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{{Redirect|びん|その他|ビン}}
{{出典の明記|date=2012年1月}}
[[Image:Small-bottle.jpg|thumb|200px|ガラス瓶]]
[[File:Bouteille.jpg|thumb|いわゆる[[ワインボトル]]<br />液体を入れる標準的な形に、澱をビン内に留める工夫が見られる]]
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[[file:Branston Pickle jar 1.jpg|thumb|ピクルス ジャー]]
[[file:Jam jar.jpg|thumb|リユーズアブル ジャム ジャー]]
 
== 概要 ==
瓶は[[液体]]や[[固体]]([[粉|粉末]]など)の輸送と保存に適した容器の形態で、容器入り口には密閉用の機構を備えるものが多い。簡単なものでは入り口にはめ込む紙蓋(例として牛乳瓶)や[[コルク]]栓(例としてワインボトル)、[[ゴム]]栓など柔らかい素材でできた栓がされるが、[[王冠]]など金属製のキャップを利用するもの(例としてビール瓶)も少なくない。密閉性が高く、外気との遮断ができる点でも優れている。
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古く[[吹きガラス]]で作った瓶が用いられたが、こういった瓶は大きさや容積がまちまちであることから、工業単位で製造された物品を収めることに向かず、次第に大きさが規格化されていったことがうかがわれる。
 
== 利点と欠点特徴 ==
* 化学的に安定した物質(不活性)で内容物を汚染することもなく耐熱性がある<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37">日本食品保蔵科学会『食品保蔵・流通技術ハンドブック』建帛社 p.37 2006年</ref><ref name="housounojiten_p125">日本包装学会『包装の事典』朝倉書店 p.125 2001年</ref>。
;気密性・密閉性
* ガスバリアー性が高く気体あるいは水蒸気の透過性が全く無いため味の変質を抑制できる<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/><ref name="housounojiten_p125"/>。
** ガラスにせよ[[上薬]]を掛けた陶器にせよ、その表面のガラス質は簡単には溶けず気密性もあるため、長期間液体を保存していても内容物が漏れたり蒸発することを防ぐことができる。また[[殺菌|殺菌法]]の発達は[[雑菌]]の侵入を阻むガラス瓶の性質から保存食を従来の[[乾燥]]や[[塩漬け]]に加え密閉という形で完成させ、後の[[缶詰]]の原型ともなった。内容物に溶け出さず・腐食せずという性質から高い保存性を発揮する。ただ、密閉性を高めるために固く締められたガラス瓶の蓋は開けにくいという難点がある(そのため、[[てこの原理]]を応用して、ガラス瓶の蓋を容易に開ける道具も市販されている)
 
* 透明で内容物がよく見え、また、表面には光沢があり質感も良い<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/><ref name="housounojiten_p125"/>。ただし、光線の影響を受けやすい<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/>。
ただ、密閉性を高めるために固く締められたガラス瓶の蓋は開けにくいという難点がある(そのため、[[てこの原理]]を応用して、ガラス瓶の蓋を容易に開ける道具も市販されている)。
また、** ガラス瓶の場合では内容物が透けて見えるという点からも利便性が高い。[[ラベル]]が剥がれていても、[[イチゴ]]の[[ジャム]]と[[マーマレード]]を取り違えなくて済む。しかしこの透明という性質は[[太陽光線]]で内容物が劣化し易い場合には欠点となる。このため光線を遮るために濃い色で着色している瓶も少なくない。
 
* リサイクルが可能である<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/>。
;強度
** 今日、資源のリサイクルが重視されるようになったこともあり、[[リターナブル瓶]]の再使用や[[ワンウェイ瓶]]の[[カレット]]の利用など、比較的に再利用の際のエネルギーコストが低廉であるというガラス瓶の利点が見直されつつある。
ガラスにせよ陶器にせよ「割れる」という性質があるため、強い衝撃に弱い。強度を高めるためには必然的に厚くしなければならず、重量も増加する点で不利である。ただし現在の瓶の一部では[[合成樹脂]]の[[フィルム]]を表面に接着するなどして強度を上げているものがあり、また形状を工夫することで必要な強度を最小限の厚さで実現できるようにもなっている。
* 世界的に見て原料となる珪砂、ソーダ灰、石灰は豊富であり資源的に安定している<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/>。
 
* 紙容器などに比べて重たい<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/>。
;利便性
* 衝撃や急激な温度変化に弱く割れやすい<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/><ref name="housounojiten_p125"/>。
缶詰は一度開けると容器としては元に戻らなくなるが、ねじ蓋のガラス瓶は閉め直すことができ容器を反復して利用することができるという利点もある。
ガラスにせよ陶器にせよ「割れる」という性質があるため、強い衝撃に弱い。** 強度を高めるためには必然的に厚くしなければならず、さらに重量増加する点で不利である。ただし現在の瓶の一部では[[合成樹脂]]の[[フィルム]]を表面に接着するなどして強度を上げているものがあり、また形状を工夫することで必要な強度を最小限の厚さで実現できるようにもなっている。
 
* 密封・殺菌が容易でない<ref name="syokuhinhozou-ryuutsuugijutsu-handbook_p37"/>。ただし、缶詰は一度開けると容器としては元に戻らなくなるが、ねじ蓋のガラス瓶は閉め直すことができ容器を反復して利用することができるという利点ある。
また、ガラス瓶の場合では内容物が透けて見えるという点からも利便性が高い。[[ラベル]]が剥がれていても、[[イチゴ]]の[[ジャム]]と[[マーマレード]]を取り違えなくて済む。しかしこの透明という性質は、[[太陽光線]]で内容物が劣化し易い場合には欠点となる。このため光線を遮るために濃い色で着色している瓶も少なくない。
 
;リサイクル
今日、資源のリサイクルが重視されるようになったこともあり、[[リターナブル瓶]]の再使用や[[ワンウェイ瓶]]の[[カレット]]の利用など、比較的に再利用の際のエネルギーコストが低廉であるというガラス瓶の利点が見直されつつある。
 
==その他==
瓶はガラスや陶器、あるいはプラスチックなど加工時には[[塑性|可塑性]]を持ち加工後は硬質化する、安定した[[物性]]を持つ素材で作られるのが常である。ただし[[映画]]の撮影や[[コント]]などでは、ガラス瓶の「強い衝撃を与えると割れ砕ける」という性質を安全に再現するために[[飴ガラス]]と呼ばれる、特別製の瓶が利用される。これは既存の[[ビール瓶]]などに似せて作られるが、弱い力で割れ、また破片で怪我をし難い。この他[[ロジン]](樹脂の一種)などでも同様の物品が作られる。ただしこれらは容器としての役には立たず、瓶の形をした壊れ易い物品に過ぎない。
 
== 出典 ==
{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==