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'''ベルヌーイ数'''(ベルヌーイすう、''Bernoulli number'')とは[[有理数]]で、次の関数を[[マクローリン展開]]すなわちテイラー展開したときの、各項の[[係数]]に対して定義される数 ''B<{{sub>''|n}}''</sub> をいうである
: <math>f(x) = \frac{x}{e^x-1} = \sum_{n=0}^\infin \frac{B_n}{n!} x^n</math>
 
: <math>f(x) = \frac{x}{e^x-1} = \sum_{n=0}^\infin \frac{B_n}{n!} x^n</math>
ただし、
: <math>B_n = \lim_{t \to 0}f^{(n)}(t)</math>
である。何度[[微分]]しても ''f''<{{sup>|(''n'')</sup>}}(0) は[[不定形]]となってしまうから、定義から実際にベルヌーイ数を求めるのは容易ではない。そこで、しばしば次のような[[漸化式]]が用いられる。
: <math>B_{0}B_0 = 1 \ , \ B_{n}B_n = -{1 \over n+1}\sum^{n-1}_{i=0}{n+1 \choose i}B_i</math>
ここで
: <math>{n \choose k }={}_n\mathrm{C}_k =\frac{n(n-1) \cdots (n-k+1)}{k!} =\frac{n!}{(n-k)!k!}</math>
この漸化式は、上記の関数 ''f''(''x'') の逆関数をテイラー展開し、その2つの積が 1 になることから導ける。この漸化式は厳密な計算には有用であるが、''n'' が大きくなると途中の式の値が非常に大きくなるため、[[浮動小数点数]]を使って計算する場合、精度が著しく悪くなる計算として知られている。
 
ベルヌーイ数を使うと規則性が簡単にからない正接関数のマクローリン展開などが容易に書ける。
: <math>\tan z = \sum_{n=1}^\infin \frac{(-1)^{n-1}2^{2n}(2^{2n}-1)B_{2n}}{(2n)!}z^{2n-1}</math>
: <math>\csc z = \frac{1}{\sin z} =\frac{1}{z} +\sum_{n=1}^\infin \frac{(-1)^{n-1}2(2^{2n-1}-1)B_{2n}}{(2n)!}z^{2n-1}</math>
などがある。上の漸化式から、ベルヌーイ数(列)の第20項までを算出すれば、
{| class="wikitable" style="text-align:right"
!''n''!!''B<{{sub>|n</sub>}}'' の分子!!''B<{{sub>|n</sub>}}'' の分母
|-
!0
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|-
!1
| -&minus;1||2
|-
!2
28 ⟶ 27行目:
|-
!3
|0||&nbsp;
|-
!4
| -&minus;1||30
|-
!5
|0||&nbsp;
|-
!6
40 ⟶ 39行目:
|-
!7
|0||&nbsp;
|-
!8
| -&minus;1||30
|-
!9
|0||&nbsp;
|-
!10
52 ⟶ 51行目:
|-
!11
|0||&nbsp;
|-
!12
| -&minus;691||2730
|-
!13
|0||&nbsp;
|-
!14
67 ⟶ 66行目:
|-
!16
| -&minus;3617||510
|-
!17
|0||&nbsp;
|-
!18
79 ⟶ 78行目:
|-
!20
| -&minus;174611||330
|}
となる。
 
[[奇数]]番目のベルヌーイ数は ''B<''{{sub>|1</sub>}} を除けば全て 0 であり、[[偶数]]番目は ''B<''{{sub>|0</sub>}} を除いて正の数と負の数が交互に並ぶ。このことは、正接関数のマクローリン展開における偶数乗の項の係数が 0 であり、奇数乗の項の係数がすべて正の数であることから証明できる。
 
== 関連項目 ==
* [[ヤコブ・ベルヌーイ]]
* [[関孝和]]
* [[ファウルハーバーの公式]]
* {{仮リンク|ベルヌーイ多項式|en|Bernoulli polynomials}}
* [[ゼータ関数]]
* [[三角関数]]
 
{{DEFAULTSORT:へるぬういすう}}