「酸と塩基」の版間の差分

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m アレニウム酸をアレニウス酸に訂正
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[[1884年]]に[[アレニウス]]が提唱した定義では、[[水]] H<sub>2</sub>O に溶けると、[[陽子|プロトン]] H<sup>+</sup>(実は、水と結合した[[ヒドロニウムイオン]](水素イオン)であることが今日知られているが、一般に水溶液中の水素イオンをプロトンと呼び、 H<sup>+</sup> と書くのは許されている。このページではプロトンと呼称することにする)濃度を高める[[物質]]を'''酸'''、[[水酸化物イオン]] OH<sup>&minus;</sup> 濃度を高める物質を'''塩基'''という。すなわち、酸は[[水溶液]]中でプロトンを、塩基は水酸化物イオンを ''生じる'' ということである。この定義における酸に当てはまる物質を'''アレニウス酸'''、塩基に当てはまる物質を'''アレニウス塩基'''と呼ぶ。プロトンとか水酸化物イオンとかを生じる物質には2種類あり、[[電離]]に依るものと依らないものである。
 
電離に依るアレニウ酸、塩基について説明する。アレニウス酸を HA、アレニウス塩基を ROH とする。HA とはプロトンH<sup>+</sup> と任意の物質 A<sup>&minus;</sup> との、ROH とは水酸化物イオン OH<sup>&minus;</sup> と任意の物質 R<sup>+</sup> との化合物である(下図参照)。水に溶けるとアレニウス酸は H<sup>+</sup> と A<sup>&minus;</sup> とに、アレニウス塩基は R<sup>+</sup> と OH<sup>&minus;</sup> とに分解する。つまり、電離によって、H<sup>+</sup> あるいは OH<sup>&minus;</sup> を生じる。
 
:HA &rarr; '''H<sup>+</sup>''' + A<sup>&minus;</sup>
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:NaOH &rarr; Na<sup>+</sup> + '''OH<sup>&minus;</sup>'''
 
電離に依らないアレニウ酸、塩基について説明する。これらは、H<sup>+</sup> あるいは OH<sup>&minus;</sup> の直接の源ではないが、結果的に水溶液中におけるプロトンあるいは水酸化物イオンの濃度を上げる。これは、水をイオンの源とするためである。
 
例えば、[[アンモニア]]は水酸化物イオンに電離しないが、下のように水 H<sub>2</sub>O からプロトンを奪うことで、OH<sup>&minus;</sup> を発生させている。