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[[ファイル:GM headquarters in Detroit.JPG|thumb|アメリカ最大の自動車メーカー[[ゼネラルモーターズ]]本社]]
だが、限られた街区を更地にして巨大ビル群を建設するルネサンス・センターの手法は、周囲の荒廃した地域に及ぼす波及効果が低く、[[都市再生]]の手法としてはあまり成功していない。依然としてダウンタウン周辺の[[空洞化]]は続いており、ダウンタウンには駐車場や空き地、全くテナントのいない高層ビルも多く、具体的な解決を見ていない。また、富裕層は郊外に移住、貧賤な層が取り残され、治安の改善もあまり進んでいないのが現状である。荒廃した地域では一戸建ての家が1ドルで販売されているところもある。この時代を描いていると思われるのが、[[クリント・イーストウッド]]が監督・プロデューサー・主演をつとめた2008年のアメリカ映画『[[グラン・トリノ]]』(Gran Torino)である。
 
[[2009年]]のゼネラルモーターズ破綻、そしてクライスラー破綻により再開発は悲観的となった<ref name="nikkeibp20090615"/>。だが、2010年は三社とも前年より業績回復はしており、特に[[フォードモーター]]は販売台数において全米で2位に返り咲き、GMは[[中国]]向けなどが好調で、販売台数世界一位の[[トヨタ自動車]]に肉薄、[[フィアット]]の支援を受け再建途上のクライスラーも2011年度決算で黒字を見込むなど好転の兆しを見せている。その他、世界5大モーターショーの一つである[[北米国際オートショー]]の伝統的な開催地であることや、自動車の殿堂、[[ヘンリーフォード博物館|ヘンリー・フォード・ミュージアム]]を始めとする自動車関連の博物館など[[自動車産業]]は観光にも少なからず貢献しており、依然として全米随一の'''モーターシティ'''として重要な機能を果たしている。
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== 人口動勢 ==
=== 概略 ===
デトロイトは大きな{{仮リンク|カルデア人|en|Chaldeans}}住民及びこの国で最大の{{仮リンク|アラブ系アメリカ人|en|Arab American}}コミュニティーの本拠地でもある。最近、この地域は{{仮リンク|アジア系アメリカ人|en|Asian American}}([[ミャオ族]]の支族である{{仮リンク|モン人 (Hmong)|en|Hmong people}}が帰化した{{仮リンク|モン人 (Hmong)系アメリカ人|en|Hmong American}})及び[[ヒスパニック]]・コミュニティーが成長していると確認された。この都市の南西部側は大きな[[チカーノ|メキシコ系アメリカ人]]コミュニティーが含まれる。[[クリント・イーストウッド]]が監督・プロデューサー・主演をつとめた2008年のアメリカ映画『[[グラン・トリノ]]』(Gran Torino)は、このモン人 (Hmong)系アメリカ人・コミュニティーを描いている。デトロイト市内の人口の8割を[[黒人]]が占める。その多くが、自動車産業関連の職を求めて南部から移住してきた人とその子孫である([[アフリカ系アメリカ人の大移動]])。一方、白人の多くは[[郊外]]の[[衛星都市]]に住んでいる。郊外の[[衛星都市]]の住民は9割以上を白人が占めている。アメリカで最も治安が悪いと言われているデトロイト市内に比べて、郊外の[[衛星都市]]には裕福な人々が多く住んでおりは治安は非常に良く対照的である。[[衛星都市]]に住む住民は治安の悪いデトロイト市内に入ること無しに生活が成り立っており、デトロイト市内の空洞化に拍車をかけ、空き地や巨大廃墟ビルが多く見受けられる。長期の傾向としては減少を続けており、ピークから半減している。
 
高い犯罪発生率、[[失業率]]、そして貧困率といった状況が労働力を流出させ、人口減少に繋がっている<ref name="nikkeibp20090615"/>。