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'''失行'''(しっこう)とはLiepmannが「運動可能であるにもかかわらず合目的な運動ができない状態」と定義した[[高次機能障害]]のひとつである。除外診断によって診断される場合が多く、指示された運動を間違って行うか、渡された物品を誤って用いる患者のうち、その他の障害が除外された場合に失行と診断される。その他の障害の具体例としては[[麻痺]]や[[失調]]など他の運動障害、了解障害や[[失認]]、課題の意図の理解度や[[意欲]]といったものがある。これらの障害を合併し、失行も合併するということも考えられる。
== 高次機能障害と脳の側性化 ==
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例外も多いが高次機能で左右半球の局在が知られているものをあげる。特に左ききの場合は非典型的なことが多い。優位半球中大脳動脈領域の皮質症状は言語に関連するものが中心である。失語、失書、失読などの言語関連の症状の他、失行のうち、肢節運動失行、観念運動失行、観念性失行、口部顔面失行などが優位半球の症状となる。劣位半球の皮質症状は認知障害が主体となる、半側空間無視、身体失認、病態失認、地誌的失見当などの認知障害のほか、失行のうち構成失行、着衣失行が右半球の症状となる。
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|言語||失語、失読||◎||
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|計算||失算||◎||○(空間性失計算)
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|記憶||言語性記憶障害||◎||
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|行為||観念運動失行||◎||
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|方向性注意||半側空間無視||○(右無視)||◎(左無視)
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|視空間認知||構成障害||◎||
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ここでは代表的な失行の症状と責任病巣に関してまとめる。優位半球を左として説明する。肢節運動失行では半球優位性が認められないことに注意が必要である。
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|観念失行||物品を使用することができない||左頭頂後頭葉
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