「国鉄20系客車」の版間の差分

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* 燃料タンクはカニ21形の700リットルから1,700リットルに大幅拡大し、さらに10リットル補助タンク2基と炭酸ガス消火装置まで搭載。
* この結果自重59tで荷物・燃料を満載すると64tにも達し軸重が最大16tとなり、バネ定数の問題から軸バネ式のTR54系では支えるのが困難と判断され、電車用のDT21系と同様の複列コイルバネによるウィングバネ式である[[国鉄DT21形台車#派生形式|TR66形]]<ref>TR66形台車は24系客車の電源車でも一部仕様を変更の上で採用された。</ref>が新規設計され装着。
** 軸重を許容できる線路規格の高い区間でしか最高速度で運転できないという制約があり、速度制限を受けずに走行可能なのは[[東海道本線]]・山陽本線・[[鹿児島本線]][[熊本駅|熊本]]以北のみであった。このため熊本以南での70㎞70km/hの速度制限を受けるよりも[[長崎本線]]での応急的な軌道強化工事<ref>長崎本線は戦前戦中長崎港を経て上海へ至る中南支方面への重要補給ルートに位置づけられており、このため単線ながら東海道山陽線の軌道等級「特甲」に次ぐ軌道等級「甲」で整備されていた。カニ22導入にあたり、長崎本線での牽引機にC61形(後にC60形に変更)を充てる事から、共通運用を考慮して佐世保線・大村線の軌道強化も行なっている。</ref>を施工して速度制限を75㎞75km/hに緩和する対応の方が得策であること。また、荷物室の荷重も2t<ref>1960年製造分は荷重3tであったが実際には2t積みで運用され、1963年製造分では設計が変更されたため2tとされた。</ref>と小さいことから、当初予定されていた「はやぶさ」での運用は試運転のみで「さくら」で限定運用<ref>このため「あさかぜ」で使用されていたマニ20形が「はやぶさ」に捻出される一方で、「さくら」で使用されていたカニ21形を「あさかぜ」充当に変更する電源車の玉突き的交換が実施された。</ref>された。
 
このため以後の増備は1963年の「みずほ」本系列化時のみで1 - 3・51 - 53の6両が製造されたにとどまった。さらにMGも比較的早期に撤去されている。