「ブレーキ」の版間の差分

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HATARA KEI (会話 | 投稿記録)
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オートバイのブレーキは前輪と後輪を別々に操作するものが一般的だが、大型ツアラーや小型[[スクーター]]を中心に、機械的又は電子的に制御された前後連動ブレーキを採用した車種もある。前後別のブレーキの場合、前輪ブレーキは右手で、後輪ブレーキは右足か左手で操作する。
 
制動機構としては、主にスポーツ車や大型車種を中心に前後輪にフローティングされたドリルドディスクが、小型車・実用車の後輪または前後輪にドラムブレーキが使用されるのが一般的だが、ブレーキの種類が外観に与える影響が大きい(ドラムブレーキは旧式、廉価版、低性能とみられやすい)ため、例外も多く存在する。オートバイはディスクローターが露出し、冷却が大きな問題とならないため、ごく一部を除いてディスクブレーキにベンチレーテッドディスクは用いられない。
 
駐車ブレーキは、一部車種を除いて装備しておらず、代わりにハンドルロックやスタンドロックが付けられている。
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航空機の場合、当然のことながら車輪とレールや道路との摩擦により走る鉄道や車とは違うため、飛行中の減速には[[スロットル]]の調整のほか、機動力が重視される[[戦闘機]]などではエンジン出力を落とすことなく減速する必要があるため、[[空力ブレーキ]]である胴体や主翼上面に取り付けられたパネル・ブレーキ(旅客機では主翼上面に取り付けられたパネル・ブレーキはスポイラーと呼ぶ)を用いることが多い。空気抵抗は速度の二乗に比例するため、高速で飛行する航空機には非常に都合のいいブレーキである。逆に、着陸時に滑走路を走行している時は空力ブレーキだけでは停止できないため、旅客機などでジェットエンジンを搭載してる機体は[[逆推力装置]]による逆噴射と同時に<ref>プロペラ機で可変ピッチプロペラを搭載している機体はプロペラの[[ピッチ]]角度を逆の角度に変えてプロペラの発生する風向きを逆にする。</ref>、車輪に内蔵されたディスクブレーキにより[[タイヤ]]と地面との摩擦によって減速する<ref>大型機や高性能機のブレーキ系統にはアンチスキッドシステム(自動車で言うABS)が組み込まれていて、各車軸に車輪速度センサーが取り付けられており、車輪が回転すると電圧と電流信号が発生し、それがハーネスを通してアンチスキッド制御装置に送られ、それを元に制御装置が信号をスキッド制御弁に送り、制御弁が可動してブレーキの油圧をコントロールするシステムとなっている。</ref>。ディスクブレーキには単板型と双板型(2枚のディスクを持つ)と多板型(複数のローター・プレートと呼ばれるタイヤのホイールの中に取付けられている[[キー (機械要素)|キー]]で固定されて一緒に回転するブレーキ・ディスクとブレーキ本体に取付けられて固定されているステーター・プレートと呼ばれるブレーキ・ライニング板が鋲打ちされたプレートがあり、この2つが互い違いに組み合わされている。)とがあり、大型機で使用されている多板型のディスクブレーキは、ブレーキを掛ける際の動力源を機体で使用されている高圧の油圧系統からの油圧を使用しており、セグメンテッド・ロータ型ブレーキと呼ばれている。また最近の大型機の多板型のディスクブレーキのロータ・プレートとステーター・プレートには[[炭素繊維強化炭素複合材料]]が使用されており軽量化が図られている。
 
でまた、戦闘機が短い[[滑走路]]に着陸するときや、[[スペースシャトル]]が着陸する時に使う減速用[[パラシュート]]([[抗力|ドラッグ]]シュート)も空力ブレーキの1つである。
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=== 自動車 ===
初期の自動車用ブレーキは馬車からの流用が多く、棒を車輪に擦り付けるなど原始的な機構が多かったが、走行性能の向上に伴って確実な制動方法が求められるようになる。そのためブレーキペダルの動きを四輪のドラムブレーキにロッドで伝える機構が採用され、後に[[ワイヤー]]に代わったが、四輪への力の伝達具合が不均等で、ブレーキペダルを急に踏み込んだ場合に「片効き」になりやすく、制動力や車両の安定性に難があった。次いで機械式に代わり、油などの液体を介してピストンを動かす液圧式が採用されるようになり、実用的な制動力が得られるようになった。
 
液圧動作の車両ブレーキ装置に関しては、[[1895年]]に馬車用として[[ルードルフ・マイヤー]]が[[特許]]を取得しているが、その技術を自動車に取り入れたのは[[アメリカ人]]の[[マルコム・ロッキード]]である。[[デューセンバーグ]]が[[1921年]]から前輪に油圧式ブレーキを採用し、[[クライスラー]]と[[アウディ]]が[[1924年]]から四輪油圧式ブレーキを採用した。その後は自動車、オートバイとも、油圧式ブレーキが一般的となっている。当初はほとんどがドラムブレーキを採用していたが、[[1950年代]]以降はディスクブレーキの採用が広く進んだ。それに伴い、自己倍力作用を持たないディスクブレーキの欠点を補うため、[[ブレーキブースター]] ([[:en:Vacuum servo]]) の同時装着も[[1960年代]]後半には一般的に行われる様になった。
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大径[[ブレーキローター]]などの高性能なブレーキシステムを持つ車両を指して、俗に'''ブレーキ性能が高い'''と称されることがあるが、自動車やオートバイの場合には単純にブレーキローターやブレーキキャリパーのみを高性能化しても、[[タイヤ]]の性能が不足している場合にはブレーキングの際にタイヤがロックして却って制動距離が伸びてしまったり、[[サスペンション]]の性能が不足している場合にはフルボトムを起こして俗に「ガックンブレーキ」と呼ばれる不安定な挙動を示してしまう場合もあるため、ブレーキ性能全体を向上させることは決して容易なことではない。-->
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