「一撃離脱戦法」の版間の差分

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'''一撃離脱戦法'''(いちげきりだつせんぽう、{{lang-en-short|Dive and Zoom}} (日本ではHit and awayが用いられることが多いが、これは誤用である))は、主に[[第二次世界大戦]]中(現在{{いつ|date=2013年3月}}でも僅かではあるが[[制空戦闘機]]などに[[戦術|戦法]]が用いられている)に用いられた[[航空戦]]の戦法の一つであり、一般的に目標となる[[敵機]]より高空から降下しながら銃撃、そこからシュートアウト(銃撃していた敵機の前に出てしまうこと)する前に旋回・離脱、再度急上昇し優位[[高さ|高度]]を回復するというものである。
 
なお、[[欧米]]で[[航空]]戦術の[[軍事]]用語として用いる場合は「ダイブ・アンド・ズーム」(急降下と急上昇)が用いられている。
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垂直降下と一撃離脱戦法を編隊戦闘として取り入れたパイロットの例として[[岩本徹三]]があげられる。しかし、無線の性能で劣る日本軍の場合、空戦中の連携が取りにくく、また格闘戦に慣れた搭乗員や機体性能が戦法に対し不向きで、編隊空戦を徹底できるケースが少なかったことが対戦したアメリカ軍の報告でも確認できる。
 
== 現在{{いつ|date=2013年3月}} ==
現在{{いつ|date=2013年3月}}では一撃離脱戦法が使われることは稀である。あくまで一撃離脱戦法は目視による[[索敵]]、高度差を生かした加速、銃撃による先制攻撃のためのものであり、現代の戦闘機は全て[[レーダー]]を搭載しており、目視を前提にした死角を突いての攻撃は不可能となっている。またレシプロ機の場合は高空からの急降下により最高速度以上に加速することが可能であったが、ジェット戦闘機の場合はそれができない(機体の強度限界を超える、あるいは[[インテーク]]からの空気流入に悪影響をもたらし、エンジンに障害が出るため)。現代戦においての先制攻撃は、レーダーによる敵の早期発見と長射程の[[空対空ミサイル]]によってなされる。
 
== 参考文献 ==
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* [[逆タカ戦法]] - コミックス「[[紫電改のタカ]]」の主人公が編み出し、活用した架空の格闘空戦術。考え方は一撃離脱戦法に良く似ているが、上から急降下しての急襲・離脱ではなく、下から急上昇して急襲・離脱という点が違う。
* [[モッティ戦術]] - 峻険な地形により陣形や行軍路が狭められている敵に対し、側面方向から行われる陸上戦版「一撃離脱戦法」。
* [[急降下爆撃]] - 主に[[急降下爆撃機]]や[[攻撃機]]が、水平を保ったあと一撃離脱戦法さながら、特定の地点で急降下し、[[兵器一覧#陸上兵器|陸上兵器]]や[[艦船]]、[[軍事基地]]などに対して爆撃して離脱する事である。[[精密爆撃]]ができる現在{{いつ|date=2013年3月}}は廃れている。
 
{{デフォルトソート:いちけきりたつせんほう}}