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世代について言えば、日本が不景気になったバブル崩壊後の1990年代初期以降に就職した世代と、それ以前に就職した世代では、経済的な資源へのアクセスで格差がみられる。これについては、日本の不景気がこれ以後も長引き、就職者ほぼ全員が不景気の中就職した世代になることによる、悲観的解消の可能性がある。
 
非都市部では、農家や林業家、漁業家の間で、収益に応じた社会階層がある。また政治家、とりわけ世襲政治家は非都市部では権威と富を背景に地域の名士として威信を持っている。
 
都市部では、民族、人種、宗教、世代問わず、まず雇用条件の厳しい会社で、正社員の身分は得たものの、薄給や高負荷労働に苦しめられるブラック正社員、そして不安定な雇用、薄給、高負荷労働に従事するプロレカリアート、フリーターが存在し、学歴社会での下層だけでなく、学校社会の成績は良かったものの、コミュニケーション能力その他が劣っていたために市場社会で落ちこぼれた層も多くこれに所属している。また、不安定で収益性が低い自営業の経営者も同様に将来収入途絶の不安、高負荷労働や低収入に苦しんでいる。これらの人々をまとめてプロレカリアート、ワーキングプアという。その下には、働くだけの能力や周囲のサポートに支えられず、国家や親等の慈悲と気まぐれに支えられかろうじて命をつなぐニート、引きこもり、無職の生活保護受給者が存在する。最後に、職も家もなく、最下層に国家などと隔絶し、路上野外で仲間同士の扶助を唯一の社会的援助としつつ、廃品回収や残飯収集などでサバイバルしている路上野外生活者が存在する。一方、学歴とコミュニケーション能力の双方で勝ち残った個人を中心に構成され労働条件の比較的良い企業・大学・役所で安定的雇用を得られた層経営および収益軌道それなり上がっている自営業者層が中層中流階級を構成し、さらにそれら企業・大学・役所の中で中堅以上のポストを得られた層(一流企業管理職、大学教授、上位官僚)や、経営が繁盛して収益性が高い自営業の経営者が中流上層階級を形成している。さらにその上には、新興・旧来問わず収益を大きく上げている会社の高報酬を得る経営者たち、大成功した投資家たち、さらにはその子息縁者で不労所得を得られる者たちが細やかなレベルの違いはあれ、上流階級として存在している。また、都市部でも政治家、とりわけ世襲政治家は威信と富を持っていつ上流階級である。
 
また、皇族は資産上は並の上流であるが、法的にその地位(経済的特権含む)を保証され、また共和制主義者を除く多くの人間に絶大な権威を持っている。
 
皇族以外は法的な経済基盤の保証はないが、金銭や文化資本の生前、生後での継承、および教育格差などを通じて経済、社会的階層は固定化される方向に圧力がかかるため、階級間移動は諸外国同様困難さを持つ。
 
また、非常に覆しにくい社会階層という旧来の「身分」に近いものとしては、下で述べるとおり、生まれた順番や組織に入った順番(過去のそれも含む)による権力や権威、名誉の差別がある。しかしこれは経済的な社会階層とは一致しないことが多い。
 
====職階など ====