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農家 (会話 | 投稿記録)
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'''土壌'''(どじょう、{{Lang-en-short|soil}})とは、[[地球]]上の陸地の表面を覆っている[[生物]]活動の影響を受けた物質層のことである。通俗的一般には'''[[]]'''(つち)とも呼ばれる。
 
== 土性成分 ==
土壌は、[[岩石]]が[[風化]]して生成した粗粒の[[無機物]]([[一次鉱物]])や[[コロイド]]状の無機物([[粘土鉱物]]あるいは[[二次鉱物]])、生物の死骸などの粗大[[有機物]]、粗大有機物が[[微生物]]などの[[分解者]]の作用などによって変質して生じる有機物([[腐植]])などを含む。
 
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土壌を、構成成分である粒子の大きさによって定義する場合には、粒径が2mm未満の粒子のみを土壌と定義し、2mm以上の粒子を礫(レキ)や粗大有機物などとして除外する。土壌の粒子は、互いに凝集した[[団粒構造]]をとることが多いため、粒子の大きさを測定する際には、土壌を多量の分散媒に懸濁させて団粒構造を破壊する必要がある。
 
=== 土壌層 ===
土壌は、その構成成分の供給と消失の様式によって、'''土壌層'''が積み重なった形状を示すことが多い。土壌が形成する'''土壌層'''は、土壌を分類するための重要な指標とされている。
 
土壌は[[気候]]や[[植生]]の影響で、緯度によって異なる'''土壌帯'''を形成している。
 
植物生産的見地からみると、土壌は植物の培地の一種といえる。培地に土壌を用いないものを水耕栽培と呼ぶ。養液栽培の場合では、培地としての土壌の種類はさらに細かく、有機質培地を土壌としこれを用いる場合は養液土耕と呼び、無機質培地を用いる場合は養液栽培と呼ばれる。
 
== 土壌層 ==
{{see also|:en:Soil horizon}}
[[File:Soil profile.png|right|200px|thumb|土壌層<br/>*O層<br/>*A層<br/>*B層<br/>*C層]]
土壌層は、土壌への物質の供給と消失の様式によって形成される平行な境界を持つ層のことである。
 
例えば、土壌の表層部に[[植物]]遺体などの粗大[[有機物]]が集積する場合には、この表層部はO層(Organic層)と呼ばれる。O層の下部には、粗大有機物が分解あるいは[[溶脱]]されて生じた黒色の層(A層)が観察されることが多い。また、有機物に由来する黒色化が不十分で、[[風化]]が進行した[[鉱物]]質の層はB層と呼ばれ、風化が十分に進行していない[[岩石]]層(母岩)はC層などと呼ばれる。
 
== 土性 ==
土壌を構成する砂と粘土の割合による分類を土性という。以下のように分類される。
* 砂土(さど):土壌に含まれる粘土が12.5%未満のもの。
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上に記したものほど排水がよいが、保水力・保肥力が弱い。
 
== 土壌層 ==
{{see also|:en:Soil horizon}}
[[File:Soil profile.png|right|200px|thumb|土壌層<br/>*O層<br/>*A層<br/>*B層<br/>*C層]]
土壌は、その構成成分の供給と消失の様式によって、'''土壌層'''が積み重なった形状を示すことが多い。土壌が形成する'''土壌層'''は、土壌を分類するため重要な指標物質の供給消失の様式によって形成されている平行な境界を持つ層のことである。
 
例えば、土壌の表層部に[[植物]]遺体などの粗大[[有機物]]が集積する場合には、この表層部はO層(Organic層)と呼ばれる。O層の下部には、粗大有機物が分解あるいは[[溶脱]]されて生じた黒色の層(A層)が観察されることが多い。また、有機物に由来する黒色化が不十分で、[[風化]]が進行した[[鉱物]]質の層はB層と呼ばれ、風化が十分に進行していない[[岩石]]層(母岩)はC層などと呼ばれる。
 
土壌層は、土壌を分類するための重要な指標とされている。
 
== 土壌帯 ==
土壌は[[気候]]や[[植生]]の影響で緯度によって異なる'''土壌帯'''を形成している。気候やそれによる植生の影響を強く受けたものを'''[[成帯土壌]]'''、母岩や地形などの影響を強く受け、局地的に見られるものを'''[[間帯土壌]]'''と呼ぶ。
 
=== 成帯土壌 ===
成帯土壌は、主に以下のように分類される。
* [[熱帯]]の[[ラテライト]](ラトソル)
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* ほか、[[プレーリー土]]や中央[[ユーラシア]]の黒土(黒色土、[[チェルノーゼム]])など
 
=== 間帯土壌 ===
間帯土壌には、[[地中海]]沿岸の[[テラロッサ]]やブラジル高原の[[テラローシャ]]、デカン高原の[[レグール]]、ほかに[[泥炭土]]などがある。元になる岩石が、特殊な成分を含んでいる場合などには、土壌の性質により、異なる[[植生]]を生じる場合がある。
 
== 土壌生物 ==
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#* その他の経済的・公用的利用地の存在
# 自然・[[文化遺産]]の存在場所
 
=== 植物の生産 ===
植物生産的見地からみると、土壌は[[植物]]の[[培地]]の一種といえる。ほとんどの[[農業]]では土壌を培地とする。
 
植物生産的見地からみるとなお土壌は植物の培地の一種といえる。培地に土壌を用いないものを[[水耕]]栽培と呼ぶ。養液栽培の場合では、培地としての土壌の種類はさらに細かく、有機質培地を土壌としこれを用いる場合は[[養液]]土耕と呼び、無機質培地を用いる場合は養液栽培と呼ばれる。
 
 
== 関連項目 ==
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* [[赤土]]
* [[eKo センサネットワーク]]
* [[農業]]
 
== 参考文献 ==