「2008年のJリーグ」の版間の差分

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== J1 ==
=== 2008年シーズンのJ1のクラブ ===
20082007年シーズンのJ1のクラブは以下の18チームである。このうち[[コンサドーレ札幌]][[東京ヴェルディ1969|東京ヴェルディ]][[京都サンガF.C.]][[2007年のJリーグ|2007年シーズン]]のJ2からの昇格クラブである。なお、このシーズンから'''東京ヴェルディ1969'''は'''東京ヴェルディ'''に、'''名古屋グランパスエイト'''は'''名古屋グランパス'''にそれぞれ呼称を改めた。<br
* />ちなみに、[[コンサドーレ札幌の昇格により6年ぶりにJ1が北海道で開催されたが、一方で広島の降格により中国地方での開催がなくなった。]][[Image:Arrowupgreen.png]]
* [[鹿島アントラーズ]]
 
* [[浦和レッドダイヤモンズ]]
{| class="wikitable"
* [[大宮アルディージャ]]
|-
* [[ジェフユナイテッド市原・千葉]]
!チーム名!!所在都府県!!前年成績
* [[柏レイソル]]
|-
* [[FC東京]]
![[コンサドーレ札幌]]
* [[東京ヴェルディ1969|東京ヴェルディ]][[Image:Arrowupgreen.png]]
|[[北海道]]||J2 優勝
* [[川崎フロンターレ]]
|-
* [[横浜F・マリノス]]
![[鹿島アントラーズ]]
* [[アルビレックス新潟]]
|[[茨城県]]||J1 優勝
* [[清水エスパルス]]
|-
* [[ジュビロ磐田]]
![[浦和レッドダイヤモンズ]]
* [[名古屋グランパスエイト]]
|rowspan=2|[[埼玉県]]||J1 2位
* [[京都サンガF.C.]][[Image:Arrowupgreen.png]]
|-
* [[ガンバ大阪]]
![[大宮アルディージャ]]
* [[ヴィッセル神戸]]
|J1 15位
* [[大分トリニータ]]
|-
![[ジェフユナイテッド市原・千葉]]
|rowspan=2|[[千葉県]]||J1 13位
|-
![[柏レイソル]]
|J1 8位
|-
![[FC東京]]
|rowspan="2"|[[東京都]]||J1 12位
|-
![[東京ヴェルディ1969|東京ヴェルディ]]
|J2 2位
|-
![[川崎フロンターレ]]
|rowspan=2|[[神奈川県]]||J1 5位
|-
![[横浜F・マリノス]]
|J1 7位
|-
![[アルビレックス新潟]]
|[[新潟県]]||J1 6位
|-
![[清水エスパルス]]
|rowspan=2|[[静岡県]]||J1 4位
|-
![[ジュビロ磐田]]
|J1 9位
|-
![[名古屋グランパスエイト|名古屋グランパス]]
|[[愛知県]]||J1 11位
|-
![[京都サンガF.C.]]
|[[京都府]]||J2 3位
|-
![[ガンバ大阪]]
|[[大阪府]]||J1 3位
|-
![[ヴィッセル神戸]]
|[[兵庫県]]||J1 10位
|-
![[大分トリニータ]]
|[[大分県]]||J1 14位
|}
 
=== J1レギュレーションの変更点 ===
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=== J1リーグ概要 ===
2008年のリーグ戦は、前年のアジア王者・浦和開幕2連敗、[[ホルガー・オジェック]]監督の即時解任という衝撃で幕を開けされた。この浦和をはじめ、G大阪、川崎といった優勝候補に挙げられていたクラブの調子がなかなか上がってこない中、序盤戦の主役となったのが、[[ドラガン・ストイコビッチ]]新監督に率いられた、名古屋の躍進である。サイドからの崩しを中心とした攻撃サッカーは多くのメディアで「美しい」と評され、勝ち点を積み重ねた。しかし、首位争いをリードするまでには至らず、鹿島やFC東京、柏、さらには監督交代後に立ち直った浦和などとの団子状態となる。中断期間は浦和が首位で迎えたが、この時点で圧倒的な強さを持つクラブは存在しないことが明確であった
 
中断期間後、中盤戦に一気に調子を上げたのが、[[ペリクレス・シャムスカ]]監督就任4年目を迎えた大分である。リーグ最少失点を誇る堅守からのカウンターを武器に次々と勝利を重ね、26節にはついに首位に立った戦力的に決して恵れてはいない大分の躍進は、大きな驚きを呼んだ。一方で、シーズンを通じて常に安定した戦いを続けてきた鹿島が、ACLでの敗退を機にリーグ戦での調子を上げ、優勝争いをリードするようになる。しかし抜け出すチームは現れず、序盤戦で好調だった浦和や柏が調子を落とす中、下位に沈んでいた清水や川崎などが浮上し、優勝争いは10位前後までに数字上の可能性があり、勝てば優勝争い、負ければ降格圏(残留争い)に転落、という未曾有の大混戦に発展した。
 
迎えた終盤戦、最終節を前に大分、FC東京、浦和といったクラブが星を落とし、優勝争いから脱落した。特に浦和は、負けが込み始めたことで開幕から燻っていたチーム内の不協和音が一気に表面化し、選手同士やフロントの内紛にまで発展。最終節で中位の横浜FMに1-6で完敗するなど、アジア王者の見る影もない成績に終わった。最終節に優勝の可能性を残したのは、鹿島、名古屋、川崎の3クラブ。名古屋は引き分け、川崎は勝利したものの、自力で優勝を決められる立場にあった鹿島がきっちりと勝利を収め、2000年-2001年シーズン以来、史上初となる2度目のリーグ連覇を達成した。2位は川崎、3位は名古屋となり、それぞれ翌シーズンのACL出場権を獲得した。なお、優勝チームが獲得した勝ち点63は、[[2005年のJリーグ|2005年]]より始まった18チームでのJ1リーグ戦において、2005年シーズン優勝のG大阪(勝ち点60)に次ぐ低水準であり、優勝争いがかなりの大混戦であったことを物語った。
 
昇格1年目の札幌で、16節を最後に全く勝てず、結局前年の横浜FCと並ぶ最速タイとなる、残り5試合を残しての降格となった。札幌以外のJ1残留争いは、オフに主力選手が軒並み移籍した千葉、昇格組の東京Vに加え、前年は中位だった新潟や磐田、大宮の5クラブが降格の可能性を残すことになった。最終節、勝利した上で上位クラブの結果を待つしかない、という最も厳しい状況にあった17位の千葉が、0-2のビハインドから最後の15分間で4点を奪う大逆転勝ち。順位を15位に上げて逆転残留を果たし、最終節で敗退した東京Vが17位となってJ2降格。磐田が16位でシーズンを終え、J1・J2入れ替え戦に回った。
下位戦線では、オフに主力選手が軒並み移籍し、降格候補筆頭と見られていた千葉が、予想通りに開幕から全く勝てない状態に陥る。第11節まで2分9敗、勝ち点2の最下位となったところで[[ヨジップ・クゼ]]監督が解任され、この時点で千葉の降格は確定的だと思われた。しかし、新監督の[[アレックス・ミラー]]就任後の千葉は、第12節でようやく初勝利を挙げ、中断期間後には5連勝を記録するなどして最下位を脱出。代わって最下位に低迷したのが昇格1年目の札幌で、16節を最後に全く勝てず、結局前年の横浜FCと並ぶ最速タイとなる、残り5試合を残しての降格となってしまった。この時点で06年の京都パープルサンガ(当時)、07年の横浜FCに続き、3年連続でJ2優勝チームが翌年J1最下位でJ2に降格となった。
 
札幌を除いた残留争いもまた、上位陣の団子レースの余波を受け、こちらも10位前後までを巻き込む未曾有の大混戦となった。昇格組の東京Vに加え、前年は中位だった新潟や磐田、大宮、さらに一時は強烈な勢いを見せた千葉もそのまま降格圏を抜け出すまでには至らず、最終節はこの5クラブが降格の可能性を残すことになった。迎えた最終節、勝利した上で上位クラブの結果を待つしかない、という最も厳しい状況にあった17位の千葉が、0-2のビハインドから最後の15分間で4点を奪う大逆転勝ち。順位を15位に上げ、序盤戦の成績からは想像もつかなかった奇跡の逆転残留を果たした。最終節で完敗した東京Vが勝ち点37、得失点差-12で17位となって1年でJ2に再降格。磐田が勝ち点37、得失点差-8で16位でシーズンを終え、J1・J2入れ替え戦に回ることになった。自動降格チーム(17位)及び入れ替え戦対象チーム(16位)が勝ち点37を獲得したのは、18チームでのJ1リーグ戦において最多であり、残留争いもまた熾烈な物となった。
 
=== J1順位表 ===
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== J2 ==
=== 2008年シーズンのJ2のクラブ ===
2008年シーズンのJ2のクラブは以下の15チームである。J1からうち降格クラブは、[[横浜FC]]、[[ヴァンフォーレ甲府]]、[[サンフレッチェ広島]]が昨シーズンのJ1、JFLからの格クラブである。また前年の[[日本フットボールリーグ]](JFL)で好成績をおさめたッソ熊本とFC岐阜がJリーグに加盟し、新たにJ2リーグへと加わった。Jリーグへの新規参入は、2006年に[[愛媛FC]]が加盟して以来2年ぶりであった。なお、'''ロッソ熊本'''はJ2加入に伴い、クラブ名を'''ロアッソ熊本'''に変更した。<br />ちなみに、中部地方では3年ぶり、中国地方では5年ぶりのJ2開催となり、北海道では6年ぶりにJ2開催が無くなった
 
* [[ベガルタ仙台]]
{| class="wikitable"
* [[モンテディオ山形]]
|-
* [[水戸ホーリーホック]]
!チーム名!!所在都道府県!!前年成績
* [[ザスパ草津]]
|-
* [[横浜FC]][[Image:Arrowdownred.png]]
![[ベガルタ仙台]]
* [[湘南ベルマーレ]]
|[[宮城県]]||J2 4位
* [[ヴァンフォーレ甲府]][[Image:Arrowdownred.png]]
|-
* [[FC岐阜]][[Image:Arrowupgreen.png]]
![[モンテディオ山形]]
* [[セレッソ大阪]]
|[[山形県]]||J2 9位
* [[サンフレッチェ広島]][[Image:Arrowdownred.png]]
|-
* [[徳島ヴォルティス]]
![[水戸ホーリーホック]]
* [[愛媛FC]]
|[[茨城県]]||J2 12位
* [[アビスパ福岡]]
|-
* [[サガン鳥栖]]
![[ザスパ草津]]
* [[ロアッソ熊本]][[Image:Arrowupgreen.png]]
|[[群馬県]]||J2 11位
|-
![[横浜FC]]
|rowspan=2|[[神奈川県]]||J1 18位
|-
![[湘南ベルマーレ]]
||J2 6位
|-
![[ヴァンフォーレ甲府]]
|[[山梨県]]||J1 17位
|-
![[FC岐阜]]
|[[岐阜県]]||JFL 3位
|-
![[セレッソ大阪]]
|[[大阪府]]||J2 5位
|-
![[サンフレッチェ広島]]
|[[広島県]]||J1 16位
|-
![[徳島ヴォルティス]]
|[[徳島県]]||J2 13位
|-
![[愛媛FC]]
|[[愛媛県]]||J2 10位
|-
![[アビスパ福岡]]
|[[福岡県]]||J2 7位
|-
![[サガン鳥栖]]
|[[佐賀県]]||J2 8位
|-
![[ロアッソ熊本]]
|[[熊本県]]||JFL 2位
|}
 
=== J2レギュレーションの変更点 ===
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=== J2リーグ概要 ===
リーグ戦は、広島が首位を独走。第1節から一度も首位を譲ることなく、7試合を残してJ2優勝と昇格を決定した。最終的に、2004年の川崎(勝ち点105)以来J2史上2クラブ目となる勝ち点100を達成。得点数も、大台にあと1と迫る99に達した。
開幕前の下馬評では、降格しながらも主力選手がほとんど残留した広島を昇格候補筆頭に推す声が圧倒的であった。攻撃陣に豊富な若手を揃えるC大阪、降格組の横浜FCと甲府、毎年後一歩のところで昇格を逃す仙台と湘南、鳥栖などを加え、例年通りの混戦が予想されていた。
 
蓋を開けると、第1クールから下馬評を遥かに越える勢いで広島が首位を独走することになった。例年のJ2上位チームのように、強力な外国人FWの得点力に依存するのではなく、最終ラインからの徹底したパスワークで相手を崩し大量点を奪う広島のサッカーは、J2では異質であった。第1節から一度も首位を譲ることなく、7試合を残して悠々とJ2優勝と昇格を決定。最終的に、2004年の川崎(勝ち点105)以来J2史上2クラブ目となる勝ち点100を達成。得点数も、大台にあと1と迫る99に達した。
 
2位広島昇格戦線では、降格組だった甲府と横浜FCが揃って大きく期待を裏切り、一度も昇格上位争いに絡むことなく中位以下に沈む。また、第1クールこそ快調に広島を追ったC大阪は、好調な攻撃の一方で守備が脆く、また絶対的エースの[[香川真司]]がフル代表、五輪代表、U-19代表の3つに並行招集されるという殺人的な過密日程に襲われ、連勝と連敗を繰り返す不安定な戦いに終始した。仙台、山形、湘南、C大阪、鳥栖も加えたなどが団子レースく中で一歩抜出しが、前年9位で開幕前はほとんど注目されていなかった、名将[[小林伸二]]率いる山形であった。組織立った守備と、[[豊田陽平]]、[[長谷川悠]]らJ1クラブからレンタルされた若手選手の活躍により、常に安定した戦いで勝ち点を重ねていった山形は、残り1試合を残して2位での昇格を確定。J2創生10クラブから、9つめのJ1クラブ誕生となった。
 
残る3位争いは最終節もつれ、仙台、C大阪、湘南、鳥栖の4クラブが可能性を残した。湘南、鳥栖は最終節に破れ、C大阪、仙台はともに勝利。この結果、仙台が勝ち点1の差でC大阪を振り切り、入れ替え戦の出場権を獲得した。
 
中位以下では、中盤戦まで昇格争いに残り、草津がクラブ史上最高の9位となに入た草津の奮闘が目を引いた。また、最終的に12位と13位に沈んだものの昇格組では熊本が第3クールに8戦無敗の快進撃を見せた熊本て12位第1クールで華麗な攻撃サッカーを繰り広げ一字は3位につけた岐阜は13位新規参入2クラブも健闘成績一方でなお2年連続最下位の徳島が早々と今年も不振に終わり、3年連続の最下位に沈み、愛媛も過去最低の14位と、四国2クラブの不振が目立った。
 
=== J2順位表 ===