「増田甲斎」の版間の差分

出家して[[池上本門寺]]に仏門に入る。ここでやがて幹部に推挙されるが固辞して雲水となり伊豆に向かった。そこでロシア人の[[ヨシフ・ゴシケーヴィチ]]（後の[[函館|箱館]]ロシア領事）と交際し、日本語の辞書を貸したところ、発覚した。捕縛されたが、脱出してロシア人宿舎に逃げ込み、そのまま停泊していたロシア船に乗船し、[[1855年]]の６月にロシア船に乗ってロシアに渡った。<ref>[[下田開国博物館]]編集『肥田実著作集　幕末開港の町　下田』ｐ198～199より　</ref>しかし、ロシアに渡航する途中にゴシケーヴィチらと共にイギリス船に捕らえられた（当時[[クリミア戦争]]中でイギリスとロシアは[[太平洋]]でも戦闘をしていた）が、その時にゴシケーヴィチの助手として[[和魯通言比考]]（始めて作られた日露事典、１万６千語が収録されている）を執筆した。その後、[[ロシア正教会]]に改宗した。その後、ロシア外務省の役人になった。[[1870年]]には[[サンクトペテルブルク大学|ペテルブルク大学]]の日本語の講師となった。[[1873年]]、[[岩倉使節団]]として訪れた[[岩倉具視]]に説得され、日本に帰国。その後、明治政府により芝の[[増上寺]]の隅に住居を与えられた。<ref>[http://www.lib.city.minato.tokyo.jp/yukari/j/man-detail.cgi?id=131 港区ゆかりの人物データベース　増田甲斎より]</ref>世に出る事なく、ロシア政府の年金で暮らし、[[1885年]]（明治18年）に生涯を閉じた。