「厨子甕」の版間の差分

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:中国[[福建省]]産の[[閃緑岩]]を使用した石厨子で、[[第二尚氏王統]]第3代[[尚真王]]の時代に集中する。完成形は浦添ようどれ4基、[[玉陵]]4基、[[伊是名玉陵]]2基、小禄墓1基がある。天山陵(尚巴志墓)にも石厨子の基壇(台座)の部分だけ残存している。本体には法師像、蓮華、動物等が高度な技法で彫刻され、宝珠を頂き屋根瓦を彫り込んだ[[寄棟]]や[[入母屋]]の屋根が付く。
*石灰岩
[[File:Ishi zushi.jpg|thumb|石灰岩製石厨子、康煕33(1694)年銘入り]]
:玉陵にある尚真王・第4代[[尚清王]]の石厨子が石灰岩製で、その後の第5代[[尚元王]]、第6代[[尚永王]]、第8代[[尚豊王]]、第9代[[尚賢王]]、第10代[[尚質王]]、第11代[[尚貞王]]、第12代[[尚益王]]までの約200年間にわたる歴代国王とその妃(尚益王妃を除く)の石厨子もすべて石灰岩製である(第7代[[尚寧王]]の厨子甕は浦添ようどれ)。
:屋根は[[入母屋]]で、本体はごく一部を除いて彫刻を欠き、立派な彫刻を刻んだ尚円王の閃緑岩製石厨子と比べると、全体に簡素な造りで見劣りする。その代わり、尚元と、尚豊から尚益までの各国王の石厨子には、[[地蔵]]像や[[瑞雲]]等の彩色画が描かれている。