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重鎖は定常領域の違いにより、γ鎖、μ鎖、α鎖、δ鎖、ε鎖に分けられ、この違いによりそれぞれIgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5種類のクラス(アイソタイプ)の免疫グロブリンが形成される。これらの分泌型の免疫グロブリンの他、B細胞表面に結合したものがある。これは、分泌型免疫グロブリンが細胞表面に接着しているのではなく、細胞膜貫通部分をもったものであり、B細胞受容体 (B cell receptor; BCR) と呼ばれる。BCRは2本の重鎖と2本の軽鎖を持ち、細胞膜貫通部分にIgα/Igβヘテロ二量体を持つ。アイソタイプの違いにより、免疫グロブリンの持つ「エフェクター機能」が異なる。
; IgG
: IgG[[免疫グロブリンG]](IgG)はヒト免疫グロブリンの70-75%を占め、血漿中に最も多い抗体である。軽鎖2本と重鎖2本の4本鎖構造をもつ。IgG1、IgG2、IgG4は分子量は約146,000であるが、IgG3はFab領域とFc領域をつなぐヒンジ部が長く、分子量も170,000と大きい。IgG1はIgGの65%程度、IgG2は25%程度、IgG3は7%程度、IgG4は3%程度を占める。血管内外に平均して分布する。
: {{main|免疫グロブリンG}}
: IgGはヒト免疫グロブリンの70-75%を占め、血漿中に最も多い抗体である。軽鎖2本と重鎖2本の4本鎖構造をもつ。IgG1、IgG2、IgG4は分子量は約146,000であるが、IgG3はFab領域とFc領域をつなぐヒンジ部が長く、分子量も170,000と大きい。IgG1はIgGの65%程度、IgG2は25%程度、IgG3は7%程度、IgG4は3%程度を占める。血管内外に平均して分布する。
; IgM
: IgM[[免疫グロブリンM]](IgM)はヒト免疫グロブリンの約10%を占める。基本の4本鎖構造が5つ結合した構造をもつ。分子量は970,000。通常血中のみに存在し、感染微生物に対して最初に産生され、初期免疫を司る免疫グロブリンである。
: {{main|免疫グロブリンM}}
: IgMはヒト免疫グロブリンの約10%を占める。基本の4本鎖構造が5つ結合した構造をもつ。分子量は970,000。通常血中のみに存在し、感染微生物に対して最初に産生され、初期免疫を司る免疫グロブリンである。
; IgA
: IgA[[免疫グロブリンA]](IgA)はヒト免疫グロブリンの10-15%を占める。分子量は160,000。分泌型IgAは2つのIgAが結合した構造を持つ。IgA1は血清、鼻汁、唾液、母乳中に存在し、腸液にはIgA2が多く存在する。
: {{main|免疫グロブリンA}}
: IgAはヒト免疫グロブリンの10-15%を占める。分子量は160,000。分泌型IgAは2つのIgAが結合した構造を持つ。IgA1は血清、鼻汁、唾液、母乳中に存在し、腸液にはIgA2が多く存在する。
; IgD
: IgD[[免疫グロブリンD]](IgD)はヒト免疫グロブリンの1%以下である。B細胞表面に存在し、抗体産生の誘導に関与する。
; IgE
: IgE[[免疫グロブリンE]](IgE)はヒト免疫グロブリンの0.001%以下と極微量しか存在しない。寄生虫に対する免疫反応に関与していると考えられるが、寄生虫の稀な先進国においては、特に[[気管支喘息]]や[[アレルギー]]に大きく関与している。
: {{main|免疫グロブリンE}}
: IgEはヒト免疫グロブリンの0.001%以下と極微量しか存在しない。寄生虫に対する免疫反応に関与していると考えられるが、寄生虫の稀な先進国においては、特に[[気管支喘息]]や[[アレルギー]]に大きく関与している。
 
=== その他の生物での分類 ===