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車体は、軽量化のために[[アルミ合金]]製になっている。装甲厚は7.62mm弾や砲弾の破片からの防護にとどまるが、上部正面は78度、下部正面は50度の傾斜を有しており、良好な[[避弾経始]]となるほか、内部容積の増大にも貢献している。水上走行が可能で、正面に設置されている波除板は、地上走行時に増加装甲となる。操縦席は車体前部にあり、ここに操縦手が座る。操縦席には[[潜望鏡|ペリスコープ]]が3基装備され、操縦手は前方60度の視界を有する。操縦手の左側に車長が座る。車長席には、外部監視用に単眼式ペリスコープ[[レンジファインダー|測距儀]]'''1PN22M1'''が設置されている。夜間はアクティブ式夜間[[暗視装置]](砲塔の右側に設置)を利用すれば400m~900mの視程を得られるが、車長席の位置が中途半端で、砲塔が死角になって全周視界を有しないという欠点がある。操縦手と車長の乗下車には個別のハッチを用いる。
 
操縦室の後方には戦闘室があり、BMP-1と同型の1名用砲塔がある。主砲は、[[SPG-9]][[無反動砲]]と同型の73mm低圧滑腔砲2A28であり、BMP-1と同様、安定装置はついていない。砲塔の旋回、砲身の上下は電気装置で行うが手動操作も可能である。73mm砲弾は40発(HEAT ×16発、破片榴弾 ×24発)が砲塔バスケットに格納される。主砲の上方には[[9M14 (ミサイル)|9M14 「マリュートカ」]](AT-3 「サガー」)[[対戦車ミサイル]]の発射レールを有する。9M14は第一世代の対戦車ミサイルで、有線誘導式で砲手が車内から操縦する。予備弾は3発が車体に格納されているが、装填時には砲手が砲塔から身を乗り出して誘導弾を装填し、4枚の安定翼を取り付ける必要があった。また、飛翔速度が遅く、発射時の噴煙が多いなどの欠点を有していたことから、後に[[9M113 (ミサイル)|3M113 「コンクールス」]](AT-65 「スパンドレル」)の発射機が装備された。3M113を搭載した車両は、BMD-1Pとして区別される。このほか、主砲同軸でPKT 7.62mm機関銃を1丁装備したほか、車体前部両端にもPKT 7.62mm機関銃を1丁ずつ装備している。この2丁の操作は、乗車した降下兵が車内から行なう。7.62 mm銃弾は4,000発を格納する。
 
戦闘室の後方には、空挺兵が乗車する兵員室がある。兵員室には通常は3人、最大で5人の空挺兵が搭乗することが可能だが、乗下車時には天井のハッチから出入りするか、後方の機関室上にある狭い扉から出入りする必要があるなど、迅速な移動に適していない構造になっている。車体後部には3ヶ所のペリスコープと3ヶ所の銃眼が設けられている。