「逆選抜」の版間の差分

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Nagi2501 (会話 | 投稿記録)
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逆選抜は元々保険市場で使われる用語であり、保険加入者が幅広い層に行き渡らずに特定の層(多くの場合、保険金支払いの確率が高い層)に偏ってしまう現象を指す。
 
[[医療保険]]を例にとると保険会社としては健康や安全を心掛ける病気や事故と無縁の人物と契約するのが望ましい。しかし、ある人物が健康に気を配っているのか、それとも全く気にしていないのか判別することは困難である。そこである保険の条件を設定すると、その条件でも得をすると考える者(保険会社の想定よりも不健康な、危険な生活を送る人物)ばかりがその保険に加入し、より健康的な、安全な生活を送る者は損をすると考えるためその保険には加入しないインセンティブが生じ得るだろう
 
しかし,保険会社において,ある人物が,健康に気を配っているのか,それとも全く気にしていないのかを判別できるとは,必ずしも言いがたい。
これによって保険会社はあたかも本来望まない条件の悪いものを選抜しているかのようになり、利益を得ることが出来なくなる可能性がある。
 
ある人物に関わる健康情報を,保険会社が知らないためである。
現実には、保険会社はこのような逆選抜を避けるため契約者に医師の診断を求めたり、生活習慣などの情報を求めたり、あるいは保険契約の広告・募集方法を工夫するなどしている。
 
この状況下においては,保険会社が嫌がるであろう不健康な,若しくは危険な生活を送る者に対しては,その条件でも自分にとって得になると考え,その保険に加入するインセンティブが与えられる。結果,その者は保険に加入しようとする強い動機が与えられるだろう。しかしそうではない人物,保険会社が本来想定するはずであろう人物は,場合によっては保険料の負担により加入しないという決断をするかもしれない。
 
このため,保険会社の元を訪れる加入希望者は,本来,保険会社が望まないであろう属性を有する人物らを被保険者として選抜している可能性があるのである。
 
には保険会社はこのような逆選抜を避けるため契約者に医師の診断を求めたり,喫煙歴などの生活習慣などの情報を求めたりし,あるいは保険契約の広告方法又は募集方法それ自体(団体生命保険契約など)を工夫するなどして対応している。
 
== 中古車市場における逆選抜 ==