「福音書」の版間の差分

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== 概説 ==
[[福音]](Evangelion エヴァンゲリオン)ギリシャ語 {{lang|grc|εὐαγγέλιον, euangelion}} に由来する言葉「良い(euエウ- 、"good")知らせ(-angelion アンゲリオン、"message".)」という意味で、する。これを英語に直訳すると、good news となる。つまり、[[マラトンの戦い]]の勝利の伝令のような戦争の勝利や出産など、喜ばしいことを伝える手紙などを指した。イエス・キリストの十字架刑と[[復活 (キリスト教)|復活]](紀元後30年頃)の後、イエスの弟子(使徒)たちは「神の国(支配)が到来した」というイエスのメッセージを世界に広げるために布教を始めたが、これを弟子たちは「良い知らせ」と呼んだのである。四福音書中最初に書かれたマルコ福音書はその冒頭を「イエス・キリストの良い知らせの初め」で書き出している。
 
イエスの言行録という意味でなく、「良い知らせ」という意味での福音という言葉の用例は[[パウロ]]の『[[コリントの信徒への手紙一]]』15:1にみられる。そこでパウロはイエスの死と[[復活 (キリスト教)|復活]]こそが福音であるといっている。このことからもわかるように福音書は単にイエスという人物の伝記や言行録ではなく、その死と復活を語ることが最大の目的となっている。
 
正典の福音書において見られるイエスの生涯における主な出来事としては以下のようなものがある。[[キリストの降誕|誕生]][[イエスの幼少時代|イエスの少年時代]][[洗礼者ヨハネ]]による受洗、荒野の誘惑、[[山上の垂訓|山上の説教]]、ユダヤ各地での布教、[[主イエスの変容|変容]]、エルサレムでの演説、[[最後の晩餐]][[キリストの捕縛|逮捕]][[キリストの裁判|裁判]]、[[キリストの磔刑|十字架]]、[[復活 (キリスト教)|復活]]。
 
福音書(福音)という言葉が現代のような特定の文学ジャンルを指すようになったのは2世紀のことであった。[[155年]]ごろの[[ユスティノス]]の著作の中ではすでにこの用法が現れ、[[117年]]ごろの[[アンティオキアのイグナティオス]]もそのような意図で「福音」という言葉を用いていると見てもいいかもしれない。