一箇所へと集うIとIIの主要キャラクター、そして「人形使い」エドワード・ザインが「世界樹の種」を巡って争う。舞台は2198年10月、シティ「ロンドン」。
 
=== ウィザーズ・ブレインV  賢人の庭 ===
IVと対になる作品で、時系列的にはIVとほぼ同時期にあたる。《もう一人の元型なる悪魔使い》の話。IとIIIの主要キャラクターが登場する。フィアを救えた錬と異なり、かつてマザーコアとしての運命を背負わされた少女を救えなかった『'''賢人会議'''』こと「サクラ」と、シティに住む人々のため戦う「イル」との戦い、そして、真の強さとは何かを求めるディー、苦しむディーを救いたいと望むセラの二人が下した決断が描かれる。舞台は2198年10月、シティ「[[メルボルン]]」跡地。
 
=== ウィザーズ・ブレインVI  再会の天地 ===
ウィザーズ・ブレイン「本編」と銘打ち、新展開に突入。行方不明の姉と兄を探す錬と、その協力を請け負ったヘイズ。組織拡大を図る賢人会議のメンバーたち。シティの命令で賢人会議を追うイルとクレア。各々の目的でシティ・[[ニューデリー]]を訪れた彼らは、ニューデリーのマザーコア交換計画を巡る事件と、その中心で微笑む「将棋指し」と呼ばれる《'''炎使い'''》に関わっていくことになる。舞台は2199年2月、シティ「ニューデリー」。
 
=== ウィザーズ・ブレインVII  天の回廊 ===
3人の情報制御理論創始者と《すべての魔法士の原型》である少女の話。真実の扉が開かれはじめる。
シティ・[[ニューデリー]]の事件からひと月。サクラ、真昼ら“賢人会議”は、軍事演習を隠れ蓑に北極上空に展開する[[シンガポール]]自治軍と接触を図る。一方シティ・[[ロンドン]]を訪れた錬とフィアだが、エド、ファンメイにはシンガポール軍牽制のため、北極への出撃命令が下っていた。同じ頃、大気制御衛星の謎を追って北極にたどり着いたヘイズとクレアの前に現れたのは…。舞台は2199年2月、北極海とその上空の大気制御衛星、及び地下に存在する孤立した集落。
 
=== ウィザーズ・ブレイン 最終回狂想曲 ===
「……で?  何なのこれ」「最終回発生装置」
 
……と、言うわけで『ウィザーズ・ブレイン』堂々完結!?
:黒髪黒目の少年。天樹健三が最後に作成した魔法士で、外見年齢は14歳、実年齢は9歳。1巻及び4巻の主人公であり、6巻以降も主役に準ずるポジション。健三が錬を作成中に死亡したため、出生後から真昼と月夜に発見されるまでの期間を培養層の中で過ごすことになったが、その間に多くの人間にその身を狙われ、自衛の為に彼らを殺害していた過去を持つ。ある日訪れた老婆の心を覗き見て殺す事に嫌気が差し、次に訪れた者に殺されるのを待っていたが、その際最後に訪れた双子に家族として迎え入れられた。現在は前向きな性格の少年であり、自分を育ててくれた真昼と月夜のことは家族として大切に思っている。シティ・神戸の一件でフィアと出会い、彼女をマザーコアとして利用される運命から開放した。近頃の悩みは身長が伸びず、フィアに背が追いつかれそうなことだとか。そのため牛乳を飲んだり、鉄棒にぶら下がったり、「背が伸びる体操」に取り組んだりと涙ぐましいが今一つ効果のなさそうな努力をしている。依頼達成率100%を誇る便利屋として、世界各地で噂されている魔法士でもある。他の魔法士の力をコピーして使うことができる「悪魔使い」であり、能力の種類によっては同時使用も可能。武器には月夜特製の、「内部時間で3分間限定で自己領域を展開することができるデバイス」を装備した[[サバイバルナイフ]](イラスト描写では護拳付き・背の部分に鋸刃あり)などがある。世界樹事件以降、離ればなれになってしまった真昼と月夜を追い、賢人会議やシティ間との戦いに、フィアと共に身を投じていく。
:メインキャラクターの先天性魔法士の内で、遺伝子のルーツについてまったくといってもいいほど情報が存在しない数少ないキャラクターである(ファクトリー出身者は“大量生産”のため、遺伝子合成から完成するまでのすべてが乱数処理らしきことが、「規格外」が存在する理由の際に語られており、フィアは出身圏にあわせている。これが「悪魔使い」のプログラムを使える理由かどうかは不明)。
;フィア … 『天使』
;フィア … 『天使』
:金髪緑眼の少女。外見年齢は14歳だが、実年齢は3歳。1巻のヒロイン。「フィア」とはドイツ語で「4」を意味する。シティ・神戸で行われた『天使計画』の際、マザーコアとなるべく生み出された魔法士「天使」。そのため、マザーシステムの設定を一人で行える。ベルリンから神戸に輸送される途中、静江の依頼を受けた錬によってシティ・神戸より奪取される。神戸の事件解決後は弥生の元に引き取られ、錬と行動を共にし、彼と相思相愛の関係にある。好奇心旺盛で、珍しい物を見たり触れたりすることが大好き(フィアには同じものでも場所が違えば珍しいものと判断する節があり、珍しくないものでも興味を示すことがある)。神戸の一件以降、マザーコアとして死ぬ運命にあったはずの自分が神戸1,000万人の命と引き換えに助かったことに対し、深い罪悪感を抱いている。錬と共に真昼、月夜を追って世界を巡る。持ち前の明るさ、優しさからセラ、ファンメイ、クレアなどの女の子と仲良くなりやすい。ただし、マザーコアとして適した魔法士であることは変わらず、イルなどシティ側の魔法士からはその力を隠さなければならない状態が続いている。
;七瀬 雪(ななせ ゆき)
 
;七瀬 雪(ななせ ゆき)
:元・最強の騎士。祐一の恋人で静江の娘。最強騎士・紅蓮の魔女等の数々の異名を持つが悲惨な戦争に耐え切れず一年で退役。しばらくの間祐一と共に暮らすが、大戦終了後に自らシティのマザーコアになる事を志願し死亡。「紅蓮」はもともと彼女の物であり、彼女が考案した「自己領域」を初めて使用可能にした騎士剣。
:元々は生まれつきの脳の障害により両足が動かなかったらしく、士官学校に通うも一生車椅子生活だといわれていたが、元々反射神経や動体視力、予測能力など「騎士」としての素質に極めて優れていたため、天樹機関最初期の「騎士」として、アリス解析の副産物によるI-ブレイン埋め込み手術を受け、健常者として生活できるようになった。
;七瀬 静江(ななせ しずえ)
;七瀬 静江(ななせ しずえ)
:シティ・神戸の防衛局総司令官。娘を死なせてしまったことを嘆き悲しみ、マザーシステムに代わるシティ制御機構を開発しようとしていた。しかしその試みは難航し、シティ側は新たなマザーコアの作成に着手したため、この世の全てを憎むようになり、マザーコアを暴走させてシティ・神戸を壊滅させようとした。当初はマザーコアの暴走を制御する道具としてフィアを利用しようとしていたが、接するうちにフィアに愛情を注ぐようになり、最期はフィアに見守られて息を引き取る。
:フィアに単なる番号でない名前をつけてやろうと考えていたが、フィアは「おばあさま(静江)が自分をフィアと呼んでくれたから、自分の名前はフィアだ」としてそれを退けた。
:大戦前の階級は大将。
;弥生(やよい)
;弥生(やよい)
:錬の町に住む若い女医。雪の日に幼い娘を亡くしたという過去を持つ。神戸の事件の後は、フィアを引き取り、養女として惜しみない愛情を注いでいる。脳関連の不具合により、重い心臓病を患っている。金勘定については真昼や月夜よりもうるさいという一面も。ちなみに月夜の友人であり、時々月夜と共に養女のフィアに色々な服を着せファッションショーごっこをしている。
;ヴィド
 
;ヴィド
:日本、東南アジア、東ユーラシア(北米も含む?)などを渡り歩く隊商([[キャラバン]])「ヴィド商会」の頭。40代前後の白人の大男。気さくな人物で、天樹家の3人や弥生とは長年の付き合い。
 
=== 「島」 ===
;雷 小龍(レイ シャオロン、愛称:シャオ)
:龍使いの少年。ファンメイのことを気にしつつも、素直になれずにいた。戦闘時には右腕を変形させた状態をとる。2巻当時14歳。
;戒 蒼元(カイ ソウゲン)
;戒 蒼元(カイ ソウゲン)
:龍使い。体を構成する黒の水の暴走を少しでも抑えるため、脳の一部の機能を抑えており、眠っていることが多い。黒の水の暴走を抑えるプログラムを開発している。2巻当時17歳。
;飛 露蝶(フェイ ルーティ)
 
;飛 露蝶(フェイ ルーティ)
:龍使い。お姉さん役。シャオロン、ファンメイには黒の水の暴走や自分達の実験の背景について隠している。2巻当時17歳。
 
=== シティ・ロンドン ===
;李 芳美(リ ファンメイ) … 『龍使い』
:シティ・北京が残した実験施設「島」の中で暮らしていた龍使いの一人で、天真爛漫な少女。外見年齢は14歳だが、実年齢は7歳。2巻のヒロイン。同じ龍使いのシャオとはとある件から仲違いし口ゲンカが絶えなかった。島の崩壊後、ヘイズによってリチャードの所に連れて行かれ、シティ・ロンドンにおいて黒の水の暴走の治療を受けることになる。島の崩壊の際、シャオに渡された指輪を心の支えにしている。アルフレッド・ウィッテンが制作に関わっている。パンダ好きかつ水玉好き(部屋のインテリアは全て水玉)で趣味は'''意外にも'''読書。
;エドワード・ザイン(エド) … 『最強の人形使い』
;エドワード・ザイン(エド) … 『最強の人形使い』
:エリザベート・ザインが生涯でたった一体創り出した最強の人形使い。4巻の準主人公。エリザが「はい」「いいえ」「エリザ」の三つしか言葉を教えなかったため他者との会話が殆どできなかったが、錬・フィア・ファンメイと出会ってからは少しずつ会話もするようになり、感情も豊かになりつつある。外見年齢は10歳、実年齢は6歳。世界に3機しかない雲上航行艦の一つ、シティ・ロンドン所属「ウィリアム・シェイクスピア」のマスター。エリザの残したデータを基に世界樹を育てて青空を取り戻そうとするが、世界樹は欠陥品だったため失敗に終わる。その際暴走した世界樹を制御するために世界樹の制御中枢となったため、7章までは世界樹から離れられなかった。
:ちなみに、遺伝子はエリザベート・ザインのものがベースになっている可能性があるらしい。
 
;リチャード・ペンウッド(先生) … 『エリザベート・ザイン 唯一の弟子』
:情報制御理論と医学の双方に精通している。ヘイズの恩師で、彼に生きていくための知識と技術を与えた。ヘイズの「破砕の領域」「虚無の領域」を考案したのも彼である。またかつてエリザベート・ザインに師事していた(当のエリザベート・ザインは彼を「使えんやつ」などと評していたが、天樹健三やアルフレッド・ウィッテンなどは、「あのザインの弟子が務まっている時点でかなりの切れ者なのは間違いない」と述べている)。
 
=== シティ・マサチューセッツ ===
;マリア・E・クライン(レノア・ヴァレル)
:セラの母。光使い。シティ・ロサンゼルス出身で、雪と祐一の旧友。大戦中に自らが兵器として人を殺すことに疑問を抱き続け、軍から脱走する。その後、身を潜めていた町で知り合った男性と結婚、娘のセラを出産する。マリア・E・クラインと名を変え、夫の死後、シティ・マサチューセッツの第一階層にてセラと暮らしていた。大戦中のI‐ブレインの酷使によるフリーズアウト現象で余命の少ない自分が、死んだあとに一人になるであろう娘に悲しい想いをさせたくないとの考えから、セラに対して突き放すような態度をとり続けていた。ディーとの闘いでD3を情報解体された際に脳を損傷し、部分的な記憶喪失(自分に娘がいるのは分かっていても、目の前にいるセラがその娘だと思い出せない、など)になってしまう。最後にはマサチューサッツから彼女とディー、セラを追ってきた兵士たちの銃撃からセラを守って死んだ。
 
=== シティ・メルボルン跡地 ===
;カール・アンダーソン(教授)
:ウィッテンや真昼の教師。サクラの支援者。メルボルン自治区のリーダー。天樹健三とは古くからの付き合いで、その伝によって有能な教え子だったアルフレッド・ウィッテンを健三と引き合わせた張本人。大戦の最中シティ・マサチューセッツから逃亡したウィッテンをメルボルン内にかくまうも、大戦終結後に南極へと去った彼の頼みにより、サクラを実の娘の様に育ててきたが、メルボルンに侵攻したシティ・モスクワ自治軍の攻撃に巻き込まれて死亡。
:ちなみに1巻で真昼が「メルボルンから教科書作りを依頼された」として物語中の歴史の教科書作り(読者にとっては世界観の説明をかねた)をするが、その依頼をしたのは彼である。教員としての面でも彼の講義は好評で(学生たちからは「分かりやすい」と評判)で、優れた後任の育成に力を注いできた。
 
=== シティ・モスクワ ===
;イリュージョンNo.17(イル) … 『幻影』
:マサチューセッツのファクトリー製の魔法士。5巻の準(というよりもう1人の)主人公。攻撃系の魔法士ではないが武術の腕は一流以上、シティ・モスクワ軍に実験訓練生として出向している身分。「賢人会議」を追ってメルボルンへ出向き、シティを守るためにサクラと全力で戦う。言葉にモスクワなまりがあり、その台詞はなぜか大阪弁で表記されている(言語のなまりを日本語で表現すると大阪弁にあたるためと考えられる)。
:かつてはその生い立ちゆえにシティと普通の人間を憎んでいたが、ある体験から考えが変わり、自分を犠牲にしてでもシティを守ろうとするようになった。量子力学を制御して存在確率を改変(自らを文字通り消すことすら)できる『最強の盾』を持つが、ある特殊な戦い方の為に身体には大小ありとあらゆる傷が残っている。その傷の深さは傷に傷が重なりすぎて再生処置でも消せないほど。その姿勢から軍、特に現場の兵士たちからの人望は厚く、彼のためなら命すら惜しくないという者もいる。基本的にヘイズと同じ熱血漢・人情家(そして苦労性)だが、多数を救うために少数を切り捨てられる非情さも兼ね備えている。シティ・マサチューセッツ生まれでクレアヴォイアンスNo.7(クレア)の弟、デュアルNo.33(ディー)の兄にあたる。メルボルンでの激闘以来、サクラとは内心で主義主張を認め合いつつも会う度に口喧嘩が絶えない関係。
:メルボルンで月夜を捕虜にした…はずだったが、なんだかんだで尻に敷かれている所が大いにある。
 
;イリーナ
:シティ・モスクワの孤児院のシスター。彼女との出会いが、イルに大きな変化をもたらした。
;天樹 月夜(あまぎ つきよ) … 『異能ならざる双子』
 
;天樹 月夜(あまぎ つきよ) … 『異能ならざる双子』
:錬の姉。真昼と瓜二つの[[双子]]。天才[[エンジニア]]。23歳。錬が戦闘の際に使うサバイバルナイフの自己領域展開デバイスを作り上げたのは彼女であり、またディーの騎士剣「陰」の結晶体が破損した際に「森羅」の結晶体片で補完したのも彼女である。怒るとすごく怖い。スパイ活動も得意であり、射撃の腕もかなりのもの。真昼と共に錬を保護してからは弟として育てた。錬に対してはかなり甘い。またフィアに対しては、最初は辛辣な態度をとっていたものの、後に和解。その後フィアが錬の彼女になってからは錬ともども可愛がっている。世界に急激過ぎる変革をもたらそうとする真昼、ひいては賢人会議を止めるため、モスクワ自治軍に入隊した。
 
;シスター・ケイト … 『計画者』
:本名、ケイト・トルスタヤ。シティ・モスクワにある教会兼孤児院のシスターであり、モスクワでの月夜とイルの後見人。見た目はただのシスターだが、大戦中は「計画者(プランナー)」の異名を持ち、「将棋指し(チェスプレイヤー)」ことアニル・ジュレと作戦立案で互角に渡り合ったという有名人であり、リチャードも名前を知っていた。そのため軍とのパイプはいまだに太く、イルの単独行動も彼女の支援があってこそ。
 
=== シティ・ニューデリー ===
;アニル・ジュレ …『将棋指し』あるいは『炎使い』
:シティ・ニューデリーの12人の執政官の一人にして、その主席。魔法士であり、タイプは「炎使い」。魔法士としての能力は平均程度ながら、指揮官として絶大な能力を持ち、大戦中は「将棋指し(チェス・プレイヤー)」の異名で恐れられた。かつてはマザーコア反対派だったものの、現在は賛成派に鞍替えし、マザーコア交換計画を成就させるために動いている。しかし、それは神経性の心臓疾患によって余命いくばくも無い自分の脳を次のマザーコアとして使用する為であった。
:大戦当時、対魔法士戦用魔法士として開発され猛威を振るった「騎士」を分析し、対騎士戦術のほとんどを考案した人物でもある。
:大戦前の階級は中尉。
 
;ルジュナ・ジュレ
:シティ・ニューデリーの12人の執政官の一人。アニルの妹。魔法士ではない普通の人間であるが、マザーコア反対派に属している。
 
;サティ・ジュレ
:アニルとルジュナの母親。大戦前の飛行艦艇の知識を持つ数少ない技術者。「Hunter Pigeon」の修理、メンテナンスを請け負っている工房の主。もとはニューデリーの技術総監('''軍で言えば元帥クラス'''、命令を下せるのは元首のみ)であり、飛行艦艇の基礎を築き「飛行艦艇の母」、「ニューデリーの守護神」などの異名で呼ばれた。FA-307の基礎部分の設計も行った(正確に言えば彼女の生み出した機体の設計が流出し、それを基にシティ・マサチューセッツが作り上げたのが後のFA-307である)。
:シンガポールの議員であり、Ⅶでは全権大使として賢人会議との交渉に赴いた。
:実はその身体は魔法士を暗殺するために作られたサイボーグであり、フェイ・ウィリアムズ・ウォンという名前も本名ではない。シティ・オスロの出身で、魔法士という存在を憎んでいる。
 
;カリム・ジャマール
:シンガポール首相。フェイのかつての上官。
 
=== 賢人会議(Seer's Guild) ===
;サクラ … 『もう一人の元型なる悪魔使い』
:アルフレッド・ウィッテンが最後に遺した(と思われる)魔法士。5巻の主人公もしくはヒロインであり、本作品もう1人の主人公とも言える存在。そのI-ブレインは真昼の考案したシステムを基に作成されている。ウィッテンに「自らの最高傑作」と言わしめたほどの魔法士。ウィッテンによってカールの下へ預けられ、シティ・メルボルン跡地で育った。
:髪型はツインテールで性格はシリーズ初のツンデレ系だと思われる。普段は冷静な口調だが熱くなりやすく、目上や年上の人物への礼儀が出来ていない、人に何か言われれば碌に話を聞かずにすぐに反発したり(5巻でのイルとの会話)、思い通りにいかないと癇癪を起こす(7巻(上)でのフェイとの会談)など、当初は人付き合いも苦手で人としても組織のリーダーとしても問題のある性格をしていたが、真昼や他の人達と関わり組織の代表として振る舞う内に、だんだんとリーダーとしての風格や礼節、責任感を身につけてきている。
:錬と同じ「悪魔使い」であり、二つ以上の能力を同時使用することはできないが、二つの能力を組み合わせて一つの能力にする「合成」が使える。服の下に大量の[[ダガー|ナイフ]]を所持しており、主にそれと能力を組み合わせて戦う。錬の戦い方が相手の有利を徹底して潰してくるのに対し、サクラは自分の有利を無理やり相手に押し付ける戦い方をする。作者が言うには『錬のもう1つの姿』であり、錬がフィアを守れなかった可能性がサクラの姿になっている。また作者がtwitter内で明かした情報によると「全キャラクター中最も[[貧乳|胸がない]]」との事。
:実はウィッテンが自分とアリスの遺伝子を掛け合わせて生み出した、遺伝的には彼らにとって正真正銘の娘である。名前の発案者は真昼。真昼が父の作る最後の魔法士に付ける名前を「男だったら錬、女だったら桜」と言ったのをウィッテンが流用した。このことから、彼女は錬の姉的存在と言える。またヘイズ、ファンメイ達『龍使い』もウィッテン製作のため、彼等の妹ととも言える。
 
;天樹 真昼(あまぎ まひる) … 『異能ならざる双子』
:錬の兄にして[[天才]][[プログラマー]]。23歳。幼い頃に悪魔使いの基礎をほんの思いつき程度でほぼ完成させ(アルフレッド・ウィッテンが何年もかけても開発できなかったものを)、友人であり情報制御理論創始者の一人、アルフレッド・ウィッテンをして「本物の天才」と言わしめたほどの人物。雪の死後、月夜と共にシティを離れ放浪していた際に錬を発見・保護し、以後弟として育てた。冷静沈着な人物で、錬や月夜のブレーキ役を務めている。錬の戦闘イメージを担当。【賢人会議】では参謀を務め、事実上の指導者としてサクラたちを導く。その手腕はサクラたち魔法士の力を最も効果的に運用し、頭脳戦で「将棋指し」アニル・ジュレを打ちのめしたほど。俗にいう腹黒で、ファンメイ曰く詐欺師っぽい。本編において「僕はひねくれているし性格も悪いけど嘘は吐かない」と言っておきながらも、賢人会議メンバーに伝える作戦は本意を隠していることが多かったり、サクラに黙って勝手に次の行動の準備を進めていたりするので、彼女に理不尽な怒りを押し付けられることも多い。また心理描写が他キャラと比べ少なく、根っから悪い人間ではないことは家族や仲間に対する態度からも理解できるが、その心の奥底で何を考えているのか分からない点や、全ての物事を自らの掌の上で操っているような発言と行動から、一部の読者からは嫌われている模様。ちなみに作者もそれを把握しているらしく、わざとそうしている可能性もある。ある意味では、物語を通しての主人公的人物。
;デュアルNo.33(ディー) … 『双剣』
 
;デュアルNo.33(ディー) … 『双剣』
:シティ・マサチューセッツにある「ファクトリー」のエージェントで、I-ブレインを2つ持った規格外の騎士。3巻の主人公。外見は銀髪銀眼の西洋系の少年。外見年齢は14歳、実年齢は2歳。初期の性格はとても臆病であり、たとえ犯罪者でも他人を傷つけることが出来ず、マサチューセッツのエージェントだった頃は任務に失敗し続けて処分も検討されていた。後にセラ・祐一と出会ったことで強くなろうと決意するが、その決意が結果としてセラから母を奪うという結果に繋がってしまう。その後捕らえられたセラを救うためにシティを離反し、姉のクレアとも決別。以降は罪の意識を抱えながらもセラを守るために強くあろうとしていた。
:その後の賢人会議の事件の際には、セラを守るために人を殺してしまい罪の意識で思い悩むが、自身の「きっと自分よりもセラの方が大事なんだ」という気持ちを再確認し、セラを守る為ならば人を殺す事も厭わないと自らに誓う。そして森羅を使った驚異的な力によってハイレベル魔法士数人を瞬殺し、さらにモスクワ自治軍陸士隊五百名前後を死傷させるという残虐と言っていいほどの戦果を挙げる。
:また、その代償として脳への深刻なダメージと、自らが人を殺めるということをどんな理由があっても罪と認め、その罪を未来永劫背負っていくという覚悟をもって祐一から「本当の強さ」を、また祐一でも扱いきれなかったという騎士剣「広域殲滅特化型騎士剣・狂神二式改『森羅』」をそれぞれ正式に自らの物として手に入れた。以降はセラの居場所をつくるために賢人会議に参入、高い性能を持つI-ブレイン(騎士としての能力である「自己領域」「身体能力制御」を同時発動できる特性)と彼自身の戦術、さらに騎士剣『森羅』の存在によって「賢人会議で最も危険な戦力」と称されている。
:上記の強さと森羅を手に入れ、最強騎士になる。ただしディーの能力は騎士以外にこそ真価を発揮するため、祐一と戦った場合は、経験や純粋な騎士能力(I-ブレイン)の差で敗北する。
;セレスティ・E・クライン(セラ) … 『光使い』
 
;セレスティ・E・クライン(セラ) … 『光使い』
:マサチューセッツの[[スラム街]]に住んでいた金髪碧眼の少女。10歳(実年齢も同じ)。ニックネームはセラ。3巻のヒロイン。母レノアとの関係がうまく行っていない事を気に病んでいた。調査でスラムを訪れたディーと出会い、彼を気に入って協力する内にだんだんと惹かれていく。実は世界で唯一確認された「自然発生した魔法士」で、学術的にはきわめて重要な存在とされる。マサチューセッツでの事件の際、母を死なせてしまった間接的な原因がディーにあること、彼がセラの為に唯一の家族であったクレアをはじめとする全てを捨ててしまったことなどを悩み、気に病んでいた。だがその後、賢人会議の事件に巻き込まれた際に祐一にディーの覚悟を聞かされ、自身も「(ディーを人でいさせるために)彼の罪を決して許さず、その為いかなる状況であっても絶対に人を殺さない」ことを誓う。そして母の死の原因をつくったサクラの人間性を見極めるためと、自身の居場所がないために賢人会議に参入する。
:賢人会議参入後は、マサチューセッツにいた頃とは見違えるほど人として、魔法士として成長。母のように騎士と直接対決できるほどの力は未だないにせよ、完璧な精度で対象を傷つけずに無力化したり、クレアの操るFA-307との戦闘で見事勝利するほどの力を身に付けている。ちなみにメインキャラクターの中ではエド(の外見年齢)と同じくらいなので、それ相応に扱われていることが多いが、彼女は自然発生の魔法士であるため実は年長組(戦後に生まれた先天性魔法士の中では最年長)である。
 
=== 無所属 (世界再生機構)===
;黒沢 祐一(くろさわ ゆういち) … 『黒衣の騎士』
:過去の大戦で活躍した英雄。雪が亡くなった後の最強騎士。現在は最強騎士ではなく最高騎士と呼ばれる。これは、ディーが森羅と「本当の強さ」を手に入れたことにより最強騎士になったのと、純粋な強さではディーに劣るものの情報戦や経験を含めた総合能力では右に出るものがいないため。ディーと直接戦った場合でも、経験や純粋な騎士能力(I-ブレイン)の差で勝利できる。
:婚約者・七瀬雪をマザーコアにされてから(下記)は、世界中を転々としていた。ベルリン軍にいた際、錬によるフィア奪取の現場に居合わせたことから、シティ・神戸へ帰還し、シティを守るために錬と対立する。神戸の事件後、再び世界を放浪するが、旧友のレノアからの手紙でマサチューセッツへ呼ばれ、そこで出会ったディーとセラを保護することになる。その後彼らが賢人会議のメンバーになることを決めた際に、「賢人会議の理想の下では自分は剣を振るえない」と言い、二人とは道を違えた。しかし彼らの危機には即座に駆けつけることを約束している。
:最強騎士・最高騎士の名は伊達ではなく、その強さを表す事例は枚挙に暇がない。真昼と月夜が「自分達が練をバックアップして、練は祐一の能力を知っており、祐一は練の能力を全く知らない状態でも勝率は5割に届かない」と断言する、後天的な魔法士にある「体とI-ブレインの不一致」が全くない、I-ブレインと騎士剣の性能を合わせると圧倒的に有利なはずのディーの自己領域と身体能力制御の並列発動による奇襲をあっさり受け止め勝利する、敵のフライヤーや知覚外からの砲撃などを事も無げに弾く、一流クラスの魔法士数名と一般兵数百人に囲まれ、自身のみノイズメイカーの影響を受けた状態で、脱出するのに腕一本犠牲にする必要がある(=腕一本犠牲にする程度で、それほどの絶望的な状況からも脱出できる)等々。
:大戦中シティ・神戸に所属していた頃の階級は少佐。なお神戸の事件以降、七瀬雪の騎士剣「紅蓮」を使用している。「紅蓮」を使用した場合の運動係数制御の上昇値は運動能力60倍、知覚能力120倍。一般用の騎士剣だと運動能力・知覚能力共に20倍程度までしか出せない(冥王六式の場合)上、祐一の能力についてこれずにすぐに壊れてしまう。
;ヴァーミリオン・CD・ヘイズ … 『異端なる空賊』
 
;ヴァーミリオン・CD・ヘイズ … 『異端なる空賊』
:フリーの便利屋(現在は空賊家業を再開。通称『人喰い鳩(Hunter Pigeon)』)。2巻の主人公。世界に3隻しかない雲上航行艦の一つ「Hunter Pigeon」のマスター。外見年齢は22歳、実年齢は12歳で、現在登場している先天性魔法士の中では最年長。アルフレッド・ウィッテンによって生み出された先天的な魔法士の一人だが、I-ブレインのほとんどの部分が演算素子に侵食されているという特殊さから「出来そこないの魔法士」という烙印を押され、欠陥品扱いされた。他のシティに売り渡される際に情報を入手していた空賊に盗み出され、ヘイズという名前と家族・安寧の場所を得たが、後に空賊団がシティ側に壊滅させられた中でただ1人だけ生き残って逃亡。そして逃亡中にリチャードと出会い、生きていくための術や魔法士としての戦い方を教わった。
:地毛かどうかを疑いたくなるほどの濃く鮮やかな[[赤毛]]で、前髪の一房は真っ青に染めている。左(自前)の目の色は薄茶色、右(義眼)の色は赤。
:クレアに好意を抱かれているが、本人がそれに気づいているような描写は今のところない。
:マサチューセッツ出身で、アルフレッド・ウィッテンが製作関係者であるため、龍使い4人、ファクトリー出身者('''クレアを含む''')、サクラは彼の家族とも言える。またウィッテンの日記に記された事実により、実は欠陥品扱いには別の目論見があったことが発覚した。
;クレアヴォイアンスNo.7(クレア) … 『千里眼』
 
;クレアヴォイアンスNo.7(クレア) … 『千里眼』
:[[千里眼]]とよばれる、圧倒的な情報収集能力を持つI-ブレインを持つ、ファクトリー所属の魔法士。外見年齢は17歳、実年齢は4歳。世界に3隻しかない雲上航行艦の一つ「FA-307」のマスターでもある。弟のディーを愛し<ref>Ⅲではセラに対して激しい嫉妬を燃やしていたことなどの描写から見るに、その愛情は単なる姉としての愛情ではなかったようである。</ref>、気の弱い彼を常に心配していて、失敗続きのディーの弁護のためにマサチューセッツ上層部と頻繁に揉めていた。ディーがシティを離反した際は必死に引き止めるものの、ディーはセラを守ることを選んだため、ディーと死闘を演じることになる。その後シティの現状やディーの成長などを知り、さまざまな葛藤を経てシティのエージェントの仕事に嫌気が差し、シティから離反。不思議な縁からヘイズと行動を共にするようになる。ヘイズに好意を抱いているが、彼への態度はかなりのツンデレ。
:何か考え事をする際、額に人差し指をあてる癖がある。
:「千里眼」はあらゆる情報を読みとることに長けているが、中でも通常の眼にあたる機能が優れている(360度全てを見渡せる他、やろうと思えば世界の全てを見渡せる広域的な視界を持つ)ため、逆に遺伝子段階からファクトリーで生み出された彼女の視力は成長過程で完全に退化してしまっており(ガラス玉のような瞳と評される)、現実世界そのものの光景を直接見ることはできない。そのためノイズメイカーの影響下ではまともに歩くこともできず、ヘイズに所謂「[[お姫様抱っこ]]」で持ち運ばれている場面もあった。人前では呪術風の奇妙な模様を刺繍した[[アイマスク]]を着用している。サングラスをしているときもあるが、デザインが大人向けなのでセラやヘイズからは似合わないと言われている(本人は自分には大人向けのデザインのほうが似合うと思っている)。
:実は初登場である3巻執筆当時、作者は視力どころか目そのものが退化してしまっているという設定にしようとしていたという逸話がある。なんとかやめさせようとする担当編集者と激論を重ね、最終的にはイラストレーターである純珪一の、目のあるクレアのイラストを見て考えを改めたというエピソードを作者がインタビューで語っている。<ref>[[電撃hp]] vol.46より</ref>
;ハリー
;ハリー
:雲上航行鑑「Hunter Pigeon」に搭載された管制システムの擬似人格プログラム。四角いディスプレイに横棒三本(二本が目、一本が口といういわゆる漫画顔)という姿で出現する。妙に表情豊かで性格は明るく、ヘイズとは以心伝心の仲 (?)。もとはシティで開発されたものだったが、あまりに個性的過ぎたことから(ホログラムディスプレイを移動させる、スピーカーに飛び込ませる等無闇に芸が細かい)破棄されそうになっていた所を、ヘイズを拾った空賊らによって強奪され、そのまま彼らの一員(?)となった。ヘイズの初めての友人であり、現仕事上のパートナー。
:ちなみに、ハリーが言い出した事はHunter Pigeon内ではほぼ決定事項となるらしい。
 
=== 情報制御理論創始者 ===
;天樹 健三(あまぎ けんぞう)
:情報制御理論創始者の一人。かなりの長身で肩幅も広く、一分の隙も無い服装や振る舞いは学者というより[[財界]]の大物にしか見えないが、世界最高の物理学者。錬を作った人間であり、月夜と真昼の父。錬が生まれた日に肺炎で他界。アルフレッド・ウィッテンの師と言える人物でもある。
:「科学の法則は人間の思惑と無関係にそこにあるもので、原理が悪用されたからといってそれを発見した科学者、ひいては理論そのものを糾弾するのは間違いであり、糾弾されるべきはあくまでも悪用した人間である」という自論を持つ。故に、攻撃を受けてもあえて「そんなことは私の知ったことではない」と笑っていた。
:エリザとは「喧嘩するほど仲がいい」の典型ともいえる友人同士だった。
;エリザベート・ザイン(エリザ)
 
;エリザベート・ザイン(エリザ)
:情報制御理論創始者の一人。大脳物理学の権威。実践よりも美しい理論を書き上げる事にすべてを注いでいた。ウィルス性の内臓疾患で他界。なお、何故エドワード・ザインを作ったのかは未だ不明(気に入ってはいたらしく、日記で「なかなか気が利く」と彼女にしては珍しく褒めている)。アルフレッド・ウィッテンいわく「怪物」、天樹健三いわく「天才」。書類の「年齢」「生年月日」の欄に大きく一言「'''不詳'''」と書いてそれで通してしまったため、冗談でなく年齢不詳。[[バーベキュー]]をするにしても[[クラッカー (パーティーグッズ)|クラッカー]]を鳴らすにしてもいちいち「不合理だ」「もっと効率のよいやり方もあるだろうに」などとぶつぶついい、その度に健三にたしなめられていた。
:彼女が使っていた情報制御理論の誕生以前のプラントには、論理回路によって隠蔽された隠し部屋が存在する<ref>このことがヘイズらに「情報制御理論は論文として発表される以前から使用されていたのではないか?」との疑念を抱かせることとなる。</ref>。
:科学の法則についての意見は基本的に健三と同じだが、非難されない代わりに賞賛も受け取らないつもりで、ただ理論の完成に邁進する道を選んだ。
:健三とのやりとりは、ウィッテンに「仲がいいのか、いがみ合っているのか」と言われていた。
 
;アルフレッド・ウィッテン (アル)
:情報制御理論創始者の一人。数学者。史上最大の天才と呼ばれ(当時弱冠17歳で情報制御理論の論理体系を完成させた)。真昼の友人。サクラをカールに預けた後南極へ行ったきり消息不明(理由については「なくしたものを取りに行く」と言っていたらしい)だった。後に衛星の施設内で癌により死亡しているのが確認される。実の娘とも言える(後述)サクラを始め、作中に登場する多くの魔法士たちに関わりを持っている(ヘイズ、ファンメイ、シャオロン、ルーティ、カイ、サクラなど)。
:普通の人として暮らすことも出来ないアリスを慮り「アリスが普通に街を歩ける世界を作ろう」と考えて研究を続けたが、結局むしろそれが裏目に出てしまった。
:アリスとは恋人同士で、遺伝子的にはサクラの父親に当たる。
 
;アリス・リステル
:すべての魔法士の原型となるI-ブレインを持った少女。彼女の研究の副産物として情報制御理論、及び魔法士は生み出された。恐らくは突然変異により人間から自然発生した魔法士で元々は北欧系のシティ出身。両親が病気で死亡後ニューデリーへと送られ、軍の施設でI-ブレインの研究を受けていたが、天城、ザイン、ウィッテンが当時所属していた「フリードリッヒ・ガウス記念研究所」に送られる。作中現時点では生死不明。
;変異同素体
:論理回路によって分子構造を「ありえない形」に固定することで作られた物質。当然ながら論理回路が壊れれば崩壊する。
;:;[[ミスリル]]
::[[銀]]の変異同素体。情報的にも物理的にも高い強度を持ち、主に騎士剣の刀身など刃物に使われている。
;;[[メルクリウス]]
;性能
:I-ブレインの性能は、製造および調整時に決定する。そのため演算速度が性能劣化により遅くなることはあっても、早くなることは無い。また持ちうる能力も製造および調整時に固定し、以後変化することは一切ない。これは極めて特殊な構造のI-ブレインを持つ「悪魔使い」であっても同様と思われる(悪魔使いは、騎士など他の魔法士の能力を模倣できるが、I-ブレインの構造自体は悪魔使いのものである)。また、きわめて正確な体内時計(おそらくコンピュータのクロックに相当するもの)が搭載されており、I-ブレインを持つものは、時計を持たずとも正確に時間を知ることが出来る。ただし時差についてどう扱っているかは不明。
 
;取得方法
:I-ブレインは後天的に取得するものと先天的に獲得するものがある。情報制御理論創設初期(大戦期)には、前者が一般的であった。これは主に軍人から志願者を募り、I-ブレイン(既に能力は設定されている)の埋め込み手術を受けるというものである。埋め込み手術の際には、I-ブレインに対する拒絶反応が起きないよう、被験者は[[遺伝子]]の改変手術も受ける。埋め込み手術は成功率が低いらしく、死者も出る模様。後天的にI-ブレインを取得した場合、情報処理が脳に与える負荷が大きく、先天的な魔法士に比べ能力は低くなりがちなうえ、脳の旧皮質が[[壊死]]する現象('''フリーズ・アウト'''と呼ばれている)が起こりやすい。戦後は先天性魔法士が一般的になったため、自然廃れてしまっている。
:一方、先天的に獲得する場合は、[[遺伝子]]レベルから合成された魔法士、または自然発生(つまりは生殖行為の結果により生まれた子への[[遺伝]])によって誕生する魔法士の2パターンがある。[[遺伝子]]レベルから合成された場合、その魔法士に生物学的な親は存在しない(培養槽で成長させられるため。[[遺伝子]]のモデルがいれば遺伝学的な親は存在しうる)。大戦後はこの手法での生成がほとんどである。能力は、遺伝子にI-ブレインの設計を組み込む際に設定する。ただしI-ブレインの成長は偶然に頼る部分も多く、擬似記憶によって人間として成長させて脳への刺激を与えないと、神経回路の生育に障害をきたし、I-ブレインが正常に機能しないことがある。
: その一方で、自然発生した魔法士はこれまでにほとんど例がなく、魔法士能力が[[遺伝]]する可能性は[[天文学]]的な確率とされる。セレスティ・E・クラインは母親と同じ『光使い』であり、唯一の自然発生した魔法士の例とされた。だが本来魔法士能力の遺伝率はたとえ片方の親が普通の人間でも9割を超えるもので、現在の非常に低い遺伝確率は、魔法士が人間に取って代わることを恐れた地球連合側が遺伝を抑制するウイルスを散布したことによる。 また、遺伝ではなく突然変異により生まれた「最初の」魔法士アリスの例を賢人会議が2199年に明らかにした。
 
=== 魔法士 ===
「騎士の正しい訓練法」のカリキュラム(天樹機関の最高機密)はあるが、一通りこなした祐一でも身に付いているのは5割程度。ディーは良い線を行っているが完璧には程遠い。真の騎士戦闘を本当の意味で体現できた騎士は、七瀬雪一人だけであるらしい。
 
*;情報解体
:物質を情報の側から破壊する。情報の側から破壊された物質は原子単位で分解される。原則として単一[[分子]]で構成されている物質(石、金属など)は情報的にもろく、思考・演算する物質(生命体・[[コンピュータ]]など)は情報的に強固である(現実世界とは正反対の性質を持っていることになる)。魔法士は情報の塊であり、解体はほぼ不可能な存在である。ただし1巻において、「天使」によって構成された巨大な魔法士(おそらくは、「騎士」にとても近しい存在)を、黒沢祐一は部分的に情報解体している(おそらくは、巨大な姿を作り出すときに周辺のコンピュータを搭載している機械だけでは足らずに周囲の単なる金属、建物の建築材料を使用していて、それを解体したものであると思われる)。
;身体能力制御
 
*身体能力制御
:運動能力と知覚速度を加速できる。最高レベルの騎士が最高レベルの騎士剣を使ったとしても、運動速度の加速率は100倍が限界。不自然な動作から発生する衝撃などを打ち消す演算も必要であり、運動能力を加速し過ぎると、[[反作用]]で体を壊してしまう。そのため、使用者は高速で動きつつも運動エネルギーは普通に動いているときと変わらない。
:なお、いくら加速しても蓄積する肉体疲労は通常と全く変わらない。
;自己領域
 
*自己領域
:光速度(光速度を越えることは不可能だが、光速度の値そのものは改変可能である)、[[万有引力定数]]、[[プランク定数]]を改変し、自分の周囲の空間を「自分にとって都合のいい時間や重力が支配する空間」に改変する。重力制御による空中移動と並行して亜光速(I-ブレインの能力・騎士剣の性能により差が生じる)で動ける為、他者からは「瞬間移動した」ように見える。欠点は相手が自己領域に入ると同等の恩恵を受ける為、近接攻撃の際に能力を解除しなければならない事。考案者は七瀬雪。初めてそのシステムが組み込まれた騎士剣は彼女の愛剣であり、現在黒沢祐一が使用している「紅蓮」。なお、相応の負荷を使用者に与えるため、短時間に何度も起動と終了を繰り返すことはできない。また、二つの自己領域がぶつかり合うと互いの自己領域の境界面に矛盾が発生して強制終了する。
;騎士剣
 
*'''騎士剣'''
:騎士の能力を補助する剣型のデバイス。この形状は情報解体が通用しない人体への攻撃を目的としている。刃はミスリル製で、柄に演算中枢の結晶体が象嵌されている。「身体能力制御」による加速度はこれの演算を使用することで大幅に上昇し、また自己領域の展開プログラムは騎士剣に搭載されているため騎士の強力さはおおむねこの騎士剣に頼っている面が大きい。
 
===== [[二刀流|双剣]] =====
:騎士の一種で「規格外」の魔法士。本来一人につき1つしかないI-ブレインを右脳と左脳に一つずつ持っているため、自己領域と身体能力制御の同時起動を行うことが出来る。そのため、騎士の弱点である「自己領域から身体能力制御への切り替えのタイムラグ」がない。ただし並列処理中は身体能力制御の加速率が若干低下する。また、二つのI-ブレインに別々の身体能力制御を処理させることで通常の騎士の上を行く移動手段も使える。
 
:デュアルNo.33(ディー)がこれにあたる。彼は双剣の名のとおり「陰」と「陽」の二振りの騎士剣で戦うが、実際に魔法士として二振りの剣を必要とするのかは今の所不明。
 
*;万象之剣
:かつての黒沢祐一が持つはずだった<ref>祐一本人は「自分には使いこなせなかった」と述べている。</ref>騎士剣「広域殲滅特化型騎士剣・狂神二式改『森羅』」に自己領域の代わりに搭載されている機能。殲滅曲線(正式名称は最適運動曲線)、つまり「最も効率良く殲滅を行うことが出来る曲線」を描き現実に強制的に当てはめて戦う。『森羅』の一番~七番まである抑制機構を全て解除した時のみ発動可能。通常は対象が回避・迎撃に動くため最適運動曲線など使い物にならないのだが、脳のリミッターを解除した通常の脳細胞までをも侵食する膨大なI-ブレインへの負担を代償として、無理やりに演算することで殲滅を可能としている。
:また発動時には『森羅』の機能によって仮想骨格が作り出され、敵に斬られても血液なども仮想の血管によって流れるので出血は防がれるため強引に行動することができ、最終的にI-ブレインが活動停止する(脳細胞のダメージすら無視するため、事実上の脳死)まで戦闘を続けることが出来る。なお、敵を殲滅する為だけの機能なので回避、防御は一切考慮されておらず、最適な軌道をとるために自ら敵の攻撃に真っ向から直進し続けることになる。前述の機能があるのでI-ブレインが起動しているか、もしくは致命傷となりうるダメージを負った状態で『森羅』を手放さない限り死亡することはないが、戦闘中凄まじい脳へのダメージと激痛に耐え続けなければならない。まさしく「死ぬまで戦わされる狂戦士(狂神)の剣」である。
一般的な魔法士の型の一つで、作中に多く登場する。エドワード・ザインもこれにあたる。
 
*;ゴーストハック
:無生物に情報の側から侵入し生物化して戦わせる能力。通常はイメージしやすいという事で腕や手などの生物的な形状を取るが、高レベルの能力者ならばネジなどの無機質な形状でも操れる。[[コンクリート]]を軟化させクッションのように変える事も出来る。ただし生物化できる時間は短く、命令を出し続けなければ十秒足らずで崩壊してしまうため、[[兵器]]の制御[[コンピュータ]]を乗っ取る事で生物化を持続させる。
;メルクリウス
 
*メルクリウス
:シティ・ロンドンが開発した人形使いが最も使いやすい金属。エドワード・ザインが乗る雲上航行艦「ウィリアム・シェイクスピア」の外装部分に使われている。[[#論理回路|論理回路]]の項も見よ。
 
一般的な魔法士の型の一つで、作中に多く登場する。'''公式に'''誕生した「最初の魔法士」はこのタイプの魔法士であり、VI巻の主要キャラ、アニル・ジュレもこのタイプ。
 
*;分子運動制御
:[[分子]]の運動を自在に操作する。また、熱量を制御して氷を創ったり、逆に熱量を与えたりすることも出来る。ただし、[[エネルギー保存の法則]]は無視出来ないので、仮に熱量を奪い去ったらその熱量はその場に残ったままとなる。
 
フィアがこれにあたる。
 
*;同調能力
:I-ブレイン内の巨大な[[メモリ]]内に対象の情報すべてを取り込み、情報の側から支配する。ただし、痛覚も[[フィードバック]]されるので攻撃には使えず、あくまでも足止め用である。医療などにも応用が利く。特殊なデバイスがない限り効果範囲は自分を中心に一定の半径内であり、かつ無差別に支配下に置くので遠距離には向かない。さらに領域内の情報量が多すぎると当然ながらエラーを起こして停止してしまうため、ある意味で最大の敵は数を頼みにした一般兵・群衆と言える。
 
李芳美(リ ファンメイ)、雷小龍(レイ シャオロン)、戒蒼元(カイ ソウゲン)、飛露蝶(フェイ ルーティ)がこれにあたる。生き残っているのは李芳美(リ ファンメイ)ただ一人。
 
*;身体構造制御
:体組織を構成する細胞を操作することで、身体能力の強化(腕力、脚力など)・身体構造の改変(触手を生やす、体表に鱗を形成するなど)を行い、それによって運動速度と知覚速度を加速して騎士同様の高速戦闘も出来る。細胞を用いて論理回路を形成することで肉体の「物理面」「情報面」をともに強化・変質させる「絶対情報防御」と呼ばれる能力を持つ。情報制御の中枢を成す脳を破壊されない限り瞬時に肉体を再生させる事が出来、対騎士(対騎士剣)用として開発されたが、黒の水には、遅かれ早かれ本体を取り込み暴走するという致命的な欠陥(バグ)があった。暴走は大きく分けて二つの形に分けられる(後述)が、どちらも原因は黒の水の性質に根ざしている。
;黒の水
 
*黒の水
:龍使いの身体を構成する細胞だけでは量に限界があるために開発された原型細胞。使用者はこれを身体に取り込み、必要に応じてこれを筋肉や鱗に構成して使用する。
:ただし使用者の肉体側が僅かでも拒絶反応を起こすと黒の水はそれを攻撃と判断して防衛行動を行い、それにますます肉体側が拒絶反応を起こすという悪循環に陥ってしまう。そして最終的には黒の水が防衛行動の末に使用者の肉体を取り込むという「暴走」を起こす。ここではこのパターンを便宜的に「自衛型」と呼ぶことにする。この「自衛型」暴走を抑えるために、使用者の肉体を最初から黒の水で構成する方法が行われた。現在のファンメイの肉体は黒の水含有率90%であり、脳髄を初めとする神経系を除けば身体の全てが「黒の水」製である。
セレスティ・E・クライン(セラ)、レノア・ヴァレル(マリア・E・クライン)がこれにあたる。(他に2人いたことになっているが、彼らは大戦中に死亡)唯一生き残っているセラは自然発生したI-ブレインをもつ稀少な魔法士。
 
*;時空制御
:空間を歪曲する事で攻撃を回避する「[[盾|Shield]]」と、局所的に閉鎖した空間で光や原子、分子を加速して[[荷電粒子]]砲のように撃ちだす「[[ランス (槍)|Lance]]」がその代表例である。なお、「Lance」は光の速さで迫ってくる為、いかなる魔法士であっても発射を認識してからの回避は間に合わない(射出を予測出来た場合は別)。D3自体も空間の隙間に出し入れすることが可能である。
;D3
 
*D3
:光使い専用外部デバイス。正式名称Dimension Distorting Device(訳:次元歪曲装置)。外見上は正八面体の透明結晶で、表面全体に論理回路が刻印されている。光使いの能力は自分の周囲しか操作できないため、戦術の柔軟性を高めるために作られた。
 
イリュージョンNo.17(イル)がこれにあたる。
 
*;量子力学的制御(アクセスコード「[[シュレディンガーの猫]]は箱の中」)
:物質の存在確率を制御する事が出来る。通常物質の存在確率は100%に近いが、これを限りなく0%に近づける事で(そこに「在る」ものを「無い」ことにして)あらゆる攻撃をすり抜け、全ての防御を突破出来る。また物質の座標期待値改変による近距離転移(テレポーテーション)も行える(ただし極小さな距離に限られるらしく、作中では連続して転移を行うことで移動速度を速めていた)。電磁場などの存在確率も制御できるため、ノイズメイカーもあまり意味をなさない。
この能力は現在描かれている能力の中で、最も難解な能力の一つであるが、作中では原理よりも、この力が使用されたことによる結果に重点を置いているため難解さを軽減している。理解しようと思うと[[量子力学]]の世界観を解する必要がある。
;存在確率
 
:存在確率
:仮に人体が100個の細胞で出来ていて、その存在確率が1%だとする。その時に1回攻撃を受けたとすると、100個のうち1個の細胞にだけ攻撃が当たる計算になり、残りの99個の細胞は全くの無傷で済むと期待できる。100個の細胞全てに攻撃が当たる確率は、100の100乗分の1である。
 
==== 悪魔使い ====
すべての魔法士の雛形にして完成形。悪魔使いとは天樹月夜・真昼のつけた呼称で、アルフレッド・ウィッテンは元型(アーキタイプ)と呼んだ。本来書き換え不可能な基礎領域を書き換える事で、あらゆる能力を使用することが出来る。つまり他人の能力をコピーして使える(作中ではこの能力を『自己進化能力』と呼んでいる)。ただし、仮想的に能力を走らせるという性質上、悪魔使いの能力はオリジナルには及ばず、また能力によってはコピー出来ないこともある。 基礎領域を書き換えると言う点において、[[FPGA]]のような構造だと思われる。
錬とサクラ、そしておそらくアリスもこれにあたる(もともとサクラのために創ったものであるため、製作者が違う錬が使用できることは、不思議らしい(真昼談))。
 
ハードウェアの製作者は錬が天樹健三、サクラがアルフレッド・ウィッテン。ソフトウェアの全体的な設計者は天樹真昼。錬のソフトウェアは天樹真昼が作り、サクラのソフトウェアはウィッテンが(真昼のノートを元に)作った。
 
以下は、真昼が考えた、元型(アーキタイプ)のシステムの根幹
*;操作
:基礎領域は書き換えが不可能なため、制御もできない。この基礎領域を直に制御する。
*;並列
:異なる能力を同時に使用する。錬のみの能力(ただし悪魔使い以外も含めればディーにも可能)。
*;合成
:異なる2つ以上の能力を合成して一つの能力として扱う。サクラのみの能力。
*;創生
:蓄積データを元に新たなる能力を創りだす。
真昼曰く、「どんなI-ブレインを持ってしてもこの4つをすべて組み込む事が出来ない」(ディーのように複数のI-ブレインを持つ場合は不明)。
原因については作中ではまだ触れられていない。
'''天樹錬が有する能力'''
錬のシステムの根幹は『並列』、限定的な『操作』、そして『創生』である。並列の機能はいくつかの能力を同時使用できるが、使用する能力によってはI-ブレインの容量不足で同時使用不可となる場合がある(ラグランジュとマクスウェルが同時使用できるのに対し、他の能力とサイバーグの併用は不可能。また、アインシュタインは前記の二つと同時使用が可能だが、能力を限定する必要がある)。また、並列は「異なる能力の同時使用」だけではなく、通常の魔法士には不可能な「同じ能力の二重使用」を可能としている。錬が現在保有する能力は以下の通りである。
 
真昼曰く、「どんなI-ブレインを持ってしてもこの4つをすべて組み込む事が出来ない」(ディーのように複数のI-ブレインを持つ場合は不明)。
*短期未来予測デーモン([[ピエール=シモン・ラプラス|ラプラス]])
原因については作中ではまだ触れられていない。
:ニュートン力学に基づく3秒先の未来を予測、可能性の高い順に表示。ノイズメーカーの影響下では「簡易常駐」のみ。
 
===== 天樹錬が有する能力 =====
*運動係数制御デーモン([[ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ|ラグランジュ]])
錬のシステムの根幹は『並列』、限定的な『操作』、そして『創生』である。並列の機能はいくつかの能力を同時使用できるが、使用する能力によってはI-ブレインの容量不足で同時使用不可となる場合がある(ラグランジュとマクスウェルが同時使用できるのに対し、他の能力とサイバーグの併用は不可能。また、アインシュタインは前記の二つと同時使用が可能だが、能力を限定する必要がある)。また、並列は「異なる能力の同時使用」だけではなく、通常の魔法士には不可能な「同じ能力の二重使用」を可能としている。錬が現在保有する能力は以下の通りである。
;短期未来予測デーモン([[ピエール=シモン・ラプラス|ラプラス]])
:ニュートン力学に基づく3秒先の未来を予測、可能性の高い順に表示。ノイズメーカーの影響下では「簡易常駐」のみ。
;運動係数制御デーモン([[ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ|ラグランジュ]])
:騎士の身体能力制御のコピー。錬がこれを使うとき、知覚速度は20倍、運動速度は5倍に定義する。これが錬自身の体を壊さずに加速できる最高値。ただし、どうしても必要な時は片腕のみの運動速度を15倍(または25倍)に定義している。もっともこんな真似をすると筋繊維や靭帯を著しく損傷するので、本当にどうしても必要な時しかやらない。
;仮想精神体制御デーモン([[アラン・チューリング|チューリング]])
:人形使いの仮想精神体制御のコピー。錬一人で扱えるのはせいぜい一度に一本の腕が限界であり、それ以上の数を制御するときは兵器の制御コンピュータをのっとるなどの手段を用いている。
*仮想精神体制御デーモン([[アラン・チューリング|チューリング]])
;分子運動制御デーモン([[ジェームズ・クラーク・マクスウェル|マクスウェル]])
:人形使いの仮想精神体制御のコピー。錬一人で扱えるのはせいぜい一度に一本の腕が限界であり、それ以上の数を制御するときは兵器の制御コンピュータをのっとるなどの手段を用いている。
*分子運動制御デーモン([[ジェームズ・クラーク・マクスウェル|マクスウェル]])
:炎使いの分子運動制御のコピー。大気の熱量を奪い氷の結晶を生み出す「氷槍」「氷盾」、熱量を一点に集中する「炎神」が確認されている。氷槍の上位魔法として、対象の360度全方位に槍を生み出す「氷槍檻」が存在する。 ノイズメーカーの影響下では起動不可能。
:「並列」の能力を応用して二重に常駐させることで、「氷の弾丸を制御しながら、同時に熱量を操作してその弾丸を水蒸気爆発させる」という通常の炎使いには不可能な攻撃ができる。またこの攻撃をフェイクに使うことで、戦術的な選択肢の幅が実質的に広がる利点もある。
;空間曲率変換デーモン([[アルベルト・アインシュタイン|アインシュタイン]])
*空間曲率変換デーモン([[アルベルト・アインシュタイン|アインシュタイン]])
:光使いの時空制御のコピー。「Lance」は使用できないが、重力方向の改変による飛行等は可能。時空をゆがめ、無限の深さを持つ空間の穴「次元回廊」を生成できる。また、「簡易常駐」により能力を限定することでほかの能力と並列使用することが可能になる。マクスウェルと同様ノイズメーカーの影響下では起動不可能(「簡易常駐」の場合も同様)。
;世界面変換デーモン([[ネーサン・サイバーグ|サイバーグ]])
*世界面変換デーモン([[ネーサン・サイバーグ|サイバーグ]])
:騎士の自己領域のコピー。神戸事件の際、三度にわたる祐一との戦闘データを元に創生した。起動には騎士剣が必要であり、他の能力と並列して使うことはできない。領域内時間で3分間のみならナイフの柄に取り付けた月夜作のデバイスでも発動可能(現在はまだ試作品)。ただし、得られる速度は光速の70%が限界(この数字は、紅蓮や専用デバイス使用時の物であり。一般的な騎士剣を使った場合もっと加速率が劣り、展開できる時間も短くなるであろうと推測できる)。錬はこれを主に対騎士、対自己領域用として使っている(領域同士が接触するとエラーを起こして自己領域が解除されるため)。
;論理回路生成デーモン([[リチャード・P・ファインマン|ファインマン]])
:ヘイズの破砕の領域のコピー。ただし、錬のI-ブレインは破砕の領域の起動に必要な演算速度を持っていないので、必ずマクスウェルとの併用によって局所的に空気[[分子]]の数を制限し、制限を行った空間の中で指を弾かなければならない。論理回路の大きさは約20cm。虚無の領域は使用不可。
*論理回路生成デーモン([[リチャード・P・ファインマン|ファインマン]])
 
:ヘイズの破砕の領域のコピー。ただし、錬のI-ブレインは破砕の領域の起動に必要な演算速度を持っていないので、必ずマクスウェルとの併用によって局所的に空気[[分子]]の数を制限し、制限を行った空間の中で指を弾かなければならない。論理回路の大きさは約20cm。虚無の領域は使用不可。
デーモンという呼び方は、[[UNIX]]でメモリに常駐するソフトウェアをそう呼ぶことと、[[ラプラスの悪魔]]と[[マクスウェルの悪魔]]という古典物理学に提起された二つの問題の名前をかけていると思われる(ただし前者のスペルはdeamon、後者はdemon)。作中で錬は上記の各デーモンをI-ブレインに常駐させて使用しており、またその能力もそれぞれの問題の内容をそのものである。これらの古典物理学で提起され現代の量子論などにより否定された問題が、情報制御理論によって可能となっている。作中に[[熱力学第二法則|エントロピー第2法則]]が破られたという説明があり、これはマクスウェルの悪魔によって提起された問題が現実となったことであろう。
その他のデーモンの名前も、物理学者や数学者から取ってきている。
デーモンという呼び方は、[[UNIX]]でメモリに常駐するソフトウェアをそう呼ぶことと、[[ラプラスの悪魔]]と[[マクスウェルの悪魔]]という古典物理学に提起された二つの問題の名前をかけていると思われる(ただし前者のスペルはdeamon、後者はdemon)。作中で錬は上記の各デーモンをI-ブレインに常駐させて使用しており、またその能力もそれぞれの問題の内容をそのものである。これらの古典物理学で提起され現代の量子論などにより否定された問題が、情報制御理論によって可能となっている。作中に[[熱力学第二法則|エントロピー第2法則]]が破られたという説明があり、これはマクスウェルの悪魔によって提起された問題が現実となったことであろう。
 
その他のデーモンの名前も、物理学者や数学者から取ってきている。
===== サクラが有する能力 =====
サクラのシステムの根幹は『操作』『合成』そして『創生』である。錬と違い複数の能力を同時起動出来ないので一見弱く感じるが、能力を事前に「操作予約」し、タイムラグ無しで次々と放てる(おそらく完全な操作能力を有す為と思われる)ため、戦略さえ練れば引けは取らない(発動時は、「連弾」と表記されている)。「合成」能力によって全く新しい能力を生み出せる為、悪魔使いの戦闘で最も重要な「選択肢の広さ」では錬を凌駕する可能性を秘めている(なお、論理回路生成デーモンが使用できるかどうかは不明)。
'''サクラが有する能力'''
;運動係数制御
サクラのシステムの根幹は『操作』『合成』そして『創生』である。錬と違い複数の能力を同時起動出来ないので一見弱く感じるが、能力を事前に「操作予約」し、タイムラグ無しで次々と放てる(おそらく完全な操作能力を有す為と思われる)ため、戦略さえ練れば引けは取らない(発動時は、「連弾」と表記されている)。「合成」能力によって全く新しい能力を生み出せる為、悪魔使いの戦闘で最も重要な「選択肢の広さ」では錬を凌駕する可能性を秘めている(なお、論理回路生成デーモンが使用できるかどうかは不明)。
*運動係数制御
:錬のラグランジュに相当する。知覚速度・運動速度共に5倍に定義できる。
;仮想精神体制御
:錬のチューリングに相当する。自身のマントを変化させる技は「翼」と呼んでいる(そのほかは生物化)。
*仮想精神体制御
;分子運動制御
:錬のチューリングに相当する。自身のマントを変化させる技は「翼」と呼んでいる(そのほかは生物化)。
:錬のマクスウェルに相当する。体の周りに大気の壁を展開して自由落下の速度を和らげたりする技は「羽根」、大気の壁で音を遮断する技は「沈黙」、空気結晶の鎖によって相手を捕らえる技は「鎖」、空気結晶の銃弾を飛ばす技は「弾丸」と呼んでいる。
*分子運動;電磁気学制御
:目の前の空間の電磁場を制御する。(基本的に電磁場加速を行っている)ミスリル製の[[ダガー|ナイフ]]と組み合わせて、いわゆる[[レールガン]]として使うことで「銃身」、さらに『操作』との組み合わせの上で特殊な大型の両刃ナイフを使用することによる応用として「魔弾の射手」「天の投網」が使用可能(天の投網発動には、「檻」という能力の発動が必要)。
:錬のマクスウェルに相当する。体の周りに大気の壁を展開して自由落下の速度を和らげたりする技は「羽根」、大気の壁で音を遮断する技は「沈黙」、空気結晶の鎖によって相手を捕らえる技は「鎖」、空気結晶の銃弾を飛ばす技は「弾丸」と呼んでいる。
;量子力学制御
*電磁気学制御
:目の前の空間の電磁場を制御する。(基本的に電磁場加速を行っている)ミスリル製の[[ダガー|ナイフ]]と組み合わせて、いわゆる[[レールガン]]として使うことで「銃身」、さらに『操作』との組み合わせの上で特殊な大型の両刃ナイフを使用することによる応用として「魔弾の射手」「天の投網」が使用可能(天の投網発動には、「檻」という能力の発動が必要)。
*量子力学制御
:過去4度にわたる幻影No.17(イル)との戦いで得た『幻影』のコピー。ただし30%しか変化させることが出来ず、防御には使えないので基本的に対幻影用。「神の賽子(さいころ)」と呼んでいる。この能力によって、事実上サクラは唯一能力発動中の『幻影』に触れることのできる存在となった。
 
'''===== 合成された能力''' =====
*;踊る人形
:仮想精神体制御に運動係数制御を付加したもの。仮想精神体(ゴースト)に最高クラスの騎士並の運動速度を与える。この運動速度を得るために「不自然な動作から発生する衝撃などを打ち消す」演算を行っていないため、仮想精神体は短時間で自壊する。
;幻楼の剣
 
*幻楼の剣
:仮想精神体制御に量子力学を付加したもの。「翼」の存在確率を70%にして、残り30%に防御を透過させ、刃として攻撃する。70%は崩壊してしまうため、おそらく1回の戦闘で使えるのは1回のみ(もしそれ以上使えば、使った分だけ外套が小さくなって威力が劣化すると思われる)。
 
==== ???? ====
一巻に「とある魔法士の同調能力によってアフリカ大陸全部のシティの核融合炉が暴走した」とある。能力的には「天使」に近い物があると推測されるが、詳細は不明。
 
==== 空賊 ====
正確には魔法士の種別ではなく、ヴァーミリオン・CD・ヘイズの職業。大戦中には数多くの空賊がデータや魔法士などの奪取を目的として飛行艦艇・船舶を襲っていたが、現在はヘイズが世界唯一の空賊となっており、その別称とされる。
 
*;未来予測
:超高速演算によって短期的な未来を完璧に予測出来る。魔法を使う機能を持たないI-ブレインを使う「できそこないの魔法士」であるヘイズが他の魔法士と互角以上に戦える最大の理由。炎使いや人形使いはもちろん、十倍程度の運動加速であれば難なくかわせる。ただし、いくら予測が完璧であっても、速度や体勢などの原因で「理論的に回避不可能な攻撃」に関してはどうしようもない。欠点は、相手の攻撃方法を知らないと対応しようがないため、能力の分からない相手に対しては使えないことと、敵が二人になると負担が2倍以上になること。
;破砕の領域(Erase circle)
 
*破砕の領域(Erase circle)
:空気[[分子]]の動きを正確に予測し、そこに音による変化を加えることで[[バタフライ効果]]によって論理回路を形成する。この論理回路は騎士の情報解体と同じ能力を有し、なおかつ騎士のものより解体する力は強い(錬の腕を一瞬崩壊させかけたほど)。起動するにはヘイズのI-ブレインの機能の75パーセントを超高速の演算装置として使用しなければならない(錬の3000倍(フィアの600倍)の演算速度が必要)為、情報の海へ接続する能力と大きなプログラムを保存できる程の記憶領域を持たない、演算に特化したI-ブレインを持つヘイズにしか使えない。論理回路の大きさは約50cm。また、情報の海へ接続するわけではなく、厳密にいえば魔法ではないため、ノイズメイカーの影響下でも使用が可能(予測演算さえできれば使える)とされている。
;虚無の領域(Void sphere)
 
*虚無の領域(Void sphere)
:破砕の領域の発展型。形成した論理回路が新しくひとまわり大きな論理回路を形成し、その形成された論理回路がさらに大きな論理回路を……という具合で指数関数的に論理回路を巨大化させ、最終的に自らの大きさに耐えられなくなった論理回路が周囲の物質を巻き込んで自壊することによってありとあらゆる物質を確実に解体する。論理回路の大きさは調節可能であり、最大(Hunter Pigeonの演算つき)で直径約10km。現在、シリーズ内で最も高い破壊能力を有する。欠点は1度起動するとI-ブレインが過負荷で[[オーバーフロー]]し、3時間以上の休止時間が必要な点。その間は一切I-ブレインを用いる能力が使えなくなる為、まさに最後の[[切り札]]と言うべき技。
:解体力が騎士の情報解体を上回るため、事実上唯一『龍使い』の絶対情報防御に対して有効な情報解体でもある。
 
=== その他の用語 ===
;シティ
:情報制御理論を活用することによって維持されるドーム型の積層都市。全高10km、直径20km。魔法士のI-ブレインを最も重要な部品「マザーコア」とする永久機関「マザーシステム」によって<ref>元来は太陽光と核融合が主なエネルギー源として考えられていた。このためマザーシステムという想定されない部品で動かすことで建造当時には想像もされなかったスピードで老朽化が進んでいる。</ref>完全な自給自足が可能だが、システムの根幹であるマザーコアの耐用の期限が迫っており、各シティはマザーコアの維持に全力を注いでいる。じつはマザーシステムを稼動させ続けても数十年しか維持できない<ref>いくら永久機関とはいってもエネルギーを回すエンジンやパイプの劣化を止められるわけでは無く、いつかはパイプなりネジなりの交換が必要になる。交換のためにはパイプやネジを作る製造プラントが必要だが、そのプラントも壊れる日が来る。そしてプラントが完全に壊れてしまったら、大戦で技術力が後退した作中の世界では、一からの作り直しなど不可能である為。</ref><ref>システムの補強・延命措置を行ってきたニューデリーで50年、それ以外のシティで30年程度。</ref>ことがⅥでアニルと真昼によって明かされた。
;マザーシステム
:魔法士のI-ブレインを演算中枢として使用する永久機関。これに組み込まれて中枢になった魔法士を「マザーコア」と呼ぶ。マザーコアは感情が演算の邪魔にならないよう、ロボトミー手術を受けている。負担が大きいため、コアはそう長く保たない(最強騎士・雪をコアに使った神戸、万全のケアを行ってコアの延命に勤めたニューデリーで10年)。魔法士を単なるモノとして扱うものであり、システムの存在を知る人々からは人権侵害だとして反発の声も強い。
;:;ウィザーズ・ブレイン・ファクトリー
::マサチューセッツで採用されているシステム。質の低い魔法士を大量生産してマザーコアに使い、負担で壊れたものから順に新しいものに取り替えてゆく方式。ランダムに作られる魔法士は大半が何らかの欠陥を持って生まれ処理されてしまうが、ごく稀に「'''規格外'''」のI-ブレインを持つ魔法士を誕生させる。クレアヴォイアンスNo.7、イリュージョンNo.17、デュアルNo33はこの「規格外」。また、ヘイズはこのシステムの前身となった非人道的な研究によって生まれた魔法士である。現在モスクワでも採用を検討中。
;:;天使計画
::ベルリンと神戸が共同で開発していたシステム。「マザーコアに適した魔法士(これが『天使』である)」を用意することでコアを長く使おうとするもの。完成品としてフィアが作られたものの、フィアが逃亡した上神戸崩壊で他のサンプル用コアも祐一に破壊されてしまった。その後計画がどうなったかは不明であるが、頓挫したと思われる。
;世界樹(せかいじゅ)
:エリザベート・ザインが偶然発明した、情報解析・演算能力を持つ代物。マザーコアの代替品にすることが出来、更には「雲」を消し去れるというのでこれの種を巡って争いが起きる。あらかじめ設定した目的に必要な演算能力が得られるサイズまで周囲の物質を取り込みながら大きくなるが、マザーコアの代替ぐらいならともかく「雲」の排除に必要なサイズになると、その重量で地殻が崩壊してしまう。シティ・[[パリ]]跡地など[[ヨーロッパ半島]]の多くの地域を取り込んで根を張り、危うく[[グレートブリテン島]]までも呑み込もうとしたが最終的には「ウィリアム・シェイクスピア」に搭乗したエドが制御中枢となることでようやくその成長を止めた。なお、語源の世界樹(ユグドラシル)とは[[北欧神話]]に登場する世界を支える大木。詳細は[[ユグドラシル]]を参照。
;アフリカ海
:第三次大戦末期に全アフリカの核融合炉がいっせいに暴走した([[#世界観|世界観]]参照)ことで[[アフリカ大陸]]は根こそぎ消し飛び、後に広大な大洋が出現した。これがアフリカ海である。数多くの島を有するが、大戦後に追われる立場の人々(難民、犯罪者、脱走兵…)がそれぞれの島々に移住した際に外敵に見つからぬよう可能な限りの情報的<ref>存在情報をごまかして「情報の海」側から見つかりにくくする類のものと思われる</ref>・熱的・光学的な隠蔽を施したため、現在では最早島の正確な総数は知るすべも無い。
;雲上航行艦(うんじょうこうこうかん)
:大気制御衛星が吐き出した、情報制御を阻害する電磁波を孕んだ太陽光を遮断する「雲」の層を抜け、空を駆けめぐることが出来る艦船。特殊な機能と非常に優れた魔法士を必要とするため、世界で3機しかない。
:#一五〇メートル級高速機動艦「Hunter Pigeon」。マスターはヘイズ。主動力はWZ-0型演算機関。巡航速度は時速一万七〇〇〇キロ、最高速度は約5万キロ(現在世界最速の艦)。雲の中での機動力は三隻の中で一番下。戦前にあるシティが開発した、演算機関式の飛行艦艇の試作機。武装は[[荷電粒子砲]]一門、船体の両側面にライン状に埋め込まれ、普段は装甲で覆われている[[スピーカー]](「破砕の領域」「虚無の領域」発動用、元々は[[バルカン砲|バルカン]]などの副武装を取り付けていた部分をリチャードが改造した)。本来雲上航行を目的として建造された艦ではないが、マスターであるヘイズと艦自身の高速の演算能力により変化し続ける電磁波のパターンを予測、電磁波に対抗するようにファイヤーウォールのパターンを変化させ続けることで、雲上航行を可能としている。Ⅶでは北極海の海中に潜行しているシーンがあったことから、潜水能力を有すると思われる。
:#七十五メートル級高高度索敵艦「FA-307」。マスターはクレア。主動力はX7型演算機関。巡航速度は時速一万四〇〇〇キロ、最高速度は一万九〇〇〇キロ弱。雲の中での機動力は三隻の中で最高。シティ「[[マサチューセッツ州|マサチューセッツ]]」が二一九六年に開発した、雲上での航行、および広範囲の監視・索敵を目的とする飛行艦艇。武装は荷電粒子砲一門、近接戦闘用ワイヤー多数。その観測能力により、雲と電磁波の間隙を縫うように航行することで雲上航行を可能としている。もともとの開発・デザインはニューデリー自治軍であり、サティも深く関わっている。セラとの戦闘で演算機関を破壊されたため現在はサティのもとで修理中。一年もあれば直る(サティ談)とのこと。
:#二〇〇メートル級特務工作艦「ウィリアム・シェイクスピア」。マスターはエド。巡航速度は時速八〇〇〇キロ弱、最高速度は一万四〇〇〇キロ。雲の中での機動力はFA-307に少し劣る。シティ「[[ロンドン]]」が開発した、人形使いの搭乗を前提として設計された飛行艦艇の試作機。武装は流体金属メルクリウスと荷電粒子砲(粒子加速器は船体にあり、メルクリウスで砲身を形成する)。電磁波に侵された部分を分解再構築し続ける(常に脱皮し続けているようなもの)ことで雲上航行を可能としている。操縦者が搭乗するコア部分は全長50メートルでその周りをメルクリウスが覆っており、戦闘時はメルクリウスをコアの周りに十二枚の翼状にして展開する。「シティ・ロンドン自治軍の最強戦力」ともいわれている。Ⅴで暴走する世界樹を止めるためマスターのエドごと世界樹の中枢になったが、Ⅶで調整の末世界樹から切り離して運用できるようになった。メルクリウスについては「[[#論理回路|論理回路]]」および「[[#人形使い|人形使い]]」の項を参照。
;賢人会議「Seer's Guild」(けんじんかいぎ)
:以前はサクラ個人の偽名であったが、現在はサクラをリーダーとし、世界最高クラスの魔法士であるディーとセラ、そしてI-ブレインを持たない真昼を加えた四人を中心とするテロ組織。シティにより第1級犯罪者に指定されている。本拠地はシティ・メルボン跡地からアフリカ海のシティ「[[ケープタウン]]」跡地付近の島に移っている。また、賢人会議に助けられた魔法士の半分は各シティの影響力が薄い南米で暮らしている。ニューデリーの事件後はニューデリー自治軍の魔法士48名が加わり、その後世界中から魔法士が集まって、本拠地は一つの町となりつつある。ルジュナの推測では「世界中に潜在的に存在している現状のシティを破壊しかねない分子」を一箇所に集約するための装置であるらしく、実際その推測は真昼によって肯定されている。
匿名利用者