「ヴェラ (人工衛星)」の版間の差分

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'''ヴェラ'''({{lang-en|'''Vela'''}})は[[アメリカ合衆国]]が打ち上げた一連の[[核実験]]監視の[[人工衛星]]。
 
米国、[[ソビエト連邦]]、その他の関連する各国によって[[1963年]]に締結された「[[部分的核実験禁止条約]]」(PTBT) の遵守を監視するために、米国がはじめた'''ヴェラ・プロジェクト'''の一部を成す衛星群で[[1975年]]までに12機打ち上げられた。[[サンディア国立研究所]]と[[TRW]]社で開発され、[[正二十面体]]の機体に[[X線]]、[[ガンマ線]]、[[中性子線]]の検出器を搭載している。ヴェラは[[スペイン語]]で「不寝番」(vigil) や「見張り人」(watch) という意味。
 
== 詳細 ==
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製造された衛星は合計12機で、6機は「ヴェラ・ホテル」(Vela Hotel) 型であり6機は「発展型ヴェラ」(Advanced Vela) 型であった。ヴェラ・ホテル・シリーズは宇宙空間での核爆発を探知するものであったが、発展型ヴェラ・シリーズでは宇宙空間だけでなく大気圏内での核爆発も探知するものであった。
 
すべての衛星は米[[サンディア国立研究所]]によって開発、米[[TRW]]社によって製造され、毎回2機ずつが「[[アトラス (ロケット)|アトラス]]・[[アジ (ロケット)|アジェナ]]」(Atlas-Agena)・ロケットか「[[タイタン (ロケット)#タイタンIII|タイタン]] III-C]]ブースター」・ロケットによって、[[ヴァン・アレン帯]]よりも上層の63,000~70,000マイルの軌道へ打ち上がられた。最初のヴェラ・ホテルの1組は、[[1963年]]に打ち上げられ、その3日後に核実験禁止条約が締結された。ヴェラ・ホテルの最後の打ち上げは[[1965年]]であった。設計時の寿命は6ヶ月であったが、結局5年間稼動していた。発展型ヴェラは[[1967年]]と[[1969年]]、[[1970年]]に打ち上げられた。書類上の設計寿命は18ヶ月であったが、後に7年間に変更された。実際は1969年に打ち上がられたヴィークル9が最後まで稼動して[[1984年]]に機能を停止したので、結局ほぼ15年間の寿命であった。
 
最初のヴェラ衛星は外部に12個の[[X線]]測定器と内部に18個の[[中性子]]・ガンマ線測定器を備えていた。