「KC-10 (航空機)」の版間の差分

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また、[[1973年]]10月に発生した[[第四次中東戦争]]において、[[アメリカ合衆国]]は[[イスラエル]]に対し大型輸送機を用いて緊急軍事援助を行った(ニッケル・グラス作戦)。この際に、アメリカ空軍の輸送機は[[ヨーロッパ]]各国から着陸・給油を拒否される事態となった。これにより、輸送機は[[空中給油]]による[[アメリカ合衆国本土|アメリカ本土]]からイスラエルまでの長距離飛行を強いられ、搭載量を制限せざるを得ない事態もあった。
 
これらの事態を踏まえ、1976年より大型の空中給油機の開発を行うATCA計画('''A'''dvancedvanced '''T'''anker/'''C'''argo '''A'''ircraft:先進空中給油機・輸送機計画)が開始された。[[C-5 (航空機)|C-5]]、[[ロッキード L-1011 トライスター|ロッキード L-1011]]、[[ボーイング747|ボーイング 747]]、[[DC-10 (航空機)|マクドネル・ダグラス DC-10]]の4機種が比較検討された結果、1977年12月にDC-10が選択され、「'''KC-10'''」として開発される<ref>なお、本機よりも前にアメリカ空軍により制式化された“C”記号の航空機は存在するが、アメリカ空軍ではDC-10を軍用機として採用する計画があったために、それらの機体はあえて番号を飛ばして命名されており、DC-10を導入した際に“'''*C-10'''”という制式番号になるように調整されていた。</ref>こととなった。
 
空中給油機としての能力に並立して貨物輸送能力が重視されているのは、航空機部隊を遠隔地に派遣する際に空中給油を行いつつ、同時に支援要員・物資も輸送できることで、航空機だけではなく部隊そのものを丸ごと移送させることができる、という利点が求められたためである。
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=== オランダ軍における運用 ===
[[ファイル:McDonnell Douglas KDC-10-30CF der RNLAF.jpg|250px|サムネイル|オランダ空軍のKDC-10]]
オランダ空軍においては、[[マーティンエアー]]が使用していたDC-10-30CFを中古機として購入し、これを改造して空中給油機兼輸送機とした'''KDC-10A'''が装備・運用中である。2機が改装されて1995年より部隊配備され、後に2機が追加発注されて既存の中古機より改造されて導入されている。なおKC-10と異なり、給油操作は後のKC-767のようにテレビカメラの映像をモニター画面で見ながら行う。
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