「学習材」の版間の差分

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m さらに学習材を主体に
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日本では、[[義務教育]]([[小学校]]・[[中学校]]などにおける学齢者に対する教育)においては、教科学習において基本的学習材(主たる教材)である教科書(教科用図書)が無償で提供されているが、義務教育が行われていない後期[[中等教育]]([[高等学校]]などにおける教育)以上になると、[[教科書供給所]](書店と兼ねられることが多い)などを通じて教科書(教科用図書)を学習者等が購入する必要がある。
 
== 学校における学習材教材 ==
教員が授業を行う上で学習材教材は、必須のものであり、授業準備とは学習材教材の準備といっても過言ではない。教科書(教科用図書)はもちろん、資料集、[[宿題]]に課すプリントなど、多様な学習材教材が多くの出版社において作成されているが、授業に使用する学習材教材のほとんどは、授業を担任する教員が自ら考え作成したものである。
 
学習材教材は、学習者の学習を援助するために作られるものであり、学習のために役立たなければならない。[[出版社]]などが作成する学習材教材は、[[副教材]]などとも呼ばれ、対象としている多くの学習者のために作成するものであり、学習内容全体を網羅したもの、すなわち広く一般に使用できるものが多い。また多くの目で校閲するので完成度が高い。反面、使用する教師や学習者によっては使いにくい場合もあり、学習材教材に間違いや不具合を発見しても、その場で手直しできないなどの欠点もある。(詳しくは[[副教材]]の項を参照のこと。)
 
一方、教師が作成する学習材(教材)は、教師が目の前にしている学習者のために作成する。授業内容にあわせて作成でき、対象となる[[学習集団]]が不得手としている学習内容に焦点を絞る、対象となる学習者によって内容を微妙に変えるなど、そのニーズに応じた学習材(教材)にすることができる。授業者である教師が作成するのだから、学習者から意見があったり、万が一使い勝手が悪かったりすれば、すぐに学習材(教材)に改良を加えることも可能である。また、「手作りの学習材のほうが、教師の真剣さが学習者に伝わる」という意見もある。反面、汎用性がなかったり、十分に[[校閲]]できていない場合もある。
 
== 学習材教材の流通 ==
学習者に対しての学習材教材の流通形態は、次の3つに大きく分けられる。
* [[店頭販売]](書店など)
* [[通信販売]]
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大手の通信販売には、[[ベネッセコーポレーション]]、[[知の翼]]、[[Z会]]などがある。訪問販売は[[悪徳商法]]として社会問題となることもある。
 
=== 学習材教材における訪問販売の特徴 ===
訪問販売の学習材教材には、次の特徴がある。
* 電話勧誘あり
* 家庭を訪問する[[セールスマン]]がいる
* 複数教科および複数年のセット販売でバラ売り不可能
* 学習材教材が数十万円~数百万円で高額であり[[クレジット]]販売を用意
 
販売会社はターゲットを絞り込む。[[役場|市町村役場]]に出向き、[[住民基本台帳]]を閲覧する。閲覧で得た小中高生のいる自宅に電話勧誘を行う。その後家庭訪問のアポイントメントを取り、[[模擬テスト]]を受けさせる。この模擬テストは2,900円程度に価格設定されている。これは3,000円未満の商品は[[特定商取引法]]で[[クーリングオフ]]対象外であるため、クーリングオフを防ぐ目的と考えられる。
 
模擬テストは次回来訪させるためのネタであり、無残なテスト結果を親子に説明し将来を不安にさせ、高額な学習材教材を販売するのが基本的な営業スタンスである。
 
販売会社は従業者の定着率が悪い。達成すべき[[ノルマ]]を守らないと[[うつ病]]になりそうなプレッシャーを与えられるため、契約に必死になる。ある意味末端の従業者も被害者である。
 
== 学習材教材の種類 ==
*[[教科書]]
**[[副読本]]、[[問題集]]、[[資料集]]
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**[[マット]]、[[ボール]]、[[縄跳び]]の縄、[[バット]]
 
== コンピュータの発達による学習材教材の変化 ==
近年は[[コンピュータ]]の発達により、コンピュータを利用して作成した学習材教材も増えてきた。
 
手書きのプリント学習材教材の場合、文字が汚かったり印刷不鮮明だったりして読みづらいこともある。しかし、[[ワードプロセッサ]]の発達によりこれらの問題は解決し、さらに一度作った学習材教材を再編集したり、コンピュータ上でコピーするなどして再利用することも可能となった。また、かつては透明のシートに油性ペンで書いた学習材教材を[[オーバーヘッドプロジェクター]]([[OHP]])でスクリーンに投影することも行われていたが、インターネットで検索したり、[[スキャナ]]で取り込むなどして収集した資料を基に作成した[[プレゼンテーション]]学習材教材を、スクリーンに提示して授業を行うことも増えている。しかし、'''コンピュータ上で行う手作業'''であるがゆえに、作成者の勝手が聞かず学習材教材作成に時間がかかることもある。
 
また、コンピュータで作成した自習用の学習材を[[インターネット]]上に公開する例も増えている。これらには[[不登校]]の児童・生徒を対象に開発されている学習材も多く、なかには解答を送信すると[[添削]]して返してくれるというサービスもある。