「ジャン・シメオン・シャルダン」の版間の差分

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[[ロココ]]美術全盛の18世紀フランスを生き抜いた画家であるが、その作風は甘美で享楽的なロココ様式とは一線を画し、穏やかな画風で中産階級のつつましい生活や静物画を描き続けた。ロココ芸術には批判的だった[[ディドロ]]でさえ、著書のなかでシャルダンを絶賛していた。
 
シャルダンの絵画は、その日常的・現実的な題材、静物画にみられる真に迫った写実表現などに、[[オランダ黄金時代の絵画|17世紀オランダ絵画]]の影響が顕著に見られる。また彼の画面構成や陰翳描写は、しばしば後の印象派の先駆とも形容される<ref>PhilipPierre Conisbee:Rosenberg, ''Chardin: New Thoughts'' (Oxford:Spencer Museum of PhaidonArt, 19851983)</ref>。
 
パステルで描かれた晩年の《日除け帽をかぶった自画像》([[ルーヴル美術館]]蔵)には画家の実直な風貌がよく表されている。