「社会階級」の版間の差分

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非都市部では、農家や林業家、漁業家の間で、収益に応じた社会階層がある。また政治家、とりわけ世襲政治家は非都市部では権威と富を背景に地域の名士として威信を持っている。
 
都市部では、民族、人種、宗教、世代問わず、まず雇用条件の厳しい会社で、正社員の身分は得たものの、薄給や高負荷労働に苦しめられるブラック正社員、そして不安定な雇用、薄給、高負荷労働に従事するフリーターが存在し、学歴社会での下層だけでなく、学校社会の成績は良かったものの、コミュニケーション能力その他が劣っていたために市場社会で落ちこぼれた層も多くこれに所属している。また、不安定で収益性が低い自営業の経営者も同様に将来収入途絶の不安、高負荷労働や低収入に苦しんでいる。これらの人々をまとめてプロレカリアート、ワーキングプアという。その下には、働くだけの能力や周囲のサポートに支えられず、国家や親等の慈悲と気まぐれに支えられかろうじて命をつなぐニート、引きこもり、無職の生活保護受給者が存在する。最後に、職も家もなく、最下層に国家などと隔絶し、野外で仲間同士の扶助を唯一の社会的援助としつつ、廃品回収や残飯収集などでサバイバルしている野外生活者が存在する。彼ら野外生活者は不可触民扱いを他の階級から受けている。一方、学歴とコミュニケーション能力の双方で勝ち残った個人を中心に構成された、労働条件の比較的良い企業・大学・役所で安定的雇用を得られた層、および収益がそれなりに上がっている自営業者層が中層中流階級を構成し、さらにそれら企業・大学・役所の中で中堅以上のポストを得られた層(一流企業管理職、大学教授、上級官僚)や、経営が繁盛して収益性が高い自営業の経営者が中流上層階級(広義の上流ともいえ、中流中産以下の一般・下層庶民にとってはこの層こそが現実的で身近に感じる「金持ち」「上流」である)を形成している。さらにその上には、新興・旧来問わず収益を大きく上げている会社の高報酬を得る経営者たち、大成功した投資家たち、さらにはその子息縁者で不労所得を得られる者たちが細やかなレベルの違いはあれ、(狭義の)上流階級として存在している。また、都市部でも政治家、とりわけ世襲政治家は威信と富を持つ上流階級である。これら狭義の上流階級は、中流中産以下の一般・下層庶民にとっては資産レベル、社会生活で別世界の雲の上人である。
 
また、天皇含めた天皇家は資産上は並の上流であるが、法的にその地位(経済的特権含む)を保証され、また日本宗教における聖なる存在であるため、民族的マジョリティーであるヤマトを中心に、多くの人間に絶大な権威を持っている(共和制主義者を除く)。これら天皇家もまた、中流中産以下の一般・下層庶民、場合によっては上層中流階級や上流階級にとってさえ、別世界の雲の上人であり、その階級の頂点にいるのが天皇である。天皇家に準ずる存在として、名誉と資産を保った旧華族の最上層や旧皇族の一部が挙げられる。旧皇族は名誉だけであれば、資産が零落していても保守派・熱心な王党派の間では天皇家に準ずる存在である。